CRI、映像データ軽量化ソリューション「DietCoder Bridge」。ドラレコ録画時間を最大10倍に
CRI・ミドルウェアは、動画ソリューション「CRI DietCoder Bridge」の提供を開始した。料金は個別見積もり。同サービスは、映像データを高画質のまま軽量化し、保存から伝送、活用までを効率化する映像処理ソリューションだ。
最大の特徴は、高画質圧縮によって映像データを最大1/10まで圧縮できる点にある。映像内容を解析し、被写体や重要領域に応じて最適な圧縮を行うことで、人物や建物などのディテールを残しながら容量を削減。AIによる映像解析にも適した画質を維持するとしている。
CRIでは、一般的な圧縮方式と比べて、録画時間を最大10倍に延ばした場合でも画質劣化が少なく、同じ容量条件でも通常の動画圧縮より高画質だと説明している。
低遅延伝送も特徴のひとつ。モバイル回線や無線環境にも対応した通信制御技術と圧縮処理を協調させることで、リアルタイム性と安定伝送を両立したとのこと。放送機器向け標準規格のSDIにも対応し、ライブ会場や放送局などでの低遅延かつ高品質なライブ配信にも活用できるとしている。
機能面では、位置情報連携や地図描画、映像と位置情報をひも付ける可視化機能も搭載。移動体や現場状況の把握を直感的に行えるようにする。また、レガシーデバイスの入出力に対応したデジタイズ機能も備え、旧規格テープメディアのデジタル化や映像資産の長期保存、再活用も支援する。
対応インターフェースはHDMI、IEEE1394、USB、MIPI、SDI。転送プロトコルはRTSP、RTMP、WebRTC、UDP、TCP、HTTP、HLS、SRT、ONVIFをサポートする。映像コーデックはH.264、H.265、MPEG-2 Video、VP9など、音声コーデックはAAC、MPEG-1 Audio Layer 2、PCMなどに対応。加えて、Intel Quick Sync Video、NVIDIA NVENC/NVDEC/CUDA、AMD Advanced Media Frameworkも利用できる。
さらに、ハードウェア本体への組み込みが難しい既存機器に対しては、外部機器を追加する形で圧縮や低遅延化を実現する構成にも対応。旧規格メディアについても、DVDの長時間録画やテープメディアのデジタイズ、クラウド連携による映像資産の再利用を提案している。
同社はこれまで、監視カメラや医療用動画向けの軽量圧縮技術を手がけてきたが、「CRI DietCoder Bridge」ではその技術をさらに発展させた。半導体メモリ価格の高騰や、AI解析対応を見据えた高画質映像需要の拡大を背景に、録画機器の価格維持と録画時間延長を両立したいメーカーのニーズが高まっていることから、同サービスを幅広い用途に向けて展開する。
加えて、撮影機器のSoCへの実装にも対応し、入力から圧縮までを一貫処理することで、データ転送の無駄を削減。機種ごとのソフトウェア調整も最小限に抑えられるため、複数機種への横展開がしやすい点も特徴としている。
想定用途としては、ドライブレコーダーではSoCと連動して収録映像をリアルタイムに軽量化し、高画質を維持しながらメモリコスト高騰への対策に活用できるという。監視カメラでは、AI解析に耐えうる画質を保ちながらデータ量を削減可能。放送/映像機器では、SDI入出力対応により高画質と低遅延を両立し、サーバー用途ではストレージを圧迫する映像資産の軽量化に役立つとする。
