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CEATEC出展を事前公開

シャープ、開発中の「mini LED次世代ディスプレイ」実機を披露。「ホバータッチディスプレイ」なども

2021/10/14 編集部:小野佳希
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シャープは、10月19日から開幕する「CEATEC 2021 ONLINE」に出展する製品やソリューション群を、同イベントに先駆けてメディアに公開。開発発表していた「mini LED次世代ディスプレイ」の実物などを披露した。

mini LED次世代ディスプレイ

オーディオビジュアル関連では、mini LED次世代ディスプレイのほか、120型8K液晶ディスプレイ「8M-B120C」や32型8Kカラーマネジメント液晶ディスプレイ「8M-B32C1」など、すでに市場展開中の製品も多数展示。加えて、8Kカメラを搭載したドローンを用いた産業用ソリューションや、傘下であるDynabookによるARゴーグルシステムなどもデモを行った。

120型8K液晶ディスプレイ「8M-B120C」

32型8Kカラーマネジメント液晶ディスプレイ「8M-B32C1」はオプションで用意しているDynabookの8K映像編集PCシステムとの組み合わせでデモ


8Kカメラ搭載ドローン

Dynabook製の産業用ARゴーグルシステム「dynaEdge DE200」

「mini LED次世代ディスプレイ」は6月に開発発表を行っていたもので、バックライトに小型のLEDを採用し、高密度に敷き詰めて制御することで、液晶ディスプレイの輝度やコントラストなどの表示性能を “飛躍的に向上” させたとする製品。65型の試作機では、4K液晶テレビ “AQUOS” 2020年モデル「4T-C65CH1」比で約1/10サイズの小型LEDを8,000個以上バックライトに配置し、1,000以上のエリアに細かく分割して駆動しているという。

会場では従来機との比較デモを展開。説明員によれば「発売に向けての正式な案内も、そう遠くない時期にできるのではないか」とのことだった。

従来機(右)との比較デモ

120型8Kディスプレイ「8M-B120C」は、昨年9月から受注生産で展開しているもの。最近では、8月に東京・新橋でリニューアルオープンした奈良県のアンテナショップ「奈良まほろば館」に2台導入されている。また、個人で購入したユーザーもいるという。

ディスプレイ関連では、画面に直接触れずに各種操作が行える「静電ホバータッチディスプレイ」も参考展示。コロナ禍で高まる非接触ニーズに応えるべく開発しているもので、表面から約5cm離れた位置にある指を検知して操作可能な点が特徴のひとつ。一般的に、静電式を利用するホバータッチパネルでは1cm〜2cm程度まで指を画面に近づけないといけないことが多いが、本機では5cm離れても良好に反応する様子を体験できた。

静電ホバータッチディスプレイ

また、このホバータッチ技術を、飛沫拡散防止パーテーションと情報表示ディスプレイの役割を兼ねて活用できる「透明ディスプレイ」に応用したソリューションも提案。窓口業務用の「マイク搭載スピーカーシステム」とも組み合わせ、ニューノーマル時代に適したソリューションを提供可能であることをアピールした。

透明ディスプレイに静電ホバータッチディスプレイ技術を応用した参考展示も

そのほか、9月から展開を開始したばかりの、完全ワイヤレスイヤホンにもなる補聴器 “メディカルリスニングプラグ” 「MH-L1-B」も展示。また、スマートオフィスサービス「COCORO OFFICE」やソーラーパネルなど、そのほかにも多彩なソリューションを展開していることを紹介していた。

“メディカルリスニングプラグ”「MH-L1-B」。アプリで聴こえ方を調整できるほか、専門家がPCで入力した調整値をアプリから反映することも可能

「CEATEC 2021 ONLINE」の会期は10月19日から22日まで。昨年に続いてオンラインのみでの開催となる。シャープでは、「New Normalを加速する、シャープのソリューション」をテーマに、「ニューノーマルソリューションズ」「ニューノーマル社会を支える要素技術・デバイス」「ニューノーマル時代のデジタルまちづくり」の3つのカテゴリーにおける取り組みを紹介するとしている。

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