経営方針説明会で挨拶

パナソニック次期社長、楠見氏が語る強い意気込み。組織の大規模再編は「我が意を得たり」

Senka21編集部 徳田ゆかり
2020年11月17日
別項でレポートしているとおり、パナソニックは経営方針発表会を開催。会見では、次年度に代表取締役社長に就任予定の楠見雄規氏が挨拶を行った。本稿ではその内容を紹介する。

パナソニックの次期社長に就任予定の楠見雄規氏

冒頭に楠見氏は「厳しい状況下で、私の世代では未経験の会社の形へのチャレンジ。その中で今の私自身は力不足と認識している。足らざるところをさらけだしながら、皆様からご支援いただき、全力で取り組む」との強い意気込みを語った。

さらに自身の考えていることとして、次のように語った。「会社の形を変える目的は事業の先鋭化と競争力の強化。生意気だがまさに我が意を得たりというところ。テレビの事業部長時代に津賀のもとでプラズマの収束や、サンヨーブランドの方向づけ、白物家電を担当し欧州の撤退、現在では車載の再建にとりくんでいる。この経験から、結局は他社に比べて貢献する力やスピードが劣後に回った事業の収益性は悪くなると理解している」。

「それぞれの事業特性を顧みずお客様に貢献する力、スピード、お金の回し方などは改善できない。事業会社には徹底して自主責任経営をしてもらい、競争力強化のスピードの最大化が必要。そのために新たな形は、かつての創業者時代の形に近づけるのは必然。私自身直近はカーメーカーと仕事していたが、競争力強化はトヨタの無駄の排除や付加価値へのこだわりなど、トヨタ生産方式で現場で改善が進むさまと、現場のひとりひとりに考えが定着している風土を体験した」。

「トヨタの強みは、コミュニケーションを含むマーケティングと販売力。そこに学ぶべきところは多々ある。収益力の源泉は、無駄の排除と付加価値にこだわる現場の改善力。そのスピードはパナソニックでは進化していないと感じるに至った」。

「ホールディング会社の役割は考える。ポートフォリオマネジメントをつうじて事業ポートフォリを先鋭化するが、それ以前にホールディング会社が、事業会社の競争力を現場視点で見極め、改善力を向上させる支援をできるようなヘルパビリティを身につける。ともに成長シナリオを描いていく、という思いをもっている」。

「今後コアの事業は、そういうことをやりきってさらに強豪が追いつけない強みを1つ2つ持って、それによって社会やお客様への貢献力やスピードが担保される事業と言えるのでは。一方でそうなり得ない事業も出てくるが、冷徹かつ迅速にポートフォリオからはずすなり考える必要がある。そうやってポートフォリオを先鋭化し、グループ全体の企業価値を向上できるのではないか」。

最後に楠見氏は、「現時点では私自身の思いでしかないが、ご支援を得ながら粉骨砕身全力で取り組む所存。どうぞよろしくお願い致します」と締め括った。

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