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2020年度2Q決算発表

シャープの各事業の収益は1Qから回復、前年同期からの大幅増益を実現。白物家電やテレビなど貢献

公開日 2020/11/06 18:58 Senka21編集部 徳田ゆかり
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シャープ(株)は本日、2020年度2Q決算説明会を開催した。2020年度2Qの連結業績は表のとおり。

2020年度2Qの連結業績

登壇した同社代表取締役社長 兼 COOの野村勝明氏は、「2Qの業績はほぼ想定通りに進捗して1Qから伸長した。スマートライフで白物家電などが好調に推移して前年同期から大幅な増益。8Kエコシステムで想定以上の新型コロナの影響があったが、MFP(複合機)やテレビ、ディスプレイなどの各事業の収益は1Qから回復した」と説明。

シャープ(株)代表取締役社長 兼 COOの野村勝明氏

さらに、各セグメントとも回復が進むとして、2020年度の通期予想は前回予想を据え置いた。なお新型コロナウィルスによる影響は、売上高に約260億円、営業利益に約100億円となった。

四半期ごとの業績については「2019年度4Qを底に回復基調にあり、2020年度2Qは売り上げ、利益とも1Qからさらに回復している」とした。前年同期に対する営業利益の増減要因は以下のとおり。

2Q営業利益の増減要因

2018年度からの年度別四半期推移

セグメント別の売上高および営業利益は以下のとおり。スマートライフカテゴリーは、プラズマクラスターや冷蔵庫、洗濯機といった白物家電を中心に好調に推移し、前年同期比30%超の大幅増益となった。同カテゴリーについては「白物家電は3Q以降も堅調、さらにデバイスは持ち直すと見て、通期で前年を上回る見通し」とした。

セグメント別売上高

セグメント別営業利益概要


スマートライフの実績

8Kエコシステムカテゴリーは、2019年度4Qを底に各事業で回復が進み、2020年度2Qとともに上期トータルで黒字化を達成した。2Qはテレビの高付加価値化の進展などで売上高が増加し、PC・タブレット向けやスマホ向けパネルが伸長。車載向けディスプレイやMFPはコロナの影響もあり売上高は前同比で減収となったが、テレビの売上増や原価力の向上などで営業利益は増加した。

8Kエコシステムの実績

2020年度上期連結業績

また野村氏は健康関連事業についての質問に答え、「今着用しているフェイスシールドは来週発表する新製品で、本日はマスクの生産が1億枚を突破した。この事業は、医療関係者や国民の皆様のお役に立ちたいと社会貢献の位置づけで始めたもの。プラズマクラスターも含めて、ヘルスケア、医療、介護事業には注力し、グローバルに貢献できるようおおいに伸ばしていきたい」と語った。

さらに、有機ELテレビについて「5月から発売しており、有機ELテレビ領域でのシェアは2桁には乗っているが、もう少ししっかりと上げたい。有機ELの展開は日本市場だけ。主力は8Kであり、4Kの液晶も含めてグローバルでしっかりと展開する」と語った。

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