「DTS Virtual:X」の“バージョン2”進化も公表

<CES>DTS:X対応のテレビ用SoCが今年後半に登場。IMAX Enhanced作品をテレビ単体で再生可能に

編集部:小野佳希
2019年01月10日
米国ラスベガスで国際イベント「CES2019」が開幕。既報の通り、DTSを傘下に持つXperiがIMAX Enhanced初の映画コンテンツが『ヴェノム』になることなどを発表した。Xperiでは、これに加えて初のテレビ用DTS:X SoCが今年後半に登場することを発表。加えて、DTS Virtual:Xを“Ver.2”に機能強化することも明かした。

ブースでのIMAX Enhancedデモの様子

Xperiは、CES2019のメイン会場であるラスベガスコンベンションセンターにブースを展開するとともに、別会場で関係者向けのプライベートショーを実施。これらのデモでは、IMAX Enhanced対応作品として、プレスリリースで言及されていた『ヴェノム』『Alpha』に加えて、『スパイダーマン:ホームカミング』や『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』も登場予定であることも明かされた。

そして、そのIMAX Enhancedのオーディオ部分のベースとなっている「DTS:X」について、初のテレビ用SoCがMediaTek社から今年2019年後半に登場することを発表。同SoCを組み込んだテレビは、AVアンプなどを使わずテレビ単体でDTS:Xコンテンツをデコードできるようになる。

ネット配信やUHD BDプレーヤーからのIMAX Enhancedコンテンツの音声をテレビ単体でデコード可能になる

また関係者向けのプライベートショーでは、「DTS Virtual:X」について、機能を強化した“Ver.2”を参考展示。サウンドバーなどのイネーブルドスピーカーも利用しての再生を行えるようにするという。

DTS Virtual:X進化版のデモの様子

DTS Virtual:Xは、サウンドバーなどでもイマーシブサウンドを可能にするポストプロセッシング技術。ステレオから11.1chまでのどんな音源でも、5.1chシステムや3.1chシステム、2.1chシステムなどで、ハイトスピーカーなど追加スピーカーの必要なしに包囲感のある音場再現を可能にする。

現在のDTS Virtual:Xでは、例えば5.1.2chや3.1.2chなど高さ方向を担うイネーブルドスピーカーを備えたサウンドバーで11.1ch信号を再生する場合に、“ .2 ”のイネーブルドスピーカー(ハイトスピーカー)を使わずに、バーチャルで高さ方向を再現しているとのこと。これに対し、今回参考展示しているバージョン2では、このハイトスピーカー分も利用するようにすることで、高さ方向の臨場感をさらに向上させるという。

これに加え、水平方向のサラウンド感も従来より向上させたとのこと。そのため、イネーブルドスピーカーを持たないサウンドバーであってもサラウンド感を向上させられるという。同社スタッフによれば「早ければ今年の第3四半期か第4四半期に対応製品が登場するのではないか」とのことだった。

そのほか、小型ワイヤレススピーカーなどのステレオ感を向上させられる「DTS Stereo Plus」技術もデモ。ワンボックスの小型Bluetoothスピーカーやスマートスピーカーでは左右のスピーカー間の距離が近いため音楽を再生してもステレオ感に乏しいケースもあるが、DTS Stereo Plus技術を採用することで、実際より距離の離れた位置にスピーカーを配置して聴いているようなステレオ感を実現できるという。

すでにテンセント社が昨年末に中国で発売したスマートスピーカーが本技術を採用しており、各社から今後対応機器が順次登場する見込みだという。

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