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首都高技術(株)および朝日航洋(株)と共同で

アストロデザイン、8K映像技術を道路インフラ点検に活用する取り組みを開始

2018/12/13 編集部:小澤貴信
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アストロデザインは、首都高技術(株)および朝日航洋(株)と共同で、同社の8K映像技術を道路インフラ点検に活用する取り組みを開始する。

東京港トンネルの実証実験の様子

メンテナンスの質向上と効率化を目的として、8Kの映像技術を老朽化が進む道路インフラ点検に活用する。8K映像技術のインフラメンテナンスへの適用は、世界初の取り組みと同社は紹介している。

11月25日には、首都高速湾岸線の東京港トンネルにおいて、朝日航洋が保有するモービルマッピングシステム(MMS)に、アストロデザインが開発した8Kカメラおよび映像収録システムを搭載して、トンネル覆工コンクリートのひび割れを検出する実験を行った。この実験で、走行するMMSから0.15mm幅のひび割れを検出可能であることを確認したという。

MMSに搭載した8Kカメラ

この取り組みを通して、短期的にはトンネル点検技術の確立を目指す。道路や鉄道のトンネル点検は人手に依存しており、コストと効率性の問題があるが、8K映像とAI検出技術により、正確性が高い定量的点検技術を確立することを狙っていく。人手による近接目視対象数を減少させることで点検コストの低減を図れることに加え、点検の機械化により道路規制時間の削減を図ることができ、渋滞を最小化することもできるとする。

検出された0.15mm幅のひび割れ

中期的には、メンテナンスの専門家がいない地方や海外において、5G通信を駆使して8K映像をリアルタイムに共有する遠隔診断技術を確立することを目指していくという。

首都高技術は、首都高グループ傘下で、構造物点検、工事計画の最適化支援、品質確保マネジメント支援、技術コンサルティングといった技術的な業務をコア事業として行う企業となる。朝日航洋はヘリコプター運航・整備事業を柱とする航空事業と空間情報事業を展開する企業で、MMSをはじめとした計測技術やGIS(地理情報システム)のノウハウを有している。

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