完全ワイヤレスは評価方法を検討中

Bluetoothにもハイレゾロゴ、日本オーディオ協会が「ハイレゾオーディオワイヤレスロゴ」策定

編集部:成藤 正宣
2018年11月28日
一般社団法人日本オーディオ協会(以下、JAS)は本日11月28日、同協会がライセンスを行っている「ハイレゾオーディオロゴ」の新たなカテゴリーとして、ワイヤレス接続における “高音質” を定義するライセンス「ハイレゾオーディオワイヤレスロゴ」を追加すると発表した。

「ハイレゾオーディオワイヤレスロゴ」を新たに策定する

今月26日にはメディア向けに説明会が開催され、JAS専務理事 技術会議議長の森美裕氏が登壇。ライセンスの概要や運用について説明した。

JAS 森美裕氏

スマートフォン、ワイヤレススピーカー/ヘッドホンなどのワイヤレス接続を活用するオーディオ機器の普及に伴い、無線接続での音質を担保する新カテゴリーのライセンスとして決定したもの。森氏は、「これまでは例えばワイヤードのヘッドホン/イヤホンなどの音質に関しては定義してきたが、ワイヤレスの伝送に関して96kHz/24bit対応以外の特別な規定は無かった。『ハイレゾオーディオワイヤレスロゴ』はそれをカバーするもの」とした。

「ハイレゾオーディオワイヤレスロゴ」ライセンスは、下記の条件を満たす無線接続を持ち、かつ無線接続以外は「ハイレゾオーディオロゴ」の規定を満たす、主にBluetoothを念頭において策定されており、Wi-Fiは十分な帯域を持つため対象外とするとのこと。

(1)機器間の信号伝送にあたり、「ハイレゾオーディオロゴ」で規定されているデジタル信号(96kHz/24bitのFLAC/WAV)を伝送するには十分な帯域を持たない無線方式を用いるものを対象
(2)上記伝送路上でJASが認証したオーディオコーデックを用いデジタル・オーディオ信号を伝送するもののうち、所定の性能、品質を有する製品にロゴ使用を許諾

Bluetooth製品など、これまでの『ハイレゾオーディオロゴ』で規定されていなかったワイヤレスオーディオ製品を対象とする

また、「JAS認証コーデック」については、JASに申請され、以下の条件を満たしたコーデックを認証する。

(1)JASが提供するテスト信号と評価ツールで検証し、十分な性能であることを検証する
(2)JASが定める方法、評価者、場所において試聴評価を行い、十分な音質であることを確認する
(3)コーデックのライセンス条件などビジネス面での条件が明確であり、すべてのハイレゾオーディオのライセンシーにライセンス可能であること
(4)コーデックの提案者は、JAS会員であり、コーデックのIP保持者かその代理人であること

オーディオコーデックも技術的/音質的に検証を行う

なお、LR間でワイヤレス接続を行う完全ワイヤレスイヤホンや、2台1組で2chとして使用できるBluetoothスピーカーのような “製品内部で無線通信を行うもの” ついては、「技術的/音質的評価を行う方法や指標が検討しきれていない」として、ライセンス開始直後は認証の申請を受け付けない方針。今後、評価方法や指標の検討が完了次第、ライセンス対象に組み込むとしている。

認証コーデックを採用していない製品などは「ハイレゾオーディオワイヤレスロゴ」が使用できない。また、完全ワイヤレス製品なども、性能/音質の検証方法が定まるまでライセンス対象としない

上述の通りライセンス開始は11月28日で、まずコーデックの認証申請から受付を開始する。続いて12月中に製品のライセンス申請受付、ならびにロゴ使用の承認に入る予定。なお、「ハイレゾオーディオワイヤレスロゴ」のライセンス許諾を受けるには、「ハイレゾオーディオロゴ」のライセンス許諾を受けていることが条件となる。

ロゴマークの使用条件は「ハイレゾオーディオロゴ」と同様で、日本オーディオ協会会員はライセンス契約を結ぶのみで使用でき、ライセンス料は発生しない。非会員がロゴを使用する場合は、ライセンス契約とライセンス料が必要となる。ただし、「ハイレゾオーディオワイヤレスロゴ」は「ハイレゾオーディオロゴ」契約の一部とみなされるため、ライセンス料は二重では請求されない。

森氏は、「『ハイレゾオーディオロゴ』は、オーディオ製品が “ある一定以上の水準の音質を持つ” ことを示すものとして認識され、期待されていると把握している。その点は変えることなく運用していく」と話した。

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