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[特別企画]デザインも一新、装着性にもこだわり

解像感も両立、“パナソニックならでは”のワイヤレス+NCヘッドホン「RP-HD600N」開発者インタビュー

インタビュー:折原一也/構成:PHILE WEB編集部

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2018年04月06日
パナソニックが発売した、ワイヤレスでハイレゾ相当の音楽再生に対応したヘッドホン「RP-HD600N」「RP-HD500B」が話題となっている(関連ニュース)。

当サイトでも先日レビュー記事をお届けしたが、この新たに生まれた名機は、どのように開発されたのか。商品企画にたずさわったパナソニック(株)ヘッドホン商品企画課 課長の桔梗圭悟氏、技術面を担当したヘッドホン設計課 主務の鈴木達也氏に話を聞いた。インタビュアーは、実際にこの製品を試用し、使い勝手や音質を高く評価している折原一也氏だ。

商品企画/設計担当者に「RP-HD600N」「RP-HD500B」開発の裏側をインタビュー

ワイヤレス+NCヘッドホンにパナソニックならではのこだわりを

ーー 実は昨日までプライベートで海外旅行へ出かけていたんですが、現地に「RP-HD600N」を持って行きました。飛行機内でも実際に使ってみて、この製品のクオリティの高さに驚きました。

桔梗圭悟氏(以下、桔梗氏): ありがとうございます。パナソニックとして、ワイヤレス+ノイズキャンセリングというカテゴリーの製品を出すのは、本機が初めてです。非常に活況を呈しているカテゴリーに、我々がこれまで培ってきた音づくりを加えることで、パナソニックにしかできない製品が作れると考えました。

パナソニックからついに登場した、“ワイヤレス+ノイズキャンセリング”ヘッドホン「RP-HD600N」

改めてこの製品の特徴をご説明しますと、我々が今回の製品で重視したポイントは4点あります。「音質」「高音質コーデックへの対応」「上質な装着感」、そして「広帯域ハイブリッドノイズキャンセリング」です。

ーー それぞれについて、くわしく教えて頂けますか。

桔梗氏: はい。一番重要なポイントは、やはり「音質」です。弊社はハイレゾヘッドホン「RP-HD10」を2014年に出し、音質については一定の評価をいただいていると自負しています。

パナソニック(株)ヘッドホン商品企画課 課長・桔梗圭悟氏

音質に関するエンジニアのこだわりは、「楽器そのものの生音」や、「アーティストやエンジニアが、音源制作やマスタリング時に込めた演奏の表現力や息づかいも再現する」というものです。そこに注力して音づくりをしています。

これを実現するには、「高い応答性」「高い解像感」「広帯域」という3つの要素が重要となります。特に解像感については、RP-HD10から高い評価をいただいています。これについては、きっちり継承していきたいと考えました。

鈴木達也氏(以下、鈴木氏): それを実現するために採用したのが、MLF振動板と制振フレームです。MLFは、数百層以上に積層された超多層フィルムです。レスポンスが速く、残響が少ない点がポイントです。またフレームに制振材料を採用していることで、歪みを抑え、音場の広がりを高めることが可能となります。

レスポンスの速い超多層フィルムのMLF振動板と、歪みを抑える制振フレームの採用により、「高い応答性」「高い解像感」「広帯域」を実現した

ーー 音づくりのポイントがよくわかりました。私も音質については、本当に素晴らしいと感じました。ご説明いただいたとおり、解像感と音場の広がりが得られるのはもちろんですし、さらに奥行き方向の情報も描き出すのには驚きました。しかも、それをiPhoneとの接続で実現してしまうのですから、さらに驚きです。

桔梗氏鈴木氏: ありがとうございます。

ーー 聞きこむと、いろんなジャンルの音楽に対応できる性能を備えていることに気づかされました。

桔梗氏: 基本的にオールマイティーで、どんなジャンルでも良い音で聴けるように、最後の最後まで音づくりは粘りました。もう一つ強調しておきたいのは、解像感が高いので、EDMなど電子音系にも向いているということです。若い方にもぜひ聞いていただきたいですね。

“LDAC/aptX HD”両対応で、音質への不安を払拭

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