通期見通しも上方修正

ソニーの1Q、PS4好調やSpotify売却益などで大幅増益。通期見通しも上方修正

編集部:小野佳希
2018年07月31日
ソニーは、2018年度第1四半期の連結業績を発表。前年同期比180%増(1,456億円増)となる2,264億円の純利益を計上した。


売上高は前年同期比955億円(5%)増の1兆9,536億円で、営業利益が前年同期比374億円(24%)増となる1,950億円。主にゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野の大幅な増収増益と、税引前利益の増加、Spotify社株式売却益を含む税引前利益を計上するなどしたことが寄与した。

なお、Spotify株の売却によって得た現金対価額は826億1,600万円。売却した株式については、売却額から売却に直接関連するアーティストとレーベルへの分配見込額およびその他の取引原価を控除した売却益(税引前)538億7,000万円を連結損益計算書上、持ち分証券に関する利益に計上した。また継続保有する株式については、公正価値からアーティストとレーベルへの分配見込み額およびその他の原価を控除した評価益(税引前)589億800万円を持ち分証券に関する利益に計上している。

また2018年5月には、米子会社のSony Corporation of America(SCA)がEMI Music Publishingを買収。ソニーはEMIの持ち分取得に関連して、約23億ドルの現金対価を支払う予定であるほか、EMIの総負債約13.59億ドルを継承する予定だ。

そのほか、7月にはSCAがマイケル・ジャクソン遺産管理財団であるEstate of Michael Jackson(MJ財団)からNile Acquisition LLC(Nile)の25.1%の持ち分を取得し、Nileを完全子会社化。NileはEMIの持ち分約40%を取得しているため、EMIもソニーの完全子会社となる。

大幅な増収増益だったというG&NSは、売上げが前年同期比1,240億円増の4,721億円で、営業利益が同657億円増の835億円。ネットワークを通じた販売を含むPS4ソフトウェア販売が好調だったという。

なお、同分野の2018年度見通しにおいて、PS4ソフト売上とPS4ハード販売台数見込みを上方修正。これに伴い、売上高見通しも4月時点から15%増の2,800億円へ上方修正した。

テレビやオーディオ商品が含まれるホームエンタテインメント&サウンド(HE&S)分野は、売上高が前年同期比152億円増の2,721億円だった一方、営業利益は同52億円減の174億円。テレビの販売台数の増加、ヘッドホンの売上好調による家庭用オーディオ・ビデオの増収がプラス要因となった一方、販売会社の間接費用、研究開発費、マーケティング費用などの増加が減益要因となった。

音楽分野では、売上高が前年同期比129億円増の1,815億円で、営業利益は同71億円増の321億円。モバイル機器向けゲームアプリケーション「Fate/Grand Order」が引き続き好調だったことによる映像メディア・プラットフォームの増収、音楽制作におけるストリーミング配信売上の増加が寄与した。

デジタルカメラなどを含むイメージング・プロダクツ & ソリューション分野は、売上高が86億円増収となる売上高1,642億円、営業利益が29億円増益の261億円。販売台数は減少したものの、高付加価値モデルへのシフトによる製品ミックスの改善や為替の影響によって増収増益となった。

モバイル・コミュニケーション(MC)分野は、売上高が前年同期比487億円減となる1,325億円。営業損益では同144億円減となり、108億円の損失計上と、大幅な減収減益となった。欧州・日本を中心としたスマートフォンの販売台数の減少が営業した。

そのほか映画分野も前年同期比307億円減の大幅減収。テレビ番組のライセンス収入の減少によるテレビ番組制作の減収と、前年同期にはインディアンプレミアリーグのクリケット大会による売上を計上していたことがマイナス要因となった。営業損益でも76億円の損失となったが、「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」の映像ソフト収入の好調などがあり、前年同期からは損失額が19億円縮小した。

通期見通しは4月時点から上方修正。売上高で3,000億円増の8兆6,000億円、純利益で200億円増の5,000億円に上方修正した。

売上高は、MC分野を下方修正したものの、主に第二四半期以降の前提為替レートを円安に見直したこと、およびG&NS分野を中心に売上高の見通しを情報修正したことから、4月時点の見通しを上回る見込み。

営業利益については、前提為替レートをの見直しの影響及びG&NS分野を中心に増益を見込むものの、MC分野のスマートフォン事業の競争環境を含む様々なリスクを考慮して、4月時点の見通しから変更しない。


税引前利益では、主にSpotifyの持分証券に関する利益が想定を上回ることによる影響や為替差損の改善により、4月時点の見通しから上方修正し、7,600億円を見込む。

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