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民放連会長会見にて

NHK、radikoに実験的に参加へ。テレビのネット配信NHK・民放共同施策にも民放連会長が言及

2017/06/12 編集部:小野佳希
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NHKは、ラジオのインターネット配信においてRadiko.jpに実験的に参加する。また、NHKと民放共同での放送番組のインターネット同時配信実験等についても、日本民間放送連盟(民放連)の井上会長がコメントした。

NHKラジオのradikoでの配信は、今年度の「NHK・民放連共同ラジオキャンペーン」の一環として検討されているもの。具体的な内容は決まり次第改めてアナウンスされる。本件についてはNHKが本取り組みを行えるよう放送法の一部変更を総務省に5月26日に申請するなどしており、先週末6月9日に開催された民放連会長会見で改めて話題にのぼった。

なお、テレビのインターネット配信については「ラジオではこれまで共同でキャンペーンを実施するなど、一定の“下地”があった。テレビにおいてはこれからの取り組みであり、現時点では何も言えない。コストをかけずにいいサービスができないか、とは考えている」(井上会長)とコメント。

高市総務大臣からNHKと民放が共同でテレビ同時配信の実証実験を行ってはどうかとの発言も過去にあったが、「従来からの『国民・視聴者に対し、常時同時配信を始める社会的意義やニーズを丁寧に説明するとともに、制度改正の方向性や具体的な実施計画(サービス規模、コスト、財源など)を提示し、国民各層の合意を得ることが不可欠である』との考えに変わりはない」とコメント。

「同時配信を含め、NHKのあり方については、諸課題検討会でさらに検討されることになっている。いずれにしても、独占的な受信料収入で運営されるNHKには、インターネット活用においても、民放事業者や民間企業の事業展開への目配りや配慮が不可欠である」とした。

また、「何か結論があって検討を進めているわけではない」(民放連 木村専務理事)としながらも、NHKと民放連で意見交換は行っており、「課題に向き合うため、お互いにざっくばらんに意見交換を行っている」とのこと。NHKが行ったインターネット同時配信実験の結果は民放連にも提供されているという。

その上で民放連の井上会長は「これまでの調査結果をみて、事業性に疑問を持った民放事業者もおり、どう取り組んでいくべきか、各社とも手探りの段階であろう」とコメント。「上田NHK会長は民放の立場に理解があるので、今後もNHKとは情報交換を密にしていきたい」とした。

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