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歌丸師匠を8Kで。日テレ初の8K番組「笑点」、8K/IGZOで上映

編集部:杉浦 みな子
2016年03月09日
日本テレビ放送網(株)は、東京・汐留の日本テレビタワーで技術展示会「デジテク2016」を9日まで開催している。HDR映像におけるHLG方式とPQ方式の比較デモや、8K収録された番組「笑点」の映像など、日テレが手掛ける最新のデジタル放送サービス・技術展示を行っている。本記事では、日テレ初の8K収録番組「8K笑点」が上映された模様をレポートする。

「8K笑点」上映の様子

■日テレ初の8K番組。歌丸師匠を8Kで

展示会場の入り口付近では、今年で放送開始50周年を迎えた長寿番組「笑点」を、8Kで収録した映像が初披露されていた。

8Kで歌丸さんの落語を観る

映像は、2016年1月9日に東京・後楽園ホールで8K収録されたもので、本編尺は約45分。会場では6分半にカットされたものがリピート再生されていた。

ディスプレイに使用されていたのは、シャープの85型8K/IGZOディスプレイ「LV-85001(関連ニュース)」と、アストロデザインによる業界最小クラスの55型8Kディスプレイ「DM-3814」(関連ニュース)。

こちらはシャープ「LV-85001」での再生

こちらはアストロデザイン「DM-3814」での再生

この「8K笑点」は、NexTV-Fが8K番組制作を公募した企画で、日テレが応募して採択されたことから制作された。撮影・編集に関するDIT(Digital Image Technician)をはじめとする技術実務は、日テレグループの技術プロダクション NiTRoが担当。使用された8Kカメラは、NexTV-Fが貸し出しを行ったIkegami「SHV-8000」が2台。加えてソニーの4Kカメラ「CineAlta F65」を1台加えた合計3台のカメラを撮影時に使用し、パナソニックのP2レコーダー「AJ-ZS0300」を用いてP2カード(64GB)17枚に収録された。音声は5.1chサラウンドで、オーディエンスの声も収録している。

8K番組制作のきっかけと概要


8K制作機器と環境

8K収録時の系統図とポスポロフロー図
8K映像のデータはアストロデザインの8K/4K SSDレコーダー「HR-7512-C」に保存されており、そのフォーマットは独自規格とのこと。それを4K/8Kアップコンバーター「SC-8215」からシャープLV-85001へ、インターフェースコンバーター「SC−8123」からアストロデザインDM-3814へそれぞれ出力していた。

今回のデモにおける再生環境

公演内容は、桂歌丸による落語「壺算(数字が絡むネタ)」と、いつものメンバーによる大喜利。大喜利のお題は8Kにちなんだものだった。なお、番組は今回の8K企画専用に収録されたものであり、同じ内容を地上波放送等はしていないので、視聴できる機会はかなり限られる。

現在のところ、今回のデジテク2016以降は、今夏に予定されているBSの8K試験放送で公開される可能性があるとのことだ。

「笑点」は、1966年の放送開始当初にまだ多くの番組が白黒放送であった中、カラー放送で始まった。その後も、ステレオ放送やデジタルVTR規格・D2での収録など、常に早い段階で新技術を取り入れてきた歴史があり、2014年には「笑点特別版」として歌丸師匠の落語が4Kで収録されたこともある。

それら日テレの放送史における取り組みがあった上で、さらに後楽園ホールの設備等が収録の上で扱いやすいことや、番組全体がそこまで激しいカメラの動きを必要としない構成であることなど、最新の8K収録がしやすい番組ということで今回の制作が決まったという。

会場ではこのほかにも、4K/HDR関連展示やハイブリッドキャスト情報、VR、ドローン等の展示が行われていた。その模様はこちらでレポートしている。

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