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「視聴品質最適化技術」も

NTTとドワンゴ、ヘッドマウントでニコファーレを360度自由に見回せる映像技術

公開日 2014/02/04 18:55 ファイル・ウェブ編集部
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NTTとドワンゴは、ライブ会場に設置した360度全天周カメラの映像から、視聴者がヘッドマウントディスプレイ(HMD)を通して好きな方向を自由に見渡すことのできる新しい視聴サービスを実現する「全天周映像向けインタラクティブ配信技術」と、通信環境に応じて配信レートを過去の状況から予測する「視聴品質最適化技術」を開発した。

「全天周映像向けインタラクティブ配信技術」では、ライブ会場(ニコファーレ)に360度全天周カメラを設置。HMDを装着した視聴者が、その映像の好きな方向を自由に見渡すことができる。「見ている方向の映像を高品質に選択配信する技術を使い、視聴者がどの方向を向いても高品質な映像が視界を覆うため、あたかもその場にいるかのような臨場感あふれる映像を体験することが可能だ」としている。

全天周映像向けインタラクティブ配信技術のシステムイメージ

視聴者は、HMDを利用し、自身の向く方向に追随した映像を直感的に視聴可能。視聴している方向の映像だけを選択的に高画質配信することで、限られた帯域下でも高品質な映像配信を実現するという。

「視聴品質最適化技術」は、ネットワーク混雑時でも視聴者の体感品質を最善にする配信レートなどを、過去の状況から予測するというもの。

NTTでは、本技術を用いて、サービス利用者の環境やネットワークの混雑状況に応じて、最適な配信レートなどをレコメンドする品質APIのプロトタイプを開発。ドワンゴも、本APIに接続することで、動画サービス「niconico」における体感品質の最適化を可能とするアプリを開発した。今後、niconicoにおける実証実験を通じて効果検証を進めていく。

視聴品質最適化技術のイメージ

従来、ニコニコ動画をはじめとする映像配信サービスでは、配信レートが高い高品質映像の提供中にネットワークが混雑すると、データ伝送が映像再生に追いつかずに映像が停止するという現象を引き起こしていた。こうした現象は、「音がクリア」「映像がきれい」などサービス利用者が体感する品質「Quality of Experience(QoE)」を大きく低下させてしまうと両社は説明。

そこでNTTではネットワークの状態とサービス利用者のQoEとの関係を解明。本技術によって、視聴者が実際に感じる映像の満足度を客観的な数値として推定・最適化可能にしたという。

同技術では、外出先や自宅などの様々な通信環境に応じて、映像再生が途中停止しない最大配信レートなどのレコメンドが可能。また、解像度やフレームレートなどを端末特性に応じてサービス利用者の体感品質を最適化するパラメータなどのレコメンドもできる。

なお、本成果は、2月13日、14日の2日間、NTT武蔵野研究開発センタにて開催するNTTの最新のR&D成果を披露するイベント「R&Dフォーラム2014」で展示。また、「NTT R&Dチャンネル」を「ニコニコチャンネル」内に開設し、R&Dフォーラム開催前日の2月12日に「NTTR&Dフォーラム2014 夜まで「Co-Innovation」直前生放送」を「ニコニコ生放送」で配信する。

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