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スマートTVのラインナップ構成比も高める

フィリップス、上級オーディオ「Fidelio」シリーズにネットワークAPやHiFiヘッドホンを拡充

公開日 2012/04/14 15:23 ファイル・ウェブ編集部
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IFA2012グローバル・プレスカンファレンスにて、プロダクトセミナーと製品展示を行ったフィリップスの出展を紹介する。同社はスマートTVへの注力や、ハイエンドオーディオシリーズの「Fidelio」の特徴を積極的にアピールした。

フィリップスはオーディオの上級シリーズ「Fidelio」をアピール


フィリップスのプロダクトセミナーの 開催に先立ち、メッセ・ベルリン社 IFAグローバル統轄本部長 イエンズ・ハイテッカー氏が挨拶を行った
プレスカンファレンス2日目に開催されたプロダクトセミナーで、トップバッターとして登場したフィリップス。はじめに、昨年4月に発表された、オランダのフィリップスと台湾のTPV Technology社による合弁会社であるTP Vision社からCEOのMaarten de Vries氏が登壇。このほどフィリップスから同社への移管が完了したばかりのテレビ事業について、今後の戦略を説明した。


TP Vision CEOのMaarten de Vries氏
同社の持ち株比率はTPVが70%、フィリップスが30%の構成。ヘッドクオーターはオランダの首都アムステルダムに置かれ、Philipsブランドのテレビのデザインや製造、販売、マーケティングを、ワールドワイドで展開する。今回のパートナーシップのメリットについて、de Viers氏は「フィリップスの強みはそのブランド力、顧客・リテーラーとの密接なコミュニケーション力と、テレビのデザインを含む開発・企画力だ。TPVのフレキシビリティとスピードを活かした製造力が組み合わさることで、最大の相乗効果が得られる」と説明する。研究開発拠点はオランダのアイントホーフェン、ベルギーのブリュージュ、シンガポール、インドのバンガロールに置かれ、製造はハンガリー、ブラジル、アルゼンチンの各国で展開される。フィリップスブランドのテレビ製品はB2C/B2Bを合わせて、93カ国で販売される。


TP Visionの会社説明
「スマートTVを含む、いま求められている全てのレンジのテレビ製品を供給できることが、TP Visionの強みだ」とde Vriesは胸を張った。フィリップスのテレビの重要なコンセプトのひとつが「優れたデザイン」であるという。2011年は欧州等で6つの世界的なアワードを同社が注力するテレビ製品が獲得したという。

また「スマートTVは、今後フィリップスのテレビが最も注力する分野の一つ」であるとde Vries氏は続けた。スマートTVの開発は2008年から本格的にスタートし、パートナー企業とのアライアンスなどを実現しながら、現在までに同ブランドのテレビ商品において「80%」にまでスマートTVの構成比率を高めてきている。de Vries氏は「スマートTVのニーズが高まってきていることを感じている。当社のカスタマー調査によれば、60%のユーザーがスマートTVの機能を使っているという結果が出ている。特にVODやゲーム/ソーシャルアプリを気軽に使いこなすユーザーが増加している。ユーザーどうしのインタラクション、ブロードバンドコンテンツ等へのシームレスなコネクティビティが、いまテレビを購入するユーザーの中で決め手になりつつある」と見解を示す。

今後TP Visionは、B2Cのテレビ製品において、全てのキーマーケットでトップ3のポジションを堅持していくことがビジネスゴールであるとde Vries氏は語る。フィリップス社とのパートナーシップについては、「当社で展開するテレビと、フィリップスのオーディオやホームシアターを展開するコンシューマーライフスタイル事業部と協調を図りながら、プロダクトデザインの親和性も確保した魅力的な製品群を展開する。またマーケット網についても協力していきたい」と意気込みを示した。


続いてフィリップスのコンシューマーライフスタイル事業部から、EVP and General MAnagerのWiebo Vaartjes氏が登壇した。


フィリップス Wiebo Vaartjes氏
Vaartjes氏は主に、同社で展開するオーディオ&ホームシアター製品の特徴を紹介した。「オーディオを楽しむコンシューマーライフスタイルが近年また大きく変化しつつある」とVaartjes氏は語る。Vaartjes氏は2000年代がMP3やPCによるオーディオリスニングが台頭してきた「デジタルの時代」であるとすれば、2010年ごろからはブロードバンドをプラットフォームに、スマートフォンやタブレットによる音楽リスニング、そしてクラウドミュージックが勢いづいて、今まさに「コネクテッドの時代」に移りつつあると説明する。


オーディオライフスタイルの変遷を紹介
このような現在の環境の中で、フィリップスは「obsessed with sound(のめり込むサウンド)」というコンセプトを立ち上げた。Vaartjes氏はこのコンセプトについて、「2000年代の“デジタルオーディオの時代”には、MP3や音楽配信の“便利さ”にとかく注目が集まった。けれども今では、多くのコンシューマーが音楽リスニングに夢中になれるような“高音質”を求めていると考えている」と説明。高品位なサウンドを渇望するオーディオファイルに向けて、同社のハイエンド・プロダクトラインである「Fidelio」シリーズを立ち上げた。


ヨーロッパで高いシェアを獲得しているフィリップスの商品カテゴリー

フィリップスのサウンド商品群のコンセプト
Fidelioシリーズでは、AirPlayやワイヤレスオーディオへの対応など、近年のオーディオリスニングのトレンドを積極的に採り入れながら、iPhone/Androidなどスマートフォンとのドッキングポートを搭載した携帯性の高いスピーカーや、高品位なPCリスニングを実現するデスクトップスピーカーなども展開されている。また、昨年からは従来からフィリップスが展開するヘッドホン&イヤホンの上位クラスのモデルとして、Fidelioシリーズとしてのハイエンドヘッドホンの展開もスタートした。

密閉型の「M1」は昨年のヒットモデルだが、今年の初夏にはオープンタイプの「L1」もヨーロッパ市場に投入される。「昨年はM1を展開し、その高品位なサウンドやファッションアイテムとしてのデザインが高い評価を獲得した」とVaartjes氏は語る。

Fidelioのオープン型ヘッドホン「L1」も5月に発表を予定

密閉型の「M1」

今年はさらに、ネットワークオーディオに対応したオーディオ機器もFidelioブランドのもと積極的に展開する。ホームネットワークにつないで高品位なサウンドが楽しめる
本格派ワイヤレススピーカーは、ステレオ対応の「A9」のほか、コンパクトな「A5」「A3」と3つのラインナップが5月に公式発表を控えている。今回はプロダクト展示のコーナーに「A9」と「A5」のプロトタイプが出展されていた。

ワンボックスのワイヤレススピーカー「Fidelio A5」

ワイヤレススピーカー「Fidelio A9」


「Fidelio A9」の本体背面

A9を横から見たところ。本体は菱形の形状をしている
またネットワークオーディオレシーバーにも新たな展開が予定されている。ネットワークソースのプレーヤー機能や、Class-Dのデジタルアンプを採用し、プリメインアンプ機能もひとつにしたワイヤレス・ネットワークオーディオレシーバー「A2」は今年の7月ごろの発売を予定している。フィリップスオリジナルのアプリ「AirStudio」をタブレットなどにインストールして、楽曲情報との連携や本機のリモートコントロールなどが行えるようになる。本機とともに、プロダクト展示のコーナーにはアンプを省略したワイヤレス・ネットワークアダプター「A1」も出展されていた。本機については、ユーザーが既にもっているアンプ付きのオーディオシステムなどに“後付け”ができて、手軽にネットワークオーディオ再生環境が構築できるメリットをアピールしていた。

ネットワークオーディオレシーバー「Fidelio A2」

「Fidelio A2」の背面端子部


ネットワークオーディオアダプター「Fidelio A1」の試作機

A2/A1対応のコントロールアプリ「AirStudio」も開発中
ホームシアター系の商品については、Vaartjes氏は「360度の音場感を実現するサラウンド技術がフィリップスの強み。マルチスピーカー、2.1chのモデルともに強力な商品群を展開していく。TP VisionのスマートTVとの連携も密接に図りながら、魅力的な商品を提案していきたい。フィリップスがこれからのサウンド・エンターテインメントをワンランク上に導いていく」と意気込みを語った。

ワイヤレス対応の2.1chホームシアターシステム「CS5123」

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