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37/32V型。240HzのIPSαパネル搭載

パナソニック、同社初の3D液晶テレビ“VIERA"「DT3シリーズ」

2011/02/03 ファイル・ウェブ編集部
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パナソニックは、新開発の4倍速駆動IPSαパネルを搭載し、同社の液晶テレビとして初めて3D表示に対応した“3D VIERA”「DT3シリーズ」2機種を3月11日より発売する。

DT3シリーズ

・37V型「TH-L37DT3」¥OPEN(予想実売価格19万円前後)
・32V型「TH-L32DT3」¥OPEN(予想実売価格17万円前後)

TH-L32DT3

実際の設置イメージ

■新技術の搭載で中小型液晶モデルも3Dへ対応

240Hz駆動の新IPSα液晶パネルとLEDバックライトを組み合わせた「LEDブラックパネル」と独自の「新高速駆動APD技術」を組み合わせることでクリアな3D映像表示を可能にしたというモデル。昨年7月に行われたRT2Bシリーズの発表会(関連ニュース)で存在が明らかになった液晶方式による中小型3Dテレビが正式に発表された格好だ。

「LEDブラックパネル」を搭載

両モデルとも解像度はフルHDで、地上/BS/110度CSデジタルチューナーを各2基ずつ搭載。HDMIはVer.1.4で1080/24p対応のものを3系統備えている。

240Hz駆動技術「クリアフォーカス4倍速」に対応した、新開発のIPSαパネルを搭載。これにエッジ型のLEDバックライトを組み合わせ、同社では「LED ブラックパネル」と呼んでいる。

240Hz駆動を実現するため、液晶層の厚みを薄くするとともに、高流動液晶材料を新たに導入。これにより、液晶の応答時間を従来比で約1/2まで短縮させた。

さらに、3D映像時には「新高速駆動 APD技術」も採用。業界最速となる2msでスキャンして駆動時間を短くすることで、液晶が応答完了するまでの時間を短縮。これにより左右の映像の重なりを最小化し、クロストークの少ない自然な3D映像を楽しめるようにしたという。

「新高速駆動 APD技術」

3D機能ではそのほか2D-3D変換や3D奥行きコントローラー、24コマ/秒で撮影された映画ソフトの3D映像においても自動的に中間フレームを生成することでなめらかな再生にする「3Dシネマスムーサー」などを搭載。また、新たにサイドバイサイドやトップアンドボトムなどの3D方式を自動認識して切り替えるようになった。なお、3Dメガネは同梱していない。

「3Dシネマスムーサー」技術を搭載

なお、次世代PDP開発センター(APDC)によって発表された動画表示性能の新たな評価基準「フルHD動画解像スピード」(関連ニュース)では、本機は650pps(画素/秒)を実現。D2シリーズなど2010年発売の2Dモデルが350pps程度だったのに対し、約1.9倍の動画性能を実現したと説明している

DT3シリーズは「フルHD動画解像スピード」で650ppsを実現

バックライトはエッジ型で、分割数は非公表だがエリア駆動にも対応。従来は画面全体の明るさを基準にしてバックライトの光量を調整していたものを、エリア分割してそれぞれの部分の明るさから判断、調整する「インテリジェントコントラストAI」を新たに開発して搭載した。これにより、ダイナミックコントラスト500万対1相当の高コントラストを実現。エリアごとに検出した映像シーンの特徴に応じてLEDバックライト光量を抑制することで、黒が引き締まった深みのある映像を表示できるように配慮している。

そのほか高画質化技術では、映像メニューに「オート」モードを搭載。視聴環境をセンサーで検知し、明るさや黒レベルなどを映像シーンごとに制御するAI機能と連動させる。さらに、周囲の明るさに応じて変化する人間の色温度特性に加え、コントラスト感も加味した映像補正を自動で行う。

また、同機能では「暗部補正システム」も搭載。明るい環境でも暗い環境でも同じ見た目となるように映像処理することで、黒つぶれなどを防止している。加えて、オートモードでは2-3プルダウン映像を自動で検知し、映画視聴に適したAIモードで再生する。

さらに、表示コンテンツの解像度に適応して高解像度化するアルゴリズムを搭載。高解像度コンテンツには処理を行わずオリジナルの高精細映像を表示し、SD画質の放送やネット動画、ゲームなどにのみ高解像度化処理をする。

「コントラストマネジメント」も搭載。前後の映像との整合を図りながら絵柄ごとの制御を行い、コントラストを調整することで、映像の奥行き感を向上させる。

また、高画質ユニット「HDオプティマイザー」も採用。シーンに応じたノイズ検出でデジタル放送のMPEGノイズを低減させる。さらに、外部入力の映像に対してはノイズリダクション回路でノイズを低減させる。

そのほか、HDMI ver.1.4の機能のひとつであるコンテンツタイプフラグを活用。HDMI入力のコンテンツ種類を検知し、最適な画質に自動調整する。同機能では、デジカメなどの写真を表示するときには鮮やかで深みのある色合いにし、DIGAのEPGなどのグラフィック画面表示時には輪郭や色調を補正することで文字を読みやすくするなどするという。

高音質化技術では、「バーチャル3DサラウンドシステムII」を搭載。本体のフロントスピーカーだけでバーチャルサラウンドを体験できるようにしている。

「バーチャル3DサラウンドシステムII」を搭載

■SDカードやUSB HDDへの録画にも対応

メモリーカードへの録画機能も搭載。本体のSDスロットに挿入したSDカードへ本機の番組表から録画が行える。視聴中の番組の録画をすぐにスタートさせる「録画」ボタンをリモコンに備えるほか、追っかけ再生や番組の画面メモ機能も搭載している。また、らくらくアイコンの画面メモ一覧からSDカードに記録した静止画のサムネイル表示も可能。

SDカードへの録画にも対応

なお、前述のようにダブルチューナーを搭載しており、裏番組録画に対応している。また、録画は512MB以上のSDカードに可能で、同社ではSDXCカードを推奨。SDXCカード以外では4GB(約20分)を超えて連続で録画番組を再生する場合、4GBごとに映像が一瞬止まることもある。加えて、SDカードへ録画した番組は本機以外のテレビやパソコンでは再生できず、他の機器へのダビングもできない。

録画機能ではUSB HDDへの録画にも対応。SDカードへの録画同様に本機のEPGから番組を選択しての録画や、裏番組録画が行える。USB HDDは最大8台まで登録でき、録画した番組はLAN経由でDIGAへダビングすることもできる。

録画モードは「標準」に加えて、約6Mbpsの「長時間モード1」、約3Mbpsの「長時間モード2」を用意。長時間モード2を利用時した場合、64GBのSDXCカードに最大約46時間の地上デジタル放送を録画できる。

録画可能時間の目安

そのほか、録画に際してはオートチャプター機能を搭載。番組のシーンの切り替わりを自動的に検出してチャプターを作成する。

「メディアプレーヤー」から録画番組を視聴できる

SDカードに録画した番組一覧Wの表示したところ

■ネット機能はTwitterやradikoにも対応予定

インターネット接続機能「テレビでネット」も強化。1月のCESで発表されたオープンプラットフォーム「VIERA Connect」と同等の機能が搭載されており、今後公開するSDKやAPIを使って制作された様々なアプリやサービス、対応機器などが利用できるようになる見込み。

「テレビでネット」のGUI

当初は従来機でもすでに稼働中のアクトビラ ビデオ・フルやYouTube、TSUTAYA TV、3D体験コーナーに対応する。さらに、3月からは新たに「ひかりTV」や同社の会員サービス「Club Panasonic」などに対応予定。TwitterやPicasa Web Albumsなどにも対応する。

加えて、4月からはradiko.jpやYahoo!オークション、UstreamやDailymotionへの対応も追加。FacebookとAccuWeatherも利用可能にする予定だとしている。

また、サービス拡充にあわせてユーザーインターフェースも改善。GUIは3次元で、奥に進んだり手前に戻ったりすると、表示されるアプリが切り替わる。アプリの表示位置は設定画面で変更することもできる。操作はリモコンで行える。ユーザーの好みに合わせてアプリの配置をカスタマイズすることもできる。

ネット機能ではそのほか、別売りのカメラアクセサリー「TY-CC10W」を接続してのSkypeも利用できる。

そのほかの機能では、もちろんHDMI CEC「ビエラにリンク!」にも対応。「エコナビ」も搭載しており、明るさセンサーや無信号自動オフ、こまめにオフ、ECOスタンバイ、番組連動おまかせエコといった各種機能を備えている。

また、EPGは最大12時間分の番組表が一覧できる「インテリジェントテレビ番組ガイド」で、番組ジャンル別色分け表示によって見やすさと検索性を向上させているほか、Gガイドの「注目番組」サービスを利用しての録画予約なども行える。

■ミニマルなデザインを採用

デザインは映像を主体に押し立てたミニマルデザインで、ベゼルを細くしたほか、3.3cmの薄型設計を実現。メタルフレームとクリアパネルとの一体感を高めた。また本体を低くした低重心フォルムとし、すっきりしながら安定感のあるテレビ設置を実現している。

本機に付属のリモコン。細かなデザイン変更を行い使い勝手を高めている

TH-L37DT3を横から見たところ。3.3cmの薄型設計を実現

【問い合わせ先】
パナソニック お客様ご相談センター
TEL/0120-878-365

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製品スペックやデータを見る
  • ジャンル液晶テレビ(ディスプレイ)
  • ブランドPANASONIC
  • 型番TH-L37DT3
  • 発売日2011年3月11日
  • 価格¥OPEN(予想実売価格190,000円前後)
【SPEC】●画面サイズ:37V型 ●画素数:1,920×1,080 ●コントラスト比:500万対1相当 ●受信チャンネル:地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタル、地上アナログ ●音声実用最大出力:総合20W(JEITA) ●入出力端子:HDMI×3、D4入力×1、ビデオ入力×2、D-Sub15ピン入力×1、光デジタル音声出力×1、ヘッドホン出力 ×1、LAN端子(10BASE- T/100BASE-TX)×1、USB端子×3 ほか ●定格消費電力:117W ●外形寸法:874W×570H×260Dmm(スタンドあり) ●質量:約15.5kg(スタンドあり)
  • ジャンル液晶テレビ(ディスプレイ)
  • ブランドPANASONIC
  • 型番TH-L32DT3
  • 発売日2011年3月11日
  • 価格¥OPEN(予想実売価格170,000円前後)
【SPEC】●画面サイズ:32V型 ●画素数:1,920×1,080 ●コントラスト比:500万対1相当 ●受信チャンネル:地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタル、地上アナログ ●音声実用最大出力:総合20W(JEITA) ●入出力端子:HDMI×3、D4入力×1、ビデオ入力×2、D-Sub15ピン入力×1、光デジタル音声出力×1、ヘッドホン出力 ×1、LAN端子(10BASE- T/100BASE-TX)×1、USB端子×3 ほか ●定格消費電力:97W ●外形寸法:751W×502H×230Dmm(スタンドあり) ●質量:約13.0kg(スタンドあり)