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発表会には佐々木希さんも登場

フジフイルム、HDの3D動画撮影にも対応したデジカメ「FinePix REAL 3D W3」を発売

公開日 2010/08/17 19:28 ファイル・ウェブ編集部
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■「3Dシステムを電子映像事業部の柱のひとつに」 - 同社幹部が戦略を語る

同社では本日、製品発表会を実施。代表取締役社長・CEOの古森重隆氏らが出席し、同社のカメラ事業や3D戦略についての説明を行った。

古森重隆氏

最初に登壇した古森氏は、「我が社は1988年に世界で初めての真の意味での3Dカメラを開発したメーカー。また、1996年に民生用として初めてメガピクセルモデルを発売し、その後もレンズ、センサー、信号処理の全てを自社で開発してきた。そうした高い技術力を背景に高品質のカメラを製造し続けてきた」と、同社のカメラ事業に対する歩みを改めて紹介。

そして「近年は技術に加えてコスト競争力やサプライチェーンマネジメントも改善して基板が強化されてきている」と言葉を続け、「世界シェア10%を目指して活動している」とコメント。カメラ全体で1,200万台という販売目標を改めて紹介し、「前年度の実績は920万台だった。それから見るとかなりの伸び率だが達成できる見込みだ」と述べた。

続けて古森氏は「3D画像は迫力と臨場感で大きな話題を呼んでおり、世界的に3D画像を見る環境が整ってきている。映像分野での3D化の動きは今後も加速していくだろう」とコメント。一方で「3Dを見るという環境は整っているが、撮る環境が不足している」とも語り、「この動きを絶好の機会だと捉えて3Dカメラの市場を創っていく」とした。

古森氏に続いては、同社取締役常務執行役員 電子映像事業部長の樋口武氏が登壇。3D事業への取り組みについて述べた。

樋口武氏

樋口氏はまず独自調査による3Dテレビ/3D対応パソコンの普及予測を紹介。毎年倍々で増加していき、2013年にはテレビとパソコンの合計で6,000万台以上が3D対応モデルになるという予測を発表し、「そのなかの10%くらいのデジタルカメラが購入して頂けるのではないかと見ている」とした。

3D映像のトレンド予測

なお、販売に関する数値について質疑応答で販売目標を訊ねられると「1年間で40万台を目標に進んでいきたい」と回答。製品の完成度に自信をのぞかせた。

そして、3D映像については「もっと豊富な3Dコンテンツが観たい・欲しい」「家庭で3D映像をみんなで観たい」「3Dメガネを掛けずに手軽に3Dが観たい」というニーズが大きいと説明。こうしたニーズに応えるため「撮る3D、観る3D、残す3D」をキャッチフレーズにし、誰でも簡単に3D映像を楽しめる新しい映像世界を実現させていくとした。

キーワードは「撮る3D、観る3D、残す3D」

また、新製品については「自然な立体、目が疲れない立体を目指して開発したカメラ」と説明。3Dプリントサービスについてワールドワイドに拠点を拡大していく考えなども示し、「3Dシステムを電子映像事業の柱のひとつにしていきたい」と語った。

■宣伝キャラクターの佐々木希さんも登場

発表会には、FinePixの宣伝キャラクターを務める佐々木希さんも登場。ステージ上で実際に製品を体験しての感想などを述べた。

佐々木希さん

製品を試す佐々木さん

佐々木さんは、CM撮影時に初めて本製品に触れたときの感想を「凄く飛び出て見えてびっくりした。はしゃいでしまった」とコメント。3Dの完成度に驚いたと述べ、「地元の秋田には大曲の花火大会があるが、それを撮影してみたい。その3D映像をみてみたい」と、製品を使っての3D映像撮影にも意欲を見せた。

■質疑応答

Q.前モデル「W1」の販売実績で出せる数字があれば教えてほしい。

A.数値は公表していない。目標10万台と話したと思うが、それよりは少しショートした。

Q.実売が48,000円前後と安めで、戦略的な価格だと思うが販売目標など狙っているところなどがあれば教えて欲しい。

A.今回は自信作だ。1年間で40万台を目標で進めたい。

Q.3Dを柱にという話があったが、3D関連のサービス全体でどれくらいの売上を見込んでいるのか。

A.細かい数字は公表していない。販売台数が40万台ということから想像つくかと思うがプリントまで含めて100億円規模のビジネスになるのではないかと思っている。まずはここを基盤に一気に2倍、3倍にしていきたい。

Q.2つのレンズで構成した点は小型軽量化の流れの中で難しい面もあったと思う。その中での工夫した小型軽量化技術があれば教えて欲しい。

A.電子基板などもまだまだ進化させられるので、今後も小型軽量化は進められると考えている。

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製品スペックやデータを見る
  • ジャンルデジタルスチルカメラ/静止画編集
  • ブランドFUJIFILM
  • 型番FinePix REAL 3D W3
  • 発売日2010年9月4日
  • 価格¥OPEN(予想実売価格48,000円前後)
【SPEC】●有効画素数:1,000万画素 ●撮像素子:1/2.3型 CCD×2 ●記録メディア:内蔵メモリー、SD/SDHCメモリーカード ●レンズ:フジノン光学式3倍ズームレンズ ●電源:充電式バッテリー ●本体外形寸法:124.0W×65.9H×27.8Dmm ●本体質量:約250g(付属バッテリー、メモリーカード含む