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第50回アニバーサリーイヤーのIFA開催間近

「IFA2010はかつてないほど強力でグローバルなイベントに」 − メッセ・ベルリン社ハイテッカー氏が来日会見

公開日 2010/07/22 18:09 ファイル・ウェブ編集部
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22日に都内で開催されたCEATEC JAPAN 2010概要発表の記者会見にて、イベントのグローバルパートナー展示会である「IFA2010」の開催概要が発表され、メッセ・ベルリン社のイエンズ・ハイテッカー氏が昨年を超える成功を宣言した。


メッセ・ベルリン社 IFAグローバル統括本部長 イエンズ・ハイテッカー氏
IFA2010は9月3日から9月8日の6日間に渡り、ドイツの首都・ベルリンで開催される。主催はgfu(ドイツ民生通信エレクトロニクス協会)、およびメッセ・ベルリン社。会場となるメッセ・ベルリンには、コンシューマー・エレクトロニクスとホーム・アプライアンスのグローバル企業が数多く出展し、それぞれの最新技術や製品を一堂に展示する。今回、IFA2010に関する開催概要と見所について、メッセ・ベルリン社から来日したIFAグローバル統括本部長のイエンズ・ハイテッカー氏が説明を行った。

IFAは1924年に「大ドイツ放送展」として誕生後、今年が第50回目の開催となるアニバーサリーイヤーとなる。世界のコンシューマー・エレクトロニクス(CE)業界をリードするイベントとして成長を続け、2006年には開催周期を隔年から毎年に変更。2008年にはCEに加えてホーム・アプライアンス(白物家電)を出展分野に取り込み、昨年は世界経済が低迷する環境下で、会期中受注総額30億ユーロを記録。トレードビジター、一般来場者についても昨年時点で数を伸ばしたほか、トレードビジターやメディアについてはグローバル化も加速し、多くの成果を残した。「IFA2009に出展いただいたメーカー、来場されたトレードビジターの方々からは、IFAに参加できたことで確かな手応えを得たという評価をいただいた」とハイテッカー氏は語り、IFAが業界における重要なビジネスプラットフォームであり、またトレンドセッターとしての地位を不動のものにしたことを強調した。

1924年に「大ドイツ放送展」として誕生したIFA

今年は第50回目の開催となるアニバーサリーイヤーを迎える

9月3日のイベント開催までおよそ1ヶ月半となったが、今年は昨年を超える成功が見込まれるとハイテッカー氏は述べ、「かつてないほど強力でグローバルなイベントになるという手応えを得ている」と意気込んだ。その理由として「IFA会場の展示面積は2008年、2009年にそれぞれ過去最大を達成したが、今年は既に昨年以上の出展希望をいただいており、展示面積が昨年より15%増える見込みだ。世界の見本市会場と比較してもメッセ・ベルリンの会場規模は指折りだが、あらゆるセクターで前回以上の展示規模の拡大が見込まれており、現時点で展示の最大効果を狙う出展者の方々から多くのご希望をいただき、そのニーズに最大限応えることが、我々主催者にとっての大きなチャレンジになりつつある」と語った。ここ数年、IFAが実現してきたグローバル化の成果についても、ハイテッカー氏は「国際メディアの来場者数が2009年よりもさらに増加するだろう」という予測を示した。

出展展示面積は09年の規模を15%上回る見込み

IFAが世界のCE・ホームアプライアンス関係者から信頼を集めるイベントとして地位を確立した背景について、ハイテッカー氏は「共同主催者であるgfuと密に連携を図り、出展各社との堅い信頼で結ばれたパートナーシップを築いてきたことが挙げられる。また小売業界の方々には、IFAをベースにビジネスを成功に導くための流れを明確に打ち出したことや、メディアの方々にはトレンドを見やすく提示できたことなど、様々な“コンセプト”を明確にしてきたことも効果を生んでいる」と述べた。また欧州市場の安定性にも言及し、「北米や中国の経済市場よりも極めて安定しており、人々の消費意欲も旺盛であることが特徴。人々がIFAに寄せる関心は衰えることがなく、例えばテレビの販売台数予測を例にとってみても、北米では2010年から2011年まで3,500万台と横ばいであるのに対して、欧州は2010年で4,800万台、来年は5,400万台になると見込まれている。欧州は経済成長が安定していることから、ビジネスがつくりやすい土壌であると言える」と説明を加えた。

IFAが成功してきた理由

今年のイベントでもCE・ホームアプライアンス市場のトレンドが数多く紹介される

IFA2010の出展内容の見所について、ハイテッカー氏は「業界のトレンドセッターとしての伝統を継承し、人々が注目するテーマを積極的に見せていく展示になるだろう」と語る。具体的なトピックスとしては、3Dや薄型テレビ、モバイルデバイス、あるいはコンシューマーのライフスタイルをさらに豊かに変革していくデバイスや、ホームネットワークの新たな提案などが挙げられた。また既報にて詳細が発表されたとおり、今年のIFAでは新たなテーマセクションとして「IFA iZone」「IFA eLibrary」が設置される。「iZone」ではアップルのiPhone/iPod関連のアクセサリーやアプリケーション、コンテンツなどが紹介されるとともに、「eLibrary」ではeBookやタブレットPCの新製品や技術などが展示される予定だ(関連ニュース)。

また「IFA TecWatch」の展示内容も従来より大規模に拡張される。「IFA TechWatch」とは、公的研究機関やメーカーの研究所・大学、プロジェクト共同体、国際レベルの標準化機関などが将来の新技術に向けた研究成果を発表してきた場であり、IFA2010ではこれまでよりも展示面積が広く、メッセ会場の中心にある「Hall 8.1」に場所を移動して開催される。本会場では3Dテレビやインタラクティブコンテンツ、グリーンテクノロジーなど話題のトピックスに関する研究発表や、ドイツ電気関連手工業中央連盟(ZVEH)の“Eハウス2.0”のプロジェクトも紹介される予定だ。こちらのEハウス・プロジェクトでは、テレビスクリーンに等に統合された暖房システムや、屋根のソーラーパネル、車庫内の電気スポーツカーTesla Roadstarへのバッテリー充電所などを備えた完全にネットワーク化された家などが展示されるという。ハイテッカー氏は「IFA TechWatchはこれまで以上にパブリックやリテーラー、メディアにその成果を強力にアピールできる内容になるだろう」と語った。

IFA2010の開催スケジュール概要

IFA2010では出展各社によるブース展示のほか、開催期間中に世界のトップマネージャーによる数多くのキーノートスピーチも実施される。スケジュールについては近日中の発表が予定されており、決定次第「IFA日本語サイト」でお知らせする。またIFA日本語サイトではIFA2010の出展メーカー一覧や、日本国内で購入できる便利なチケット情報なども公開している。

【問い合わせ先】
メッセ・ベルリン日本代表部
TEL/03-5276-8730

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