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【Senka21】年頭メーカーアンケート − キヤノンマーケティングジャパン・渡辺 徹氏、森本一成氏

公開日 2008/01/11 13:46
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主要各社が語る2008年の市場環境の変化と需要創造の取り組み
年頭メーカーアンケート 〜キヤノンマーケティングジャパン〜



キヤノンマーケティングジャパン(株)ビデオカメラマーケティング企画部部長 渡辺 徹氏

キヤノンマーケティングジャパン(株)デジタルカメラマーケティング企画部部長 森本一成氏
家電メーカーとは一線を画す付加価値提案を促進市場創造・需要喚起を図る

Q1:市場を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中で、2008年のユーザーのライフスタイルやその消費行動・価値観において、どのような変化があると考えるか。

A1:ハード、ソフト両面の進化と普及により様々な情報の流動性がさらに加速し、より一層、多様な情報が氾濫する傾向になるだろう。製品・サービスには顧客の多様性に対応できる「個性(色、デザイン、形状等)」と「汎用性(様々な機器・サービスとの接続性、製品やサービスの複合化)」の両面が求められるようになると想定している。一方、団塊の世代などの中高齢層においては、先に述べたような製品・サービスへのニーズが低いと考えられ、中高年層が趣味や余暇に投資する製品・サービスは、「信頼」「品質」「性能」などの基本的な要素のさらなる向上が求められるようになると想定している。(渡辺)

消費者の『選球眼』が益々磨かれ、『いいモノ・本モノ』に対する指向がさらに強まる。と共に信用・信頼を勝ち得る企業やブランドのバリューがさらに高まる一年となろう。またオリンピックイヤーということもあり、AV家電系商品に対する注目度が高まる年になるものと思われる。一方、消費マインドの萎縮を招く因子としては、将来の税・社会保険負担増への不安と原油高騰がもたらす消費者物価への転嫁があり、企業収益の悪化がそれに拍車をかける恐れもある。(森本)

Q2:御社の2008年の中心となる商品ジャンルおよび需要喚起、市場創造へ向けての提案や取り組みは。

A2:07年はHD化、記録メディアの分散などにより、「何を買ったらよいのか」というビデオカメラに対する消費不安が高まった年であった。08年は、こうした顧客の消費不安を解消しするため、HD化の促進、記録メディアの集約化を進めつつ、家電メーカーとは一線を画す、キヤノンならではの付加価値提案を促進することで、市場創造・需要喚起を推し進める。(渡辺)

デジタルカメラは、コンパクト系では成長に一服感が生じることも考えられるが個人普及の余地はまだ充分にある。また技術革新の進化に終わりは無く、既存ユーザーからの買い替え・買い増しも堅調に推移すると思われる。一眼レフ系では低価格化の進展と使い勝手の向上が相俟って、新規参入ユーザー並びにコンパクトユーザーのステップアップ層のいずれもが拡大し、引き続き高い水準での成長が見込まれる。上述のような顧客意識や動向を踏まえた商品ラインナップを強化し、わかりやすいメッセージを発信していく。『ENJOY Photo』のスローガンの下、『撮る楽しみ』『見る楽しみ』『見せる楽しみ』といった、写真が本来有する根源的価値に立脚したフローの提案とマーケティングコミュニケーションの強化に邁進していく。(森本)

(Senka21編集部)

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