HOME > ニュース > <HTP編集長・川嶋のCEDIAレポート>TIが「Dark chip4」発表 − マランツ「VP-11S2」に搭載

<HTP編集長・川嶋のCEDIAレポート>TIが「Dark chip4」発表 − マランツ「VP-11S2」に搭載

公開日 2007/09/07 16:50
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
テキサス・インスツルメンツ(以下TI)からDLPの最新チップとなる「Darkchip 4」が登場した。Darkchip 4はより高輝度高コントラストとなっており、前チップDarkchip 3に比べておよそ30%もコントラストがアップしているという。


これがDarkchip 4。コントラストの向上は一見してすぐわかった
CEDIA会場のTIのブースでは、このDarkchip 4を採用したプロジェクターやリアプロのデモが行われていた。三菱の73インチのリアプロや、100,000対1(!)という超ハイコントラストのLEDを使ったリアプロの展示も人気を集めていたが、本誌読者的がもっとも気になるのはフロントプロジェクターだと思う。では、Darkchip 4を採用したフルHDプロジェクターのトップバッターは果たして何か?


これがVP-11S2。写真はマランツブースで撮影。実演はTIにて行っていた

コントラスト100,000対1と、思わずゼロを数え直してしまうほどの超高コントラストを誇るリアプロ。その高コントラストの秘密はLEDにあったのだ
マランツの「VP-11S2」である。前モデル「VP-11S1」の後継機という位置付けであり、Darkchip 4を使ったワンチップ・フルHDモデルである。Darkchip 4の搭載にとどまらず、デュアルアイリスの採用など、照明や光学関係も見直しを図り、15,000対1の高コントラストを誇る。また、HDMI入力端子は2系統装備。多彩なコンテンツに対応するのがうれしい。

マランツではなくTIのブースでのみ実演が行われていたが、その深々とした暗部の表現は来場者の注目を集めていた。なお、価格は未定。北米では11月には発売されるとのこと。

この他、TIのブースでは前述した驚異的なコントラストを誇るLED光源のリアプロなども人気を集めていたが、小生が単純におもしろかったのは3D体験である。今回、同社が提案しているのは、コンテンツと眼鏡を同期させて立体映像をつくりだすという試み。テレビ側から送られる信号に同期して眼鏡側の液晶シャッターが120Hzで動き、その効果で映像が浮かびあがって見えるのだが、これまでのちゃちな3Dとは一線を画す本格的な仕上がりとなっており、思わず「こいつは使える!」と誰かさんのようにつぶやいてしまった。


3Dの実演は大人気

右の眼鏡の液晶シャッターがコンテンツに連動して120Hzで動くとのこと
ただし、製品化はまだ先とのこと。「コンテンツサイドとの連携を深めて、今後は実写などでも実現させたい」と同社DLP事業部技術統括部兼プロダクトマーケティング部の大原一浩部長。早く実現してほしい…。ブースで体験した人すべてが胸のうちに抱いた想いだろう。

(ホームシアターファイル編集部・川嶋)

[CEDIA2007REPORT]

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE