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【山之内 正の独HIGH ENDショーレポート】パイオニアのHDMI 1.3搭載AVアンプを聴いた

2007/05/23
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パイオニアはS-1EXを核に据えたピュアオーディオシステムと、プラズマディスプレイを中心にしたAVシステムを揃えて、例年以上に力の入った積極的な展示を行った。

24p出力対応BDプレーヤー、HDMI 1.3対応のAVアンプ、24p対応プラズマディスプレイ、そしてハイエンドのスピーカー群を1ブランドで揃えているのは、今回のHIGH END 2007の会場ではパイオニアだけとあって、来場者の関心はひときわ大きく、2つ用意したブースは大変なにぎわいを見せた。

BDP-LX70と新しいAVアンプを使用してBDのデモンストレーションが行われた。BDP-LX70は日本で発表された製品と同一仕様

S-3EX(左)とS-1EXのサイズと形状の違いが一目瞭然

S-3EXはブラック以外に明るいカラーのバリエーションモデルを用意している。日本でも発売を期待したい

新製品の目玉はEXシリーズの新顔であるS-3EXのほか、BDプレーヤーBDP-LX70、AVアンプのVSX-LX50、VSX-LX70である。このなかでスピーカーとBDプレーヤーは日本でも先日発表された。AVアンプは日本では未発表の欧州仕様モデルだが、ほぼ同等な製品が日本でも順次発表されることになるだろう。

VSX-LX50とVSX-LX70はいずれもHDMI 1.3を搭載し、Dolby True HD、DTS-HDなどのHDオーディオのデコードに対応。両機ともにTHXセレクト2規格を満たすミドルクラスのAVアンプである。7チャンネルアンプの各チャンネルの出力はDIN規格で前者が150W、後者が180W(いずれも6Ω)を実現し、音場補正機能は9バンドのイコライザー機能を積むアドバンスドMCACCを採用している。HDMI入力は前者が3系統、後者が4系統だが、出力はいずれも1系統。そのほか定在波制御、フェイズコントロールなどおなじみの音質改善機能、iPod用入力などを搭載している。

VSX-LX70。フロントパネルの操作部をドアのなかに収納した高級感のあるデザインが特徴

こちらはVSX-LX50。フロントパネルのデザインが異なるほか、筐体のサイズもひとまわりコンパクト。HDMI 1.3対応モデルとしては最廉価モデルになるかもしれない

デモンストレーションには「カジノ・ロワイヤル」や「パイレーツ・オブ・カリビアン」など最新のBDタイトルを用意し、再生音の密度の高さと、さらに改善が進んだ空間表現力をアピールした。完成度が高く、導入にはそれほど時間がかからないとのことなので、日本での発売が楽しみだ。ただし、今回公開された2機種は欧州仕様モデルなので、仕上げや細部の構成は異なる内容になる可能性がある。

(山之内 正)

山之内 正 プロフィール
神奈川県横浜市出身。東京都立大学理学部卒。在学時は原子物理学を専攻する。出版社勤務を経て、音楽の勉強のためドイツで1年間過ごす。帰国後より、デジタルAVやホームシアター分野の専門誌を中心に執筆。また年に数回、オペラ鑑賞のためドイツ、オーストリアへ渡航。音楽之友社刊の『グランドオペラ』にも執筆するなど、趣味の枠を越えてクラシック音楽の知識も深く、その視点はオーディオ機器の評論にも反映されている。

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