鈴木桂水氏が体験する「NETJUKEのある生活」 − 第7回:上・中位機のスピーカーを聴き比べる

2007年01月19日
年末年始はFM放送もスペシャル番組が目白押しで、あれもこれもと録音しているうちに、これまで使ってきたNAS-M70HDのHDDの残量も残り少なくなってきた。NAS-M70HDが搭載するHDDの容量は80GBなのだが、もう少し大きい容量が欲しいと感じている。

さて以前このネットジュークシリーズのラインナップをご紹介した。NAS-M70HDには上位モデルのNAS-M90HDがあり、こちらはなんと250GBもの大きさのHDDを搭載している。250GBと言えば、テレビ録画ができるHDD+DVDレコーダーの中堅モデルに相当する容量だ。ATRACなどの圧縮形式なら4万曲、CDと同等の音質のリニアPCM形式でも約380枚もの音楽CDを保存できる。


今回テストの使うネットジュークの最上位モデルNAS-M90HD。スピーカー部はピアノフィニッシュのブラックで、高級感が漂っている

NAS-M70HD(下)と比べても外観上の違いは少ないが、スピーカーに目を向けるとかなり印象が異なる
それだけではない「S-Master」フルデジタルアンプの搭載などはNAS-M70HDと同じだが、付属するスピーカーは格段にNAS-M90HDの方がハイグレードだ。両機種の違いを簡単に表にまとめたので見ていただきたい。

  NAS-M90HD <製品データベース>
NAS-M70HD <製品データベース>
HDD容量 250GB80GB
スピーカー形式2ウェイバスレフ 2ウェイバスレフ
トゥイーター 25mmソフトドーム型 20mmバランスドーム型
ウーファー部 130mmアルミコーン型 100mmアルミコーン型
価格 ¥OPEN(予想実売価格100,000円前後) ¥OPEN(予想実売価格80,000円前後)



今回リファレンスに使った2枚。どちらもお気に入りだ
テストに使ったのはCenturion MusicのCD、『アランフェス協奏曲(ロドリーゴ)/ロイヤルフィルハーモニックオーケストラ』と、MCAビクターのCD『バドゥイズム/エリカ・バドゥ』の2枚。アランフェス協奏曲は第1楽章のスタートから1分7秒あたり、ギターソロに管楽器や弦楽器が絡むように奏でられる部分を中心に音色と解像感をチェックした。

少々古いという声が聞こえてきそうなエリカ・バドゥのバドゥイズムは1997年の作品。1曲目の「リム・ショット(イントロ)」と当時J-WAVEでやたらとオンエアされていた「オン&オン」の2曲を再生した。この2曲は重低音のビートに中高音のボーカルの対比が面白く、音響機器の解像感をチェックするのに使っている。

NAS-M70HDで一通り再生したあと、NAS-M90HDを再生した。言わずもがなだが、どちらのCDもNAS-M90HDのほうが表現力が豊かで、違いは一瞬で分かる。アランフェス協奏曲はクラッシックギターの弦の太さまで感じられるようだ。管楽器や弦楽器の音色も艶やかで、じつに心地よい。

バドゥイズムでは、ずしりと響く重低音に体が動いてしまう。それでてボーカルは低音に紛れることはなく、十分な立体感がある。NAS-M70HDも解像感が高く、気持ちよい音色を楽しめるのだが、NAS-M90HDはさらに上をいっている。

NAS-M70HDのボーカルを半立体のレリーフとするなら、NAS-M90HDは完全に抜き出た彫像のようだ。解像感だけでなく、中域が豊かなので、楽器やボーカルに艶っぽさがあるのも特筆できる点だ。NAS-M90HDの音色を聴いてしまうと、ちょっとNAS-M70HDのスピーカーには戻れそうにない。


スピーカーを並べて比較すると一目瞭然。NAS-M90HDの方がトゥイーターもウーファーも大きく、いかにもいい音がしそうだ

トゥイーターの比較。NAS-M90HDは25mmのソフトドーム型を採用する

NAS-M70HDは20mmのバランスドーム型を採用
ただ、これは両者を比較した場合での話で、NAS-M90HDにも気になる点はある。やはり本体が小さいので、サウンド自体がこぢんまりしてしているのだ。いい音だが、広がりはサイズ相応という印象を受けた。もし広めの部屋でのびのと鳴らすなら、別なスピーカーを組み合わせても面白そうだ。いずれチャンスがあったら、別のスピーカーと組み合わせてチューンアップをするのも面白いかと思っている。(もし、読者の皆さんでおすすめのスピーカーや気になるスピーカーがあれば、編集部までご一報いただければ試してみたいと思っています。ぜひ、気になる方はご一報を!)



鈴木桂水(Keisui Suzuki)
元産業用ロボットメーカーの開発、設計担当を経て、現在はAV機器とパソコン周辺機器を主に扱うフリーライター。テレビ番組表を日夜分析している自称「テレビ番組表アナリスト」でもある。ユーザーの視点と元エンジニアの直感を頼りに、日経BP社デジタルARENAにて「使って元取れ! ケースイのAV機器<極限>酷使生活」、徳間書店「GoodsPress」など、AV機器を使いこなすコラムを執筆中。
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