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<折原一也のCES2007レポート>【次世代オーディオ編】HDMI1.3対応アンプがデノンから登場

2007/01/11
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HDMI1.3対応アンプは今年秋ごろ登場!?

次世代ディスクプレーヤーの登場によって、一気に世代交代が進むと予想される製品ジャンルがAVアンプだ。これは次世代コーデックと呼ばれるドルビーデジタルプラス、ドルビーTrueHD、DTS-HDなどを圧縮された状態のまま転送してAVアンプでデコードする使い方が可能となるHDMI1.3と、その音声展開処理を可能とするDSPの登場時期によるもので、CES2007では多数の製品が展示されていることが予想されていた。しかし、蓋を開けてみるとAVアンプの展示はほとんどなく、肩すかしを食った印象だ。その中でも会場内を取材する際に見つけた製品を紹介しよう。

今回の目玉となるセパレート型の超弩級AVアンプ。価格はプリ部、10chのパワー部合わせて100万円超えとなりそうとのことだ

A1XVの後継にあたる一体型のフラッグシップモデルも展示。より高精度な自動音場補正やネットワーク機能なども搭載

AVC-4320の後継に当たると見られる中級モデルも展示されていた。双方向通信が可能なリモコン(オプション)にも対応

HDMI1.3対応アンプの展示として最も充実した内容を見せたのがデノンだ。同社はラスベガス市内で開催されたプライベートショーで、HDMI1.3を搭載して次世代音声に対応するアンプ3モデルを展示。詳細は別記事に譲るが、デバイスメーカーと長い付き合いのある同社のアドバンテージを活かして夏から秋にかけて発売する予定と聞けたので期待したい。

このほかの展示には各AVアンプメーカーブースの製品展示は見られなかったものの、ドルビー、DTSのブースにソニー、オンキョーの試作機が設置されデモに使用されていた。もちろん製品の開発は各メーカー進めているはずだが、CES2007の場で展示を見られないとなると次の一般公開の機会は10月に開催されるCEATECになる可能性が高い。次世代音声コーデックへの対応は今まさに開発が進められている最中であり展示には難しい部分もあるのかもしれないが、発売前に製品の具体像を見られないのは残念だ。


ドルビー、DTSのブースではオンキョーのAVアンプを使ったデモを実施していた

ドルビーのブースではソニーのAVアンプを使ったドルビーTrueHDデモを実施。TA-DA9100ESをベースにしたプロトタイプのようだ

DTSブースで配布された「DTS-HD Master Audio Presentation Disc」
DTSブースでは毎年恒例(?)となったDTSデモディスクは今年は「DTS-HD Master Audio Presentation Disc」に進化。Blu-rayとHD DVD両方ゲットしたのでAVレビューの視聴取材などで使用する予定だ。

ソフトの充実する本年が本格普及への正念場

今回はハードを中心に会場を見てまわったが、第一世代のBDプレーヤーが昨年秋に発売したばかりということもあり、LGのコンパチブルプレーヤー以外さほど大きな出物がなかったのが第一の印象だ。しかし、その一方で7日に開催されたBDA(Blu-ray Disc Association)のカンファレンス(関連記事)、HD DVDのカンファレンスでは発売予定タイトルが次々と発表され、ソフトの充実に重点が移ってきた感がある。昨年までは将来発売される「次世代」ディスクだった製品が現実のものとなった今、ハードの盛り上がりはこのくらいの方がちょうど良いのかもしれない。

(折原一也)

ces2007

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