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日立、1秒起動モードを搭載した「DVDカム Wooo」新モデル3機種

2006/01/20
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DZ-GX3300(B)
日立製作所は、1秒で起動する「秒撮」モードを備えたDVDカメラ“DVDカム Wooo”3機種を2月上旬より順次発売する。

新製品のラインナップは以下の通り。
■約331万画素CCD搭載「DZ-GX3300」¥OPEN(予想実売価格12万円前後)
■約212万画素CCD搭載「DZ-GX3200」¥OPEN(予想実売価格10万円前後)
■約133万画素CCD搭載「DZ-GX3100」¥OPEN(予想実売価格9万円前後)

最上位機種の「DZ-GX3300」はシルバーとブラックを用意する。発売日はシルバーが2月下旬、ブラックが3月中旬。「DZ-GX3200」と「DZ-GX3100」はともに2月上旬の発売となる。

「DZ-GX3300」(ブラック)

「DZ-GX3300」(シルバー)

「DZ-GX3100」


1秒で起動する秒撮モードを搭載
3機種は、DVDカメラのウィークポイントだった起動の速さを高めるため、CPUをレジューム状態にする「秒撮」モードを搭載。電源をオフにする代わりに「秒撮」モードにしておけば、約1秒で撮影が開始できる。「秒撮」モード時の消費電力は電源オン時の半分程度で、30分間「秒撮」モード状態が続くと、自動的に電源オフになる。

DVDディスクは、これまで同様DVD-RAM/DVD-RW/DVD-Rのマルチ対応で、新たにDVD+RWにも対応。日立では、これらDVDメディアとSDメモリーカードをあわせて「5種類のメディアに対応した」としており、「ビデオカメラで初」と説明している。

昨年モデルと新モデルのDVDドライブ部

昨年モデルと2006年モデルの回路基板

撮影モードダイヤルなどは前モデルとほぼ同様

また、撮影したビデオ映像の任意のシーンを静止画として切り出し、SDメモリーカードに転送する「静止画キャプチャー機能」も新たに搭載。VGA画質となるが、「シャッターチャンスを逃すことがなくなり、ベストな瞬間を静止画に残せる」(同社)とメリットを強調する。

最上位機種の「DZ-GX3300」は、同社DVDカメラで最高の解像度となる約331万画素の1/3型CCDを搭載。映像処理回路「ピクチャーマスター」も装備し、12ビットでの画像処理やCCMフィルターによる輝度信号の広帯域化、オートホワイトバランスの環境認識精度向上などが図られた。中級機の「DZ-GX3200」は1/3.6型212万画素、エントリー機の「DZ-GX3100」は1/5型133万画素となる。

液晶モニターは同社DVDカメラとして初めてワイドタイプを採用。サイズは2.7型で、画素数は約12万画素。ワイド撮影モードでも手ぶれ補正が利用できる。画面のワイド化にあわせて、GUIも一新。色調の変更や細部へのグラデーション処理を施し、高級感を高めた。

撮影モードでは、VBR(可変ビットレート)対応のXTRAモードを用意。CBR(固定ビットレート)のFINE、STDモードも使用できる。

PCとの連携では、DVDカメラとして初めてMacへの対応を果たした。カット編集や並び替え、メニュー画面付きのDVDビデオを作成できる「Pixe VRF Browser EX」、「ImageMixer VCD/DVD2」を同梱する。Windows用には「ImageMixer 3」をバンドルする。すべて(株)ピクセラが開発し、日立のカメラ用にカスタマイズしたソフトとなる。

外観にもこだわった。ハイエンドモデル「DZ-GX3300」はメタルの素材感にこだわり、本体部には金属蒸着処理を施した。蒸着処理は同社が携帯電話機の開発で培った技術で、DV-DH1000Wなどにも採用されたもの。中級機の「DZ-GX3200」は、GX3300の印象を踏襲しながら、よりシンプルなデザインとした。エントリー機の「DZ-GX3100」は女性が主なターゲットで、コンパクトボディーにパールホワイト塗装を施して柔らかな雰囲気に仕上げた。

(株)日立製作所 ユビキタスプラットフォームグループ デジタルメディア事業部 副事業部長の荻本教夫氏

本日、新機種の発表会が東京・お茶の水の日立ビルにて行われた。(株)日立製作所 ユビキタスプラットフォームグループ デジタルメディア事業部 副事業部長の荻本教夫氏は、「2000年に世界初のDVDカメラを発表して以来、毎年新製品を投入し、今回の新製品は6年目、6世代機となる。DVDカメラはもともと再生機能でテープに対する圧倒的なアドバンテージを持っていたが、今回撮影機能を大幅に高めることで、DVDカメラの完成形ができたと考えている」と製品の完成度に強い自信を見せた。また同氏は、「完成形とは言ってもこれで終わりというわけではない。市場はこれから大きく拡大していくことが予想され、我々も大きな飛躍を目指していく」と宣言した。


今回の新製品を「DVDカメラの完成形」と表現

DVDカメラの市場は年々拡大すると予想
荻本氏は2006年のビデオカメラ市場について、「国内では55%、世界では30%がDVDカメラになる」と予想。「2008年までにはほぼすべてがDVDに置き換わる」とした。「ビデオカメラの世界市場は1200〜1300万台程度で停滞しているが、メディアのディスク化で新需要を喚起する」という。

SDメモリーカードやHDDをメディアに採用した製品は発売するか、という質問には、「ビデオカメラは光ディスクが最も相性がよいと考えている。HDDはアーカイブを残す際に別のメディアが必要で、一般層には向いていないのではないか。SDメモリーカードは、様々な機器間のブリッジを果たすメディアとして優れている。ただ、あまり決めつけすぎても良くない。我々はどのメディアでも強みを出せる。ユーザーの要望を見ながら柔軟に対応していく」と回答した。

また荻本氏は「秒撮」モードについて、「技術的なハードルが高く実現には6年かかった」と説明。デザインに注力したことについては、「お客様からプライスダウンの要求が強く、我々の製品が価格ぶんの価値を提供できているのかと自問した。製品を購入する際のワクワク感を、中身だけでなく外観でも表現したかった」と理由を述べた。

荻本氏は、2006年の販売目標について「最低でも80万台。できれば100万台は行きたい」とし、「そのために、運動会シーズンに向けた新製品を秋頃に再度投入する」考えを明らかにした。

日立DVDカメラの2006年度の販売目標は100万台

さらに荻本氏は、「既存のビデオカメラとは異なる、新たなマーケットを切り開く製品」の開発を行っていることを発表した。詳細については別項でお伝えする。

製品の詳細については、(株)日立製作所 ユビキタスプラットフォームグループ デジタルメディア事業部 ストレージメディア商品企画部 部長の山内浩人氏がデモを交えて説明を行った。「秒撮」のデモでは、他社機と同時に録画ボタンを押し、録画を開始するまでの時間を計測。他社機が録画開始まで4〜5秒かかるところを、日立の新機種では1秒で録画がスタートする様子が実験で示された。また、画質についても他社カメラとの比較デモを実施。同社カメラの映像について「解像感が高く奥行き感がある」と自信を見せた。

秒撮のデモ。他社機(左)とWooo(右)の録画ボタンを同時に押して、Woooは1秒程度で録画を開始した一方、他社きは4〜5秒程度かかった

ディスクトレイオープン時

(株)日立製作所 ユビキタスプラットフォームグループ デジタルメディア事業部 ストレージメディア商品企画部 部長の山内浩人氏

【問い合わせ先】
お客様相談センター
TEL/0120-312111

(Phile-web編集部)

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製品スペックやデータを見る
  • ブランドHITACHI
  • 型番上記参照
  • 発売日上記参照
  • 価格上記参照
【SPEC】
<DZ-GX3300>
●撮像素子:1/3型約331万画素CCD ●レンズ:F1.8-3.0 f=6.1-61mm ●ズーム:光学10倍 ●液晶モニター:2.7型ワイド ●記録メディア:8cmDVD-RAM/DVD-RW/DVD-R/DVD+RW、SDメモリーカード ●外形寸法:約48W×91H×132Dmm ●本体質量:約470g

<DZ-GX3200>
●撮像素子:1/3.6型約212万画素CCD ●レンズ:F1.8-2.2 f=4.5-45mm ●ズーム:光学10倍 ●液晶モニター:2.7型ワイド ●記録メディア:8cmDVD-RAM/DVD-RW/DVD-R/DVD+RW、SDメモリーカード ●外形寸法:約48W×89H×132Dmm ●本体質量:約450g

<DZ-GX3100>
●撮像素子:1/5型約133万画素CCD ●レンズ:F1.2-2.8 f=3.0-45mm ●ズーム:光学10倍 ●液晶モニター:2.7型ワイド ●記録メディア:8cmDVD-RAM/DVD-RW/DVD-R/DVD+RW、SDメモリーカード ●外形寸法:約48W×86H×121Dmm ●本体質量:約420g