サイバーリンク、デジタル放送「コピー制御方式」説明会開催 松下、ワーナー、BS-iらも参加

2004年06月17日
●サイバーリンク(株)は17日、デジタル放送の「コピー制御方式」に関する説明会を都内にて行った。説明会にはワーナーホームビデオ、ビーエス・アイ、松下電器産業の説明員も参加し、それぞれの立場から著作権/コピー制御に関する考えや取り組みを説明した。サイバーリンクは7月2日にCPRM(コピー防止技術)対応のソフトウェアDVDプレーヤー「PowerDVD 5 デジタル放送対応版」の発売を予定している。


ワーナーホームビデオ 長谷瓦二氏
まず初めに登壇したのは、ワーナーホームビデオのアジアパシフィック代表 長谷瓦二氏。コンテンツ制作者の立場から著作権保護に関する意見を述べた。同氏は「デジタルの作品を作製しはじめた瞬間から著作権の問題を痛感している」と語り、デジタルコンテンツのコピー問題の重要性を強調した。映像芸術と位置づけできる映画が海賊版DVDとして出回ることにより、優れた芸術が生まれなくなると示唆している。アジアでは光ディスクの不法コピーが氾濫しており、03年10月時点で一番多い中国では、販売ソフトの実に91%が海賊版だという。日本では3%程度に収まってはいるが、ネットを使ったP2Pなどにより違法コピーは増加を続けている。同氏は、「違法行為ができないようなデバイス、ソフトウェアの導入が不可欠である」とし、放送、パッケージソフト、インターネットの全てにおいてプロテクションが必要であると語った。


(株)ビーエス・アイ 仲尾雅至氏
次に、コンテンツをテレビ放送する立場として(株)ビーエス・アイ広報宣伝部長の仲尾雅至氏が登壇した。BSデジタル放送で番組提供を行う同社も、いち早くからコピー制御問題に取り組んでいる。BSデジタル放送の受信世帯数は現在約580万となり、順調に増加を続けている。TBS系列のBSデジタル、地上デジタル放送は、全ての番組にCPRMを適用しているという。同氏は、BSデジタルの特長を活かした番組作りを今後も行い、更なる普及を進めたいと語った。


松下電器産業(株)潮房雄氏
録画機を提供する立場として出席したのは、松下電器産業(株)のAVCネットワークス社の潮房雄氏。初めに同氏は、DVDレコーダーの普及状況について説明を行った。2004年、DVDレコーダーは1千万台の需要に達すると見込んでおり、VHSとの需要数が逆転すると予想している。同社ではポストVHSとして誰もが安心して使える製品を提供していきたいとしている。本題の著作権保護技術に関して同氏は、コンテンツ保護に必要な要件として、暗号化、複製ディスクを再生しない、セキュリティーの更新などを挙げた。そして、これらを満たすCPRMシステムの重要性を強調し、製品提供を行っていきたいとした。


サイバーリンク(株)吉田宣也氏
最後に説明を行ったのは、サイバーリンク(株)代表取締役の吉田宣也氏と営業本部長の植松直人氏。吉田氏は「CPRMにより、コンテンツ保護技術とそれを解除する技術のイタチごっこから一つ遠のくことができた」と語るとともに、ここ最近、コピーワンス・コンテンツを意識せずにDVDレコーダーで録画し、PC上で再生することができないというトラブルが増えていることを明らかにした。こうしたことからも、同社新製品のようなCPRM対応のソフトウェアが今後必要となってくると強調した。

通常、CPRM対応の機器はそれぞれ、録画/再生に必要な「デバイスキー」を個々に持っている。しかしソフトウェアDVDプレーヤーでは、インストールディスクのプレス時に同ロットのディスク全てに同じデバイスキーが割り当てられてしまう。このため、ハッカーなどにデバイスキーを解読された場合にこのキーを無効にしようとすると、同ロットでプレスされたディスク全てのユーザーがコンテンツを再生できなくなってしまう。そこで同社新製品「PowerDVD 5 デジタル放送対応版」では、「ユーザーウェブ認証」方式を採用。デバイスキーをウェブ経由で発行することにより、上記の問題を解決している。

サイバーリンクでは今後、著作権保護規格を遵守していくとともに、ユーザーの利便性の向上や最新技術への早期対応を心掛け、製品開発を進めていくと説明した。

(Phile-web編集部)

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