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【特別企画】測定だけでなくUXも大切に設計

弱いのではない、自然なノイキャン。デノン「AH-C830NCW」の心地良さには理由があった

公開日 2022/03/24 06:45 プレミアムヘッドホンガイド編集部
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デノンのノイキャンは自然さが際立っている!

測定に基づく確かな性能、快適性をUX評価で追い込み作られる

冨田 ツーンとしたら心地よくないですよね? ノイキャンの本質は音楽を聴くのに邪魔になる騒音だけを自然に消すこと、デノンはそう考えます。ですので、あの耳が詰まった感じが出ない自然なノイキャンサウンドを目指しています。そのためにまず、すっぴんの音を追求しました。その点はデノンのサウンドマスターである山内慎一が音質を追い込んでいます。

そのサウンドパフォーマンスを損わないように、ノイキャンの設計段階ではANC ON時、OFF時、外音取り込み時に関わらず同じサウンドで楽しめるように調整しています。また、私たちは測定結果も大切にしますが、UX(User Experience)評価も大切にします。快適や心地よさというのは数値化ができないためです。

ですので弊社内では、実際の騒音環境を試聴室にセッティングしたサラウンドシステムで再現し、ノイキャンの効き具合を確認しています。先にも述べましたが、AH-C830NCWが持つノイキャンのパフォーマンスは人気の製品と比較して全く遜色ありません。

――どんな騒音を基準にしていますか? 特に難しい騒音は?

冨田 やはり飛行機内の騒音です。エンジンの回転音や翼の風切り音、エアコンのモーターの音などが混ざり、軟調なホワイトノイズとなって連続した騒音として聞こえるのでとても処理が難しいです。豆知識ですが、同じ飛行機でもボーイング社とエアバス社とで出る騒音は異なりますし、ノイズレベルも電車や駅構内と比較しても高いです。

こうした大きな騒音を消ししつつも、アナウンスのような人の話し声は打ち消しすぎないように工夫を凝らしています。簡単なようで、これが非常に難しかったです(笑)。ただ弊社はこれまでもノイキャン製品を開発してきた経験がありますので、そうした知見を活かせているのも大きな強みです。

――デノンの開発理念、またAH-C830NCWのノイズキャンセリング機能の素晴らしさがよくわかりました。この性能で16,500円の価格を実現しているから驚きです! 本日はありがとうございました。

Check 3:数値化できない快適さを求める


同社の試聴室にサラウンドシステムを構築し、実際の騒音環境を再現してUX評価を行ったという

快適さは測定できないため、UX評価は大切だ。定量的な評価を行うため、外で確認する他に、録音した騒音でも確認するという。人種による耳の差も考慮して海外メンバーも参加するなど、多くの人が参加している!

Check 4:より精度を追い求めた3マイク構成


マイク構成のイメージ図

ノイキャン機能はもちろん、外音取り込みや通話品質の高さにも注力したため、3マイク構成を選択。マイクはピックアップ精度だけでなく配置する位置によっても消音効果に影響するため、設計上こだわった点でもある。


SPEC ●通信方式:Bluetooth Ver.5.0 with LE ●対応コーデック:SBC、AAC ●ドライバー口径:11×10mm ●連続再生時間:4.8時間(ケース込み19時間) ※いずれもノイズキャンセリング・オン時 ●質量:5.3g(イヤホン片側)、43g(ケース) ●付属品:イヤーチップ(S/M/L)、USB Type-C充電用ケーブル
本記事はプレミアムヘッドホンガイド Vol.27 2022 SPRINGからの転載です。

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