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米本社のエンジニアにインタビュー

Sonosの新サウンドバー「Arc」が“プレミアム”である理由。開発者に聞いた

公開日 2020/05/08 06:40 山本 敦
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アメリカのオーディオブランド、Sonos(ソノス)が、ドルビーアトモスに対応したプレミアムクラスのサウンドバー「Arc(アーク)」を発表した。製品の詳細は既報の通りだが、日本では7月からSonos公式サイト等で販売開始を予定する。

Sonosのプレミアムサウンドバー「Arc」。7月15日発売、価格は108,800円(税抜)

今回、Sonos本社のキーパーソンに、新製品「Arc」の開発がスタートした経緯や、音響設計に関する秘話を訊くことができた。パトリック・スペンスCEOが新しい製品とサービスに向けて寄せたコメントとともに、インタビューをお届けしよう。

ビデオ会議によるインタビューに答えていただいたのは、Arcを担当するSonos本社Senior Product Marketing SpecialistのHadley Simmons氏と、Senior Director, Audio EngineeringのChris Davies氏だ。

リッチなストリーミングコンテンツに最適化したサウンドバー

ArcはSonosのプレミアムクラスのサウンドバーとして位置付けられ、現行製品のPlaybarとPlaybaseに置き換わり、新たにラインナップに加わる。Sonosにとって初めての、ドルビーアトモス再生が可能な “イマーシブオーディオ対応サウンドバー” であると聞くと、意外な感もある。

マーケティング担当のSimmons氏は、日本には2018年秋に上陸したコンパクトモデルの「Beam」が、音質とコンパクトなサイズ、そしてAmazon Alexaに対応する音声コントロールが可能なスマートなサウンドバーであることから、全世界で発売後から好評を得ていると語る。

マーケティング担当のHadley Simmons氏

特に最近では、音楽から映画、テレビ番組まで、あらゆるコンテンツが定額制ストリーミング配信サービスで提供されるようになっている。「ホームシアターでストリーミングコンテンツを高品位に楽しめる、プレミアムクラスのサウンドバーを求める声が高まっていました。Sonosはその声に応えるためにArcを開発しました」と、新製品のコンセプトを説明している。

Sonosはネットワーク対応のオーディオ製品を、様々な製品カテゴリーに渡って多数展開している。そのどれもが、Sonosのホームグラウンドであるアメリカをはじめ、日本でも多くのユーザーに高く評価されている背景には、Sonosが誇る最先端のソフトウェア技術が搭載されていることが挙げられる。

サウンドバーのフラグシップモデルであるArcもまた、Alexaと連携する音声コントロール機能(Googleアシスタントもアップデートにより対応予定)や、iPhone/iPadなどアップルのデバイスから音声コンテンツをWi-Fi経由でキャストできるようになるAirPlay 2との連携、そして一段とユーザーインターフェースが洗練される最新バージョンのSonosコントローラアプリ(以下:Sonosアプリ)による設定やコンテンツ再生機能が利用できる。

Arcは同日に発表された第3世代のワイヤレスサブウーファー「Sonos Sub」と、Wi-Fiスピーカーの「Sonos One SL」を組み合わせれば、一段とリッチなシアター再生環境に発展させることができる。

第3世代のSubとSonos One SLを追加してサラウンド再生の臨場感を高めることができる

なお、デスクトップなどでの本格的なステレオ再生が楽しめるWi-Fiスピーカー「Sonos Play:5」(第2世代機)の後継機種となる「Sonos Five」も、Arcと同日に詳細が発表されている。Arc以外の2機種は、日本国内には今年の秋に導入を予定している。各製品の詳細についてはニュース記事を参照してほしい。

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