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今後のロードマップにも言及

ウルトラゾーンCEOが語る、静電型ドライバー搭載「SAPHIRE」は“真にプレミアムなイヤホン”を目指した

山本敦

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2019年05月20日
ドイツのプレミアムヘッドホンブランドであるULTRASONE(ウルトラゾーン)から、静電型トゥイーターを含むマルチドライバー構成のフラグシップイヤホン「SAPHIRE(サファイア)」、“Editionシリーズ”の新しい密閉型ヘッドホン「Edition 15 Veritas」が一気に発売される。同社CEOのマイケル・ウィルバーグ氏が来日した際に、それぞれの新製品が開発されることになった背景についてインタビューする機会を得た。ウィルバーグ氏の言葉から、ウルトラゾーンの新しい顔となるふたつの製品の魅力に迫る。

ウルトラゾーンCEO ミヒャエル・ウィルバーグ氏

4ウェイ・6ドライバー構成フラグシップイヤホン「SAPHIRE」

はじめにフラグシップイヤホン「SAPHIRE」に切り込んでいこう。本機の詳細についてはアユートが実施した新製品発表会のニュースも合わせて読んでほしい。

本機は4ウェイ・6ドライバー構成のカナル型イヤホンだ。低域用に2基、中域用に1基、高域用に1基のBA型ドライバーと、さらに超高域用として静電型ドライバーを2基搭載する。筆者も最初に目の当たりにした時に思わず驚きの声をあげたほどハウジングがコンパクトだ。遮音性も非常に高く、心地よい装着感が得られる。

「SAPHIRE」(¥OPEN・想定実売価格399,980円前後)

ウィルバーグ氏は、SAPHIREの開発に4年という長い時間をかけて取り組んできたと振り返る。

「2012年に発売したIQも当社が自信を持って発売したBA型とダイナミック型のドライバーを搭載するハイブリッド方式のイヤホンです。IQの発売後、市場にはむやみに数多くのドライバーを搭載して“高級イヤホン”をうたう製品が増えていました。でもその中で、特に音質に優れていると言えるイヤホンは数えるほどしかありません。音質にデザインや素材も含めて、全ての観点から真にプレミアムなイヤホンを、ウルトラゾーンがポータブル・オーディオファンに届けたいという思いからSAPHIREの開発がスタートしました」(ウィルバーグ氏)。

SAPHIREのドライバー構成については、4年間の間に長い試行錯誤が繰り返されてきた。ブレイクスルーになったのはやはり、本機の大きな特徴である2基の静電型ドライバーだった。

「昨年の5月頃にプロトタイプが完成して、試聴した途端にウルトラゾーンが理想とするフラグシップイヤホンの音に辿り着くことができると確信しました。1基の静電型ドライバーだけではなかなかエネルギッシュな音が鳴らず、音場に広がりを生むこともできませんでした。超高域用として2基の静電型ドライバーを載せて、さらに低域用BA型ドライバーをダブルで搭載したことで全体のバランスが取れて、期待していた力強さとアンビエント感が引き出せました」(ウィルバーグ氏)。


最初は低域用にダイナミック型のドライバーを載せる案もあったそうだが、理想とする音から遠かったことと、ウィルバーグ氏が理想とする「快適な装着感」にたどり着けなかったことからキャンセルされた。最終形である現在のドライバー構成に落ち着いた後に、チューニングに磨きをかけてSAPHIREの音が完成した。

SAPHIREを実際に視聴した感想は

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