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DSD1024まで対応したフラグシップ

「行きすぎ」なほどの最先端仕様! iFIオーディオ「Pro iDSD」の何がすごいのか?

公開日 2019/02/12 17:33 藤本 健
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ーー ここでいう、「ディスクリートの完全フルバランス」とは、どういう意味なのか教えていただけますか?

ENZO j-Fi LLC.の菅沼洋介氏

菅沼 一般的なUSB-DACではオペアンプを用いて回路を構成しているものがほとんどです。しかし、iFIオーディオのプロシリーズのこだわりとしてオペアンプを使わず、トランジスタ、インダクタ、コンデンサー、抵抗などのディスクリート部品だけで作っているのです。もっとも電源部分やDA部分のみはワンチップデバイスを使っていますが、それ以降はオペアンプは使わない設計になっています。

一方、端子がバランスになっているというだけでなく、内部回路もすべてバランスで構成されています。Lの+/−、Rの+/−とそれぞれ同じように回路構成されるから、DACチップもそれに合わせて4つ使っているという形ですね。またこのPro iDSDにおいてはトランジスタだけでなく真空管も搭載しており、どちらを使うか切り替えられるようになっているのも特徴です。

Pro iDSDの内部。出力を向かって左にある真空管とトランジスタを切り替えられたり、ネガティブ・フィードバックを最小限に抑える「Tube+」モードなど、ユニークな機能を装備

ーー トランジスタと真空管を切り替えられる??

菅沼 はい、これもコンシューマー製品だったらありえないような発想だと思いますが、出力モードとしてトランジスタを使う「Solid-State」、真空管を使う「Tube」、そして真空管を使いつつネガティブ・フィードバックを最小限に抑えることで真空管の自然な高調波歪みを出すことができる「Tube+」の3つのモードを選択できます。

ただし、この切り替えは回路自体が切り替わるため、切り替え時には一瞬の音切れが生じてしまうのですが……。

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