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ヴァル氏のバックグラウンドも

インタビュー:V-MODA CEO ヴァル・コルトン氏が語る、モノづくりへの飽くなきこだわり

公開日 2017/12/06 10:15 音元出版
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■カスタマイズ機能にヘッドホンアンプも内蔵「REMIX」

−−発表したばかりの新商品についても教えてください。

ヴァル氏 Bluetoothスピーカー「REMIX WIRELESS」ですね。これは、世界初の3Dカスタマイズが可能なポータブルワイヤレススピーカーです(関連ニュース)。

「REMIX WIRELESS」。写真のモデルは既に外見をカスタマイズしてある

とにかく試行錯誤の連続で、開発には3年かかりました。試作デザインも30以上作りました。両サイドとフロントが取り外しでき、3Dプリンターで作ったパーツを換えることで、外観を自由にカスタマイズできます。

もちろんサウンドも、ヘッドホンと同じくHiFiサウンドを第一に考え、外出先でも使えるようポータブル化するというコンセプトで作っています。指向性については、正面だけでなく、前や上を含めた音の広がりにも注意して開発しました。

ヘッドホンと同じように、パーツを取り替えて外見のカスタマイズができる

音質という内面も重視。ヘッドホンアンプも内蔵する珍しいBluetoothスピーカーとなっている

もう一つ非常に特徴的なのが、ヘッドホンアンプを内蔵していることです。独自開発のヘッドホンアンプ技術「V-MODA VAMP」を搭載しており、83mW×2の出力を備えています。世界初のヘッドホンアンプ搭載Bluetoothスピーカーということになります。このヘッドホンアンプ内蔵というのは非常に強いセールスポイントだと考えています。

スピーカーというのは長く使って頂くものですが、一方でトレンドを採り入れるのも重要なことです。たとえば充電にはUSB-C端子を使っており、USB-Cが主流となる将来においても安心して使って頂けます。お客様のニーズとのバランスが取れた製品だと思っています。

スピーカーとしての本質とトレンド、バランス良く搭載した製品を目指した

■V-MODAのこれから ― カスタマイズ性、クオリティを高めていく

また今後は、製品全てをカスタマイズ出来るようにすることを、V-MODAの特徴の一つとして進めていきたいと思っています。

カスタマイズでは、ヘッドホンが核になります。ヘッドホンのシールド部分のカスタマイズだけでなく、お客様の用途によってオプションやアクセサリーを用意する、機能面でのカスタマイズも非常に重要と考えています。

そのうちの1つがケーブルとイヤーパッドです。マイク付ケーブルやコイルタイプのケーブルなどを用意しています。イヤーパッドについても、色やサイズで計6種類を揃えています。これは今後も続けていきたいところです。

マイク付ケーブル「BoomPro」

今後他社製品にも使えるようなアクセサリーを開発していきたいとしていた

また今後は、V-MODA製品だけでなく、他社のヘッドホンをお使いのお客様にも使って頂けるアクセサリーの開発を進めていきます。

−−ローランドとファミリーになったわけですが、コラボレーションに期待されていることはありますか?

ヴァル氏 ローランドとV-MODAは別ブランドで展開するというのが非常に大きなポイントです。互いにエンジニアリングと流通を分担できるので、V-MODA製品のよさは今後もキープしていきます。

特に最近は、短期間の間に「Crossfade II Wireless」「FORZA METALLO WIRELESS」「REMIX WIRELESS」の3つの新製品を次々に投入できました。過去には1年に1機種が限界でしたので、これはローランドとの共同開発のおかげです。クオリティの高いものを矢継ぎ早に、トレンドに遅れず出していけるようになりました。

また開発だけではなく、お客様に届けるというポイントについてローランドとの協力が重要になってきます。今まではアメリカ中心でビジネスを進めてきましたが、今後は日本やヨーロッパでもさらに存在感を高められると考えています。

−− 最後に、日本のファンの皆さんにメッセージをお願いします。

ヴァル氏 日本市場に期待しています。私自身も何度も来ており、日本の方々のニーズを理解するのは非常に重要だと思っています。

例えば今回の「FORZA METALLO WIRELESS」でいうと、日本の地下鉄で通勤している方々を見たときに、大きなヘッドホンではなく、小さくても非常にスタイリッシュなものが必要だと実感しました。

今後も日本市場のニーズに合った、みなさまのライフスタイルをサポートするような製品を出していきたいです。フィードバックをどんどん頂けたら本当にありがたいですね。

−− 本日はありがとうございました。

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