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ヴァル氏のバックグラウンドも

インタビュー:V-MODA CEO ヴァル・コルトン氏が語る、モノづくりへの飽くなきこだわり

音元出版

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2017年12月06日
2004年に創業、2016年にはローランドのグループ企業となったブランド・V-MODA。ミラノデザインや高い耐久性といった特徴を持ち、DJヘッドホンとして評価が高いフラグシップヘッドホン「Crossfade M-100」をはじめ、強いこだわりが込められた製品を発表し続けている。同社CEOヴァル・コルトン(Val Kolton)氏に、音元出版 代表取締役社長の和田光征がインタビュー。前回のダイジェスト版に引き続き、フルテキストバージョンをお届けする。ヴァル氏と同社のこだわりや、要注目の新製品など幅広い話題について聞いた。

米V-MODA CEO Val Kolton氏(左)と音元出版 代表取締役社長 和田光征(右)

■多種多様なバックボーンから成り立つV-MODA

−−まずは、ヴァルさんご自身についてお伺いします。カリフォルニアで会社を立ち上げるまでのご経歴を教えてください。

ヴァル氏 私はアメリカのシカゴ出身です。若い頃からギターやドラムをプレイしていたり、DJをやったりと、もともと音楽には深い関わりがあります。エレクトニックミュージックが特に好きですね。ソフトウェアプログラマーをやっていたこともあり、ソフトの知識もバックグラウンドにあります。

他には自動車が好きで、特にカーオーディオをいじるのが好きです。車ごとに音が違うので、それがいまやっている音のチューニングに繋がっています。クルマのホイールを変えて楽しんでいたことも、V-MODAの「ヘッドホンをカスタマイズする」という発想に繋がっています。マスタングから始まり、コルベット、スズキ、マセラティ、ランボルギーニ…いろんなクルマに乗ってきました。いま持っているのはヘッドホンだけですが(笑)。

ミュージシャン、DJ、プログラマーと多彩な経歴を持つヴァル氏

−−ヘッドホンを作ろうと考えたきっかけは何でしょうか? 2004年の設立というのは本格的なヘッドホンブームの前で、相当早い段階だったように思います。

ヴァル氏 2004年にビジネスを立ち上げた頃は、ヘッドホンはちょっと大げさにいうとブラックかホワイトのものしかなく、素材もあまり良いものが使われていなくて、ファッション的というよりは、機材として使っているケースが多かったのです。そういった状況に対して、V-MODAが新たな回答を出せるのではないかと考えました。

−−DJであり、ミュージシャンでもあるというご経歴は、ものづくりにどう反映されているのでしょう?

ヴァル氏 DJ用ヘッドホンは特に、現場に持ち運んで使うことが多いという特徴があります。通常のスタジオ用ヘッドホンは、決められた場所で、決められた使い方をしますから。

ですから我々のヘッドホンは「モバイル」がキーワードです。最近のDJヘッドホンの使われ方を見ますと、ステージ上ではワイヤード(有線)で使いますが、ふだんモバイルで音楽を聴くときはワイヤレスで楽しんでいます。我々のヘッドホンもワイヤードモードとワイヤレスモードの両方で使えるようにしています。

持ち運んで使う「モバイル」をキーワードに製品開発に取り組んでいるという

マーケティングでは、「F1」もキーワードです。たとえばF1カーに一般の方は乗りませんが、F1で培った技術を搭載したクルマには乗れますし、それも高い性能を持っていますよね。同じように、DJの現場で鍛えられたヘッドホンは、通勤や通学など、どのような状況でも音楽を楽しんで聴いて頂けると考えています。それをアピールしていきたいです。

−−デザインへのこだわりが強いのもV-MODAの特徴かと思いますが、ヴァルさんご自身はアートやデザインの勉強もされていたのでしょうか?

ヴァル氏 ヘッドホンのデザインについて勉強したということは特にありませんが、特に家具やコンシューマー用ガジェットなどからインスピレーションを受けてスケッチし、形にしていくプロセスを取っています。ほとんどはイタリアにいるとき、忘れないように形にしていきます。

「チューニングやフィッティングはお客様にとってとても大事な部分」

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