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【特別企画】USB-DAC/ヘッドホンアンプ「DS-200」など

ハイコスパで話題の新進オーディオブランド「Soundfort」とは? 開発者にこだわりを聞いた

2016/11/14 構成:編集部 風間雄介
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部品検査や品質チェックもすべて片山氏の手が入る

片山:部品の検査には、もちろんスタッフがいて、ある程度はまかせていますが、自分でやるべきところはやりますね。

たとえばボリュームです。Soundfort用に部品メーカーに作ってもらったボリュームを全数検査するのですが、ギャングエラーなどにある程度の基準を決めて、厳密に適用すると、3分の1も残りません。

−−出荷する前に、部品メーカーさんも当然検査しているわけですよね。それでもSoundfortさんの基準に照らすと、3分の2は使えないと。

片山:ギャングエラーを調べるための機器を自分で作って検査しています。一度に2,000個から3,000個のボリュームを買いますが、それを一つ一つ選んでいくわけです。

−−最後の品質チェックも、一部はご自身でやられているとか。

片山:そうなんです。そんなことをしているからたくさん作れないんですけどね(苦笑)。…ただ、やっぱりそれをしないと、日本メーカーとして名乗れないというか。あとは、エージングも自分でやります。

−−えっ。

片山:完成した後、二回検査をします。まずできあがったら一回目の検査をして、その後48時間のエージングを経て、最終検査をします。すべて問題無ければ出荷します。

−−それはたいへんな手間ですね…。

片山:ここまでやっても100%不良品を取り除くのは難しいのですが、ご購入いただいたお客様が後悔されることがないよう、できる限りのことをやっているつもりです。

DS-200を手にする片山氏

−−設計や開発だけでなく、品質管理までご自身の手で行っているとは驚きました。妥協なく作っていることがよくわかりました。本日はありがとうございました。

片山:この記事をご覧のみなさまにも、ぜひ実際の製品をお試し頂きたいと思います。ありがとうございました。



開発から部品の選定、部品の検査、できあがってからの品質検査やエージングまで、すべての段階に片山典之氏が関わっているSoundfortブランドの製品。「日本メーカー」という次元を超え、製品に片山氏のサインが刻み込まれていてもおかしくないほどのこだわりようだ。

それでは、こだわりがぎゅうぎゅうに詰めこまれた製品は、実際にどのようなサウンドを鳴らすのか? 次回の後編では、USB-DAC「DS-200」の製品レビューをお届けする。

(特別企画 協力:MJTS株式会社)

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