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<山本敦のAV進化論 第58回>スマート機能の全貌を紹介

Googleとソニーがともに開発、「Android TV」で“BRAVIA”はどう進化した?

公開日 2015/06/12 11:01 山本 敦
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「ボタンを押すと、現在視聴している画面に関連する設定メニューが画面の左側に表れます。例えばテレビ番組を視聴していれば、画質や画面サイズの切り替え、3D、音質の設定項目などが並びます。それぞれにメニューを辿って行くことで、画質モードや明るさ、色の濃さなどさらに詳細な設定にも移動できます」。

従来モデルのようにすぐに画質や音質のメニューを呼び出せる

「視聴中メニュー」が設けられた狙いについては、長尾氏が説明を補足する。

「今回の新製品開発では、この機会に今まであまり使われていない機能や設定を整理して、全体の構成を極力シンプルなものにしたいと考えました。複雑すぎて、かえってわかりにくくなっているところはある程度統合してしまって全体を整えました。その好例の一つが『視聴中メニュー』です」。

なお、最も基本的なところで、テレビの電源をオン/オフした際の振る舞いについて説明を補足しておく。Android TV搭載のBRAVIAでは電源を投入すると「直前に使われていたコンテンツ」が起動する。例えばテレビ放送ならテレビ放送、YouTubeならYouTubeといった具合だ。毎度、Android TVのホーム画面が起動することはない。


■録画機能を取りまとめた「番組ガイド」アプリ

付属の赤外線リモコンを使えば、従来のBRAVIAのように番組表ボタンを押せば番組表が起動するなど、特別にAndroid TVのプラットフォームを意識することなく普通のテレビの感覚で操作ができる。代表例が次に紹介する録画番組の操作だ。

新しいBRAVIAの4KモデルX9400C/X9300C/X8500Cシリーズ、ならびにフルHDのW870Cシリーズはいずれも外付USB-HDDへのテレビ番組録画に対応する。Android TVのプラットフォームには、新しくソニー独自開発の「番組ガイド」アプリが組み込まれ、ここから録画番組の視聴や予約などの管理ができるようになっている。アプリのデザインは、Android/iOSのモバイル向けにソニーが展開する「TV SideView」によく似ているが、これはまさにモバイルの開発資産をベースにテレビ向けにアレンジを加えた、つまりほとんど“同じもの”である。

「使い勝手はテレビのリモコンによる操作に最適化していますが、情報表示の構造などはモバイルのTV SideViewをそのまま踏襲しています。TV SideViewのモバイルアプリを使っているユーザーと『予約ランキング』データをシェアすることもできます。番組詳細に入れば外部USB-HDDへの予約録画が細かく設定できるようになっています。ホームネットワークに接続するnasneやHDMI接続のBDレコーダーとの録画連携も可能です」(伏見氏)。

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