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未発表の新モデル情報も明らかに

iFIオーディオ、ヴィンセント・ルーク氏が語るブランドの理念と今後の開発計画

公開日 2015/05/14 16:19 山本 敦
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「nano iDSDの音質は、実にたくさんのユーザーやファンの方々に認められました。使い勝手にとても満足しているという声も多く寄せられましたが、一方で“ここがもっと良くなるはず”というステップアップを求めるご意見も多くいただきました。そんな機能や使い勝手の周辺にあるリクエストをmicro iDSDに反映させたんです」

iFIオーディオへの注目度を一気に押し上げることとなったmicro iDSD。開発過程から盛り込まれた機能性まで、そのいずれもが実にユニークなアプローチ

「例えば、Eco/Normal/Turboの3つのパワーモードに、超高感度なインイヤーモニター(IEM)でのシビアなリスニングにも適合できるように設けたiEMatchの機能を掛け合わせることで、より細密なゲイン調節ができるようになっています。ヘッドフォンリスニングの音質向上を実現するXBassや3Dホログラフィックも積極的に盛り込んでいます」

「ユーザーの皆様から寄せられた声を、鮮度を失わないまま製品に反映させるためにもクラウドデザインは有効なアプローチでした。micro iDSDの開発には、常時100人を超えるアクティブな方々の熱心な参加をいただけたことをとても感謝しています」

micro iDSDの開発の際にクラウドデザインを採用したことについて「有効なアプローチだった」と振り返るルーク氏

ユーザーの声がmicro iDSDに直接反映された面白い機能がひとつある。iPhoneやAndroidスマートフォンで、nano iDSDを使ったUSB接続によるハイレゾ再生を楽しむためには、iPhoneの場合はLightning-USB変換アダプタ、Androidスマートフォンの場合はUSB OTGケーブルを経由して、通常のUSBオーディオケーブルを使ってアンプとつなぐ必要があった。

micro iDSDにはUSB-Aタイプのレセプタクルが搭載されており、USBオーディオケーブルを使わずにLightning-USB変換アダプター、またはUSB OTGケーブルだけでスマートフォンを直接micro iDSDに接続ができる。このスタイルが多くのユーザーに好評だとルーク氏は語る。なお従来通りにノートPCなどをmicro iDSDに接続する際には、本体に付属するUSB-Bタイプへの変換アダプターを使うことで対応する。

またスマートフォンでのリスニング時にバッテリーが減ることもケアするため、micro iDSDは本体に4,800mAhのバッテリーを内蔵して、側面のUSBポートにスマートフォンをつなげば充電もできるようになっている。これはとても気の利いた仕様だ。

■なぜ、先進技術をどこよりも早く製品に投入できるのか?

それにしても、iFIオーディオはなぜ世界に先駆けて先端的なフィーチャーを製品に取り込むことができるのだろうか。ルーク氏の答えは、私たちを「なるほど」と頷かせるものだった。

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