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「テレビの原点的な価値を追求」

「キーワードは“原点回帰”」 ー 東芝REGZA「Z8」開発者インタビュー

2013/12/09 山本 敦
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東芝REGZA「Z8シリーズ」が発売された。東芝のテレビ技術の粋を結集させた“プレミアム2Kモデル”として、この冬、特に注目度の高い製品だ。今回は東芝REGZAの開発陣に、改めて「Z8シリーズ」(レビュー記事)の高画質・高機能の背景にある開発思想を訊ねた。


REGZA Z8シリーズの発売後は、ポジティブな反響が数多く返ってきているという。REGZAのフラグシップであるZシリーズに84/65/58型の4Kモデル「Z8X」、55/47/42型のプレミアム2K「Z8」が揃ったことで、ユーザーにとって選択の幅が大きく広がった。

Z8シリーズ

REGZAシリーズの商品企画を担当する(株)東芝 デジタルプロダクツ&サービス社の本村裕史氏は「テレビにとって4Kは特別なものではなく、50インチを超えたら4K画質が必要というメッセージをZ8Xから浸透させることができました、55インチ以下のサイズであれば、REGZAが持てる高画質技術を全て盛り込み、これだけ高画質なプレミアム2Kモデルがつくれるということを、Z8シリーズで証明しました」と、4K/2Kの垣根を越え、Zシリーズで最高画質を追求してきたことを強調する。


■700nitの高輝度パネルがREGZAの画質にもたらす効果とは?

Z8シリーズの高画質については、パネルのポテンシャルが上がったことによる効果が様々な部分に表れているという。パネルの輝度スペックは700nitに高められ、画面輝度が前機種のZ7シリーズと比べて約75%アップしている。大事なことはパネルの「明るさ」が高まったことで、様々な画質向上につながったことだと、本村氏は説明する。

東芝 本村氏

「画面の輝度が上がったことで、昼間の明るいリビングでテレビを見ていても画面を暗く感じることがなく、高画質な映像を楽しんでいただけるようになりました。でもそれは、あくまで副次的な効果であり、700nitの直下型広色域LEDバックライトを採用したことの本当のメリットは、明るさを必要としない通常の視聴環境でも、白の階調性がしっかりと表現できるということです。また動画応答性についても視聴感が向上します。さらにいま4Kテレビでは“広色域”が大きなトレンドになっていますが、明るい画面で自然な色合いを再現できることも、Z8シリーズの画質の特徴です」(本村氏)

Z8シリーズの高画質の背景については、REGZAの映像設計を担当するTV映像マイスターの住吉肇氏が説明を付け加えた。Z8シリーズでは、これまでのREGZAに対して画質をワンステップ上げることがテーマになったという。これまで映像エンジンの実力を高めることで到達してきた高画質の領域をさらに超えるため、Z8シリーズではパネルシステムに手を入れた。最大のポイントはもちろん、直下型LEDバックライトを使うことだった。

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