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IFA2012スペシャルインタビュー

ソニー・ヨーロッパ新社長 玉川勝氏に聞く、4K&テレビ戦略の今後と欧州でのビジネス展開

公開日 2012/09/11 10:30 ファイル・ウェブ編集部:山本敦
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4Kやテレビの戦略はどうなる

ではソニー・ヨーロッパ社はこれから、ソニーのグローバル戦略とどのようにリンクしながら、各商品ごとにビジネスを展開していくのだろうか。

主力製品分野については、IFA2012の会場で開かれたソニーのプレスカンファレンスにて(関連ニュース)、ソニーの社長兼CEOの平井一夫氏も言及していたとおり、「デジタルイメージング/スマートフォンやタブレットPCを含めたモバイル/ゲームのソフトとハード」の3分野が、ヨーロッパでも同様にフォーカスポイントになるという。またテレビの業績をいかに好転させるかという課題についても共有していく。


Android 4.0搭載の「Xperia Tablet S」を発表
4Kビジネスに関する見通しを玉川氏に聞いたところ、「ソニーの先進的なイメージを印象づけるためには貢献するが、今回発表したテレビ『KD-84X9005』単体で、ソニーのテレビ事業全体が黒字化するとは思わない」とコメント。「来年度は4K以外のモデルも含めて、“BRAVIA”の新商品のレンジを拡大する。この頃に4Kモデルを投入した効果が表れるだろう」との予測を示す。


ソニー初の4K対応“BRAVIA”「KD-84X9005」をお披露目した
テレビの主力モデルについて、玉川氏は「インターネットやVODへの対応は、他社製品との差別化という意味では大きなファクターにはならないと思っている。なぜなら他社も同様の機能やサービスを模索しながら、新しい製品に搭載してくるだろうし、そうなると製品が似通ってくるはず」とした。つまり“スマートTV”はテレビの差別化におけるキーファクターにはならないということだろうか。玉川氏に尋ねると「そう捉えていただいて良いだろう。テレビはむしろ“画質・デザイン”といった本質的な魅力を高めることの方が大切と私は思っている」と答えた。

4K対応製品についてはホームシアタープロジェクター「VPL-VW1000ES」のシアター展示を、IFAの会場で積極的にアピールしてきた。デモ映像には業務用カメラとして4Kを超える制作までサポートするCineAlta「F65」で撮影した、ベルリンフィルのコンサートの映像を4.0chの高音質再生環境とともに紹介していた(関連ニュース)。今後ソニーとして「4Kワールド」をどのように広げていくのだろうか。

「ソニーのコンシューマー機器としては、他にもデジタルスチルカメラでは既に4Kレベルまで画質が到達している。今後は動画も含めた4Kコンテンツを、より豊かにしていくための取り組みにも力を入れていきたいと考えている。4Kのテレビとプロジェクターがあり、業務用カメラの『F65』や上映機器、製作システムや記録媒体も自社でまかなえ、そのうえエンターテインメント部門も持つソニーは、4K対応のコンテンツを制作し、提供するための一気通貫した環境を備えている。このソニーの強さを活かしながら、今後も4Kの魅力を提案していきたい」と玉川氏は語った。


Androidスマートフォンの新しいフラグシップXperia Tシリーズ
Android対応のモバイル機器もソニーの注力分野の一つだ。今回のIFAではXperiaスマートフォンの新機種が発表されたほか、タブレットもXperiaブランドを冠した最新モデルが登場。Android搭載“ウォークマン”にも新機種が投入される。「Xperiaスマートフォンの展示ブースの反響をみても、今後はとても期待できる分野」と話す玉川氏。今年のIFA2012に展示されたソニーの新たな製品、サービスが今後どのようなかたちで進化を遂げるのか、さらに注目が集まりそうだ。

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