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IFA2012スペシャルインタビュー

ソニー・ヨーロッパ新社長 玉川勝氏に聞く、4K&テレビ戦略の今後と欧州でのビジネス展開

公開日 2012/09/11 10:30 ファイル・ウェブ編集部:山本敦
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現場に足を運び、実感でお客様を捉える


IFA2012のソニーブースは連日多くの来場者で賑わいを見せた
またセールス、マーケティングの担当者は「実感からお客様を捉える」ことが大事であるとも玉川氏は語る。

周知の通り、インドの人口は多種多様、かつボリュームが大きいため、例えばあるカスタマーセグメントの特性を机上のデータだけで判断してしまうと「狙いを外してしまう」ことがあると玉川氏は語る。「現場へ出かけて各セグメントのお客様に接することによって初めて、それぞれ実際のライフスタイルが見えてくる。自身の“実感”を重視して、お客様の実態を把握していくことも大事にできれば、自ずと正しいマーケティングプランが立てられる」のだという。

ソニー・インディア社に勤務する約2,000人の店頭販売員の中には、例えばBRAVIAならば20人の“カリスマ・プロモーター”と呼ばれる優秀な販売員が存在する。玉川氏は、新機種導入の2週間後にインド全土からこのカリスマ・プロモーターたちをヘッドクオーターに集めて意見聴取を行っていたという。「今年のモデルは昨年のモデルと比べてどうか」「コンペティターとの比較要素は」「どこがセールスポイントになるか」「どうしたらお客様に響くデモがつくれるか」といったテーマについて、徹底的にディスカッションを重ねる。「彼らは毎日店頭に立って、他社の販売員と競争を繰り返している。そんな彼らから得られる意見はとても貴重だ。そのコメントを集めたレクチャービデオも製作して、社内のネットワークで共有する。そうすると他の販売員にも“売れるコツ”が伝わり、引いてはお客様にとっての商品体験価値の向上にもつながる」と、玉川氏はそのメリットを説明する。

このような戦略をひとつずつ着実に実行してきた結果、玉川氏がソニー・インディア社の社長に就任した後は、薄型テレビ、カムコーダー、デジタルスチルカメラ、ホームシアターをはじめ、多くのコンシューマーカテゴリー商品でソニーがNo.1のマーケットシェアを獲得してきたという。

玉川氏は「足繁く各地域に足を運びながら生きた情報を獲得、販売戦略に結び付けていくことが最も大事。こうして築いてきた企業カルチャーが、いまやしっかりとソニー・インディア社の中に根付いていると思う。当たり前のことばかりだが、これらを一つずつ実行していくことが、企業にとって最大の差別化になる」という。


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