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モバイルを軸に機器間連携を強化

<IFA>ソニー・プレスカンファレンス ー Windows 8搭載タッチパネル“VAIO”や初のウェアラブルカムコーダー

公開日 2012/08/30 08:44 Phile-web編集部:山本 敦
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IFA2012に出展するソニーは現地時間29日にプレスカンファレンスを開催し、別項で紹介した4K対応液晶“BRAVIA”や、Xperiaスマートフォンをはじめとするモバイル商品群の商品戦略を、社長兼CEOの平井一夫氏が説明した。


ソニー(株)社長兼CEO 平井一夫氏。手に持っているのは新しいXperia T
ソニーのブースは今年もIFAのイベントに出展する企業中、最大規模となるサイズと、多彩な内容で展開している。ホールのロケーションは「Hall 4.2」。

カンファレンスに登壇した平井氏は、ソニーがビジネスにおける重点事業領域の一つに掲げる「モバイル」の商品群強化を宣言。Xperiaスマートフォンの新機種となる“Xperia T/V/Jシリーズ”の3ラインナップを紹介した(関連ニュース)。上位機種のXperia Tについては、そのスタイリッシュなデザインの魅力も強調。日本では今年末の劇場公開が予定されている「007 スカイフォール」の劇中にて、本機が主人公のジェームス・ボンドの愛用アイテムの一つとしてフィーチャーされることを大きく取り上げた。


映画「007 SKYFALL」とXperia Tとのコラボも実現する

また平井氏は、ソニーが今年のIFA以降に展開する様々なジャンルの商品を一つずつ紹介していきながら、「ソニーが様々なハードウエアやネットワークサービス、アプリケーションで培ってきたノウハウを、グループの経営スローガンである“One Sony”の元に融合・連携させ、お客様に新しい“感動体験”を届けていく」と宣言した。

タブレットについては、スマートフォンの“Xperia”と同じブランドを採用(関連ニュース)した「Xperia Tablet S」を大きく取り上げた。

VAIOの新製品もWindows 8の発売時期に合わせてぶつけてくる。マイクロソフトの新OSの魅力であるタッチオペレーションUIの利便性を最大限に獲得できるよう、タブレットデバイスのように軽快な使い心地を実現するタッチパネルUIを採用した点が特徴。さらにVAIOシリーズがコンシューマー用PCとして培ってきた豊富なノウハウを融合させたという。

VAIOシリーズの新製品について、展示内容を少し詳しくみておこう。「VAIO Tap 20」は20インチ/1,600×900画素のタッチパネル液晶を搭載した薄型タブレットPC。CPUはCore iシリーズの採用を基本とし、ストレージには最大1TBのHDDが搭載できる。細かな点を含め、仕様はユーザーの希望に応じてカスタマイズできる。

VAIO Tap20

背面にスタンドを設けた

本体には充電式バッテリーを内蔵しており、宅内での持ち運びも可能。背面にはスライド式のスタンドが備わっており、本体を完全に寝かしてフラットにした状態でも操作が行える。

2.1chスピーカーを内蔵したことでS-Forceによるサラウンド再生にも対応。「Clear Audio+」を採用したことにより、ソニー独自のデジタル処理技術を組み合わせて使いながら、その機能のON/OFFが手軽な操作で切り替えられるようになった。

画質の面では「Mobile BRAVIA Engine 2」を採用し、20型の画面に高精細な映像・静止画像を映し出す。無線接続タイプのキーボードとマウスも付属する。DLNA、Bluetoothにも対応している。

寝かせてゲームボードのようにコンテンツを楽しむこともできる

この「VAIO Tap 20」はヨーロッパではホワイトモデルのみを展開。日本での導入も計画しており、ホワイトの他にブラックモデルも販売が予定されているという。

「VAIO Duo 11」は11.6型のフルHD対応タッチパネル液晶を搭載した、Intelが提唱するUltrabookの規格をサポートするPC。本体をタブレットの様なスタイルで持ち歩けるほか、液晶パネルをずらして出現するキーボードによる文字入力や、画面へのタッチペンによる入力にも対応した、ハイブリッドスタイルが特徴だ。

VAIO Duo 11

本体をタブレットのようにたたんで、タッチパネルで操作して使うこともできる

ストレージはSSDで、本機にはClear Audio+は搭載されていない。Windows 8の発売時期に合わせ、日本国内でも発売が検討されている。

薄型の筐体を実現

付属のタッチペンで操作も可能

84V型の4K対応“BRAVIA”については、詳細は別項で既に触れたとおりだ。商品としての発売は年内に順次、全世界展開を始める予定と発表されている(関連ニュース)。

同社は業務用の4K撮影に対応したCineAltaカメラ「F65」、デジタルシネマ用途の4Kプロジェクターを展開してきた。高精細な映像コンテンツ制作のノウハウを活かして、Sony Network Entertainment向けのコンテンツとして、パートナーのベルリンフィル交響楽団とともに演奏会のフルHD画質と高音質を併せ持つストリーミングコンテンツを製作し、配信サービスをスタートさせることを平井氏は宣言した。

ベルリンフィルとフルHDの映像配信コンテンツを共同で製作する

オーディオにおける展開では、ソニー・ミュージックエンタテインメントとのコラボレーションにより、新しい「MDR-1」シリーズのヘッドホンを展開していく。

デジタルイメージングの分野ではWiFi内蔵のレンズ交換式一眼カメラ「NEX-5R」を発表。カメラ向けのアプリケーションサービス「PlayMemories Camera Apps」を10月から17カ国向けに展開をはじめ、カメラのモバイル操作を可能にするアプリにより、撮影・編集の利便性も高めていく(関連ニュース)。

またビデオカメラでは、ウェアラブルタイプのアウトドア用ビデオカメラ“アクションカム”「HDR-AS15」も出展していた。ヨーロッパでは10月中旬頃に、300ユーロ前後で発売予定。日本国内での販売も検討されている。

本体に付属する防塵設計のウォータープルーフケースを装着して、水深60mで撮影が行える。ウォータープルーフケースの他にも様々なアクセサリーが用意される予定だ。

手のひらに収まるコンパクトサイズを実現

ウォータープルーフケース

本体は大きさが名刺ケースほどで、重さも大変軽量。多彩な専用アクセサリーと組み合わせて、自転車に乗りながらの撮影や、スキー/スノーボード、ダイビングやサーフィンなどスポーツを楽しみながらでも動画を撮って楽しめる。

マイクロHDMI/USB端子も搭載

様々な専用アクセサリーも登場する

イメージセンサーは裏面照射型の“Exmor R”CMOSセンサーを採用。1920×1080/30pのフルHD動画撮影が行えるほか、静止画撮影はユーザーが間隔を設定できるインターバル撮影に対応する。

撮影アングルは通常モードの120度と、170度のワイド画角モードで切り換えられる。光学ズームは非対応。120度の画角撮影時には電子式手ブレ補正が利用できる。

撮影アングルは通常モードの120度と、170度のワイド画角モードで切り換えられる

本体にWi-Fi機能を搭載した点も本機の特徴になる。Android/iOS対応のアプリ「PlayMemories Mobile」をそれぞれに対応するスマートフォンにインストールし、カメラのリモコン操作や録画中の映像モニタリング、設定変更の操作などが行える。

左がアクションカム「HDR-AS15」

なお、本体の側面には表示パネルを設けているが、こちらは撮影モードなど本体のステータス表示を行うためのもので、撮影コンテンツのモニタリングには使用できない。

本体は背面に大きなサイズの録画ボタンを配置。付属のウォータープルーフケースを装着した状態でも簡単に操作できるような構造になっている。


PRS-T2/レッド
また電子書籍リーダー“Reader”の新製品「PRS-T2」も発表。ヨーロッパで展開されるプロトタイプは、ブラック/ホワイト/レッドの3色が紹介されていた。前のページで表示されていた文字の残像を抑制するため、独自のアルゴリズムで画面書き換え時の白黒反転を低減。FacebookやEvernoteとの連携機能も実現した。バッテリーライフは約2ヶ月。本体の質量は約164gと軽量設計。

ブラック

ホワイト

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