PHILE WEBのレビュー記事制作環境
─信頼性の高い記事を生み出すしくみ─
いつもPHILE WEBをご覧いただきありがとうございます。
PHILE WEBでは1999年のサイト開設以来、25年以上もの長い期間にわたって、約十数万本の記事を公開してきました。その数は、いまも毎日増え続けています。
オーディオビジュアル機器やオーディオ機器、ガジェットのニュースだけではなく、それらのくわしいレビュー記事やキーパーソンのインタビュー、海外展示会の取材記事など、様々なコンテンツを随時更新しています。なかでも、その製品のクオリティや使い勝手を紹介するレビューには、特に力を入れています。
レビュー記事は、設立以来70年以上の歴史を持つ当社が発信するにふさわしい、信頼性の高い内容とするべく、「季刊・オーディオアクセサリー」誌をはじめとした、弊社刊行媒体で培ったテスト手法を活用しています。独自に設けた基準に従い、厳格なクオリティコントロールを行い、記事を制作しています。
その制作過程には、以下のような特徴があります。
- 自社に高性能な試聴室・視聴室を完備。万全の環境で厳密に製品の性能をテストしています
- 権威あるアワードの審査員を含む、経験豊富な評論家やライター諸氏がテストしています
- 正社員の編集者が記事のコンテンツ品質を管理し、正確な情報を提供しています
それぞれについて、詳しくご説明していきます。
自社に試聴室・視聴室を完備。万全の環境で厳密に検証
音元出版の社内には、3つの試聴室・視聴室「WHITE」「BLACK」「STUDIO」が設置されており、レビュー時の機器検証に活用しています。2024年に竣工し、最新の音響技術や設計・施工技術が投入されています。
これらの試聴室・視聴室の設計や施工は、日本環境アメニティ様に行って頂きました。日本環境アメニティ様がお持ちの、音響スタジオや試聴室に関する豊富な施工実績とノウハウに加えて、われわれ音元出版が専門誌や専門サイトで長年培ってきた知見を組み合わせ、音響・映像機器をテストするための理想的な環境を追求しました。
ハイファイオーディオ機器の試聴には、主に「WHITE」を使用しています。こちらはその名称の通り、白い内装の部屋で、エントリー機器からハイエンド機器、各種オーディオアクセサリーに至るまで、いわゆる“ピュアオーディオ”向け製品をテストすることに特化して設計しました。定在波をできる限り抑える特殊な形状を施し、内装も素材の配置を工夫することで、機器の持つ能力を浮き彫りにします。

ハイファイオーディオ向け視聴室「WHITE」

部屋の形状や構造だけでなく、電源などにもこだわっています
オーディオビジュアル製品の視聴・試聴には、「BLACK」というホームシアタールームを活用しています。こちらはWHITEとは打って変わって、真っ黒の内装となっています。このため、真っ暗な環境でビジュアル機器の実力をとことん掘り下げることができます。部屋には120インチの最新型張り込み式スクリーンに加えて、家庭用では最上位機となる8Kプロジェクターも常設しています。

オーディオビジュアル視聴室「BLACK」。真っ暗な状態でテレビの一斉比較なども可能な広さを備えます
また「BLACK」のサウンド面では、9.1.4chの常設スピーカーを備え、ドルビーアトモスなどのイマーシブサウンドをすぐに聴くことができます。もちろん、別途フロアスタンディング型スピーカーなどを設置すれば、さらに本格的な環境でサラウンド音声を再生することが可能です。充実した設備で、テレビやプロジェクター、AVアンプ、サウンドバーなど、様々なオーディオビジュアル機器をテストすることができます。
「STUDIO」という部屋は、防音こそ施しているものの、特別な音響的な工夫は行っていません。みなさんがお住まいのリビングや個室などと同様の環境でテストするために、あえてそのような仕様にしました。音響的な調整をほぼ行っていないため、あらゆる機器のテストに活用できます。またルームアコースティックのチューニング材なども、実際の家庭環境に入れたときの効果を確かめることができます。
権威あるアワードの審査員を含む、経験豊富な執筆陣がテスト
上記の試聴室・視聴室を使って、オーディオ機器やオーディオビジュアル機器などのテストをするのは、経験豊富かつ深い専門的知識を備えた、評論家やライターの方々です。
執筆陣には、我々が主催する、権威あるアワード「VGP」「オーディオ銘機賞」「アナロググランプリ」「デジタルカメラグランプリ」の審査員も多く含まれています。いずれも長い歴史を持つアワードであると同時に、膨大な審査対象機器を、すべて実際に使って審査しているのが特徴です。

VGPやオーディオ銘機賞などアワードの審査員がPHILE WEBの記事を執筆しています
オーディオやオーディオビジュアル、ガジェットなどに精通したエキスパートの方々が、テストする部屋の音響特性を知り尽くしたうえで検証するので、機器の実力を正確かつ適切に評価することができます。こういったアワード運営も、PHILE WEBの記事づくりと深く連動しています。
正社員の編集者がコンテンツ品質を管理し、正確な情報を提供
何をレビューするか、どうレビューするかを決める過程も、専門メディアにとって、とても重要です。
PHILE WEBなど音元出版のメディアは、経験豊かな編集者がそれらを決定しています。編集者はほぼ全員が正社員で、多くの場合は製品テストに立ち会っています。評論家やライターにご執筆いただいた原稿も、編集部員の、何重ものチェックで目を通し、正確性を担保しています。
このように、コンテンツの品質管理に編集部全体が責任をもって取り組んでいるため、情報の正確性も業界随一です。
PHILE WEBの記事は、このような制作環境や、その長い歴史と相まって、多くの読者やオーディオ・オーディオビジュアル機器の購入を検討している方々から、高い信頼をお寄せ頂いています。













