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公開日 2026/06/15 06:30
世界的に注目されるフラグシップ機を徹底検証

まさに「これが、次の色。」! RGB Mini LEDテレビの先駆者、ハイセンス「RGB UXS」の画質真価に迫る

小原由夫

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今日のグローバルなテレビ市場の勢力は、有機ELとMini-LED液晶に大別できる。その中で後者において昨今著しい躍進を遂げているのが、「RGB Mini-LED」方式の液晶で、そのリーディングメーカーがHisense(ハイセンス)である。とりわけ全世界から注目を集めているのが、フラグシップのRGB Mini-LED・4K液晶テレビ “RGB UXSシリーズ” だ。



「RGB UXSシリーズ」、写真は100V型「RGB100UXS」。85型「RGB85UXS」、75型「RGB75UXS」、65型「RGB65UXS」をラインナップする


これまでのハイセンスは、RGB Mini-LEDにおいて常にトップランナーを歩んできた。2025年1 月に米ラスベガスで開催されたテクノロジー見本市「CES 2025」にて 世界初のRGB Mini-LEDを発表。同年3月に中国で世界初の製品化と販売に至った際には、世界から驚嘆と称賛を以て迎えられた。



ハイセンスは、「RGB Mini-LED」のリーディングカンパニーとして活躍。CTAとRGB Mini-LEDを定義した


さらに同年7月には米欧で発売をスタート。2026年4月には、CTA(全米民生技術協会)とRGB Mini-LEDのレギュレーションを制定し、この5月、満を持して日本市場での発売を開始したというわけだ。


BT.2020の色域を100%カバーして発光効率も高め、かつ目にやさしい「RGB Mini-LED」


Mini-LEDの世の趨勢は、量子ドットタイプのバックライトを有したタイプだが、明るさはキープできても、忠実な色再現という点では見劣りする。


その点でRGB Mini-LEDは、R/G/Bの3原色のMini-LEDを独立させたバックライトとしてコントロールできるため、明るさと色を同時に制御することができる。これが自然でリアルな色彩表現においてどれほど有利かは、読者にはいわずもがなだろう。



R(赤)/G(緑)/B(青)で独立したMini LEDバックライトをコントロールすることで、従来デバイス以上に忠実度の高い色表現を実現する


一般的なMini-LEDの色再現域は、DCI-P3のそれをほほカバーしているものの、BT.2020 では75%程度しかない。


一方でハイセンスのRGB Mini-LEDは、BT.2020の色域を100%カバーしている。これはすなわち、現状の民生用テレビの中では最も本物に近い色彩を再現可能ということを意味する。



従来のMini LEDでは、色域BT.2020のカバー率が75%であったが、RGB Mini-LEDでは100%を達成している


RGB Mini-LED方式は、副次的な効能もある。それは、発光効率が高いため、低消費電力になるのだ。


例えば一般的なMini-LEDで緑を光らせたい場合、光源から放たれた光が液晶フィルターを通過する際にディスプレイ上には緑のフィルターを通過した緑の光しか到達しない。つまり、一部の光は弾かれるのだ。



従来のMini LEDでは、使用しない色の光が弾かれてロスが生じていたが、RGB Mini-LEDではバックライト自体に色が付いているため、光のロスが大幅に低減でき、高い発光効率を成し得ている


しかしRGB Mini-LEDは、緑の光がバックライトから放たれ、液晶フィルター上の緑のフィルターのみを透過するため光のロスが少ない。すなわち、映像に必要な特定の光が特定のフィルター目掛けて放たれるため、無駄が抑えられるのである。


ハイセンス調べでは、一般的なMini-LEDに比べ、RGB Mini-LEDは発光効率が20%高い上に、消費電力は40%抑えられるという。


もうひとつのベネフィットは、人体への影響。つまり健康面である。


一般的なMini-LEDに比べ、ハイセンスのRGB Mini-LEDは、目に有害なブルーライトを従来比で実に50%低減させることに成功した。これは国際的な認証機関「TUV Rheinland」が認めたブルーライト低減仕様を満たしているのである。



目に有害なブルーライトも従来比50%減となっており、国際的な認証機関TÜV Rheinlandも認めた優れたブルーライト低減の仕様を採用


新開発「Hi-View AIエンジンRGB」によって特質を最大限に発揮


RGB Mini-LEDバックライトの独立制御によるRGB UXSシリーズは、ハイセンスの持てる技術を結集したフラグシップ機であると前述したが、では、そのセールスポイントはどこにあるのか? 


第一に、この高品質なパネルの特質を最大限に発揮させるため、心臓部となる画質エンジンに大胆にメスを入れた。新たに開発したデバイス「Hi-View AIエンジンRGB」を搭載したのである。



ダブルAIエンジン「Hi-View AIエンジン RGB」の導入によって、RGB Mini-LEDバックライトの制御に適したエンジン構成とした


このデバイスは、既存の「RGBエンジン」と連携したダブルAIエンジンによってさまざまな信号処理を司る。この2個使いは、CPUが1.4倍、GPUで2.2倍の性能向上を果たすなど 、総合的なパフォーマンスアップに大きく貢献している。


主な対応は「AIピクチャー」「AIサウンド」「AIシナリオ」「AIエネルギー」の4項目。


具体的には「AI美肌リアリティPro+顔認識」や色再現性の正確性向上、「AIバンディングノイズ制御」など、従来機から好評だった画質処理に加え、遠近処理による立体感の強化や主体物認識を行なう「AIデプス」、黒コマ挿入によって滑らかさを高める「BFI」が新たに追加されている。



「AI美肌リアリティPro+」では、白飛びや黒つぶれが抑制された透明感のある肌の質感を再現。顔認識も可能なため、より肌色調整の精度を高めている




AIによって被写体と背景を識別する「AIデプス」を用いることで、人が肉眼で見ているような奥行き感、立体感のある映像を再現する


この画質処理エンジン内には、今回コラボレーションが実現したフランスのハイエンドオーディオメーカー「デビアレ」のサウンドに関わる要素技術も格納されていると思われる。それについては後日公開の「音質篇」で詳しく解説するとしよう。



機能面も充実しており、独自「VIDAA」では、ボイスコントロールによる「AIボイスアシスタント」やテレビとの会話で観たいコンテンツが探せる「AIエージェント」といったスマート機能を備える




「VIDAA」の搭載によって、多数のVODサービスが手軽に視聴できる


画質レビュー(1):「黒曜石パネル」の吸い込まれるような没入感



実機による画質チェックは、85V型「RGB85UXS」で行った


RGB UXSの実機を前にして感じた第一印象は、低反射を謳う独自のパネル「黒曜石パネル」による映り込みの少なさである。黒曜石とは、火山のマグマが急激に冷えて固まることで形成される天然ガラスで、シャープな透明感を湛えた黒い石だ。実際に黒曜石を含まれているわけではないが、それイメージした名称が用いられている。


本機のパネルの様子はまさしく言い得て妙で、吸い込まれるような没入感を有しており、間接照明下の環境程度であれば、映り込みはほとんど気にならない。


この種の低反射パネルは概してコントラスト面で不利になる性質があるが、本機ではそうした印象もまったく皆無であった。



「黒曜石パネル」を導入したことで、周囲の光を吸収し、高コントラストを実現。さらに「広視野角シートPro」の搭載で斜めから観たときの光漏れも低減している



UHDブルーレイでさらに高画質ポイントをレビュー

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