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公開日 2025/10/17 06:30
Dolby Visionへも新対応したハイエンドモデルを徹底レビュー

映画モードの充実が目覚ましい!JMGOの4K超短焦点プロジェクター「O2S Ultra 4K」で高画質&大画面がグッと身近に

大橋伸太郎

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躍進いちじるしい海外製プロジェクター、その先頭に立つ存在の一つがJMGOである。日本市場への導入はロングスロータイプから始まり、ホームエンターテインメントの強豪製品ひしめく日本で高い人気を誇る。そして、今秋から4K超短焦点プロジェクター「O2S Ultra 4K」の日本導入が開始。Dolby Visionに対応、新時代の超短焦点モデルに期待が高まる。



4K超短焦点プロジェクター「O2S Ultra 4K」


ブランド最大の強みは、最新技術の採用を躊躇しないチャレンジングな製品づくりとライフスタイルに寄り添い使用法の提案を欠かさない姿勢にある。O2S Ultra 4Kもその例に漏れず、光源は日亜科学の3色(RGB)レーザーモジュールを採用、光学エンジンは新世代の「MALC 3.0」を投入した。本稿では実機の徹底試聴によって、O2S Ultra 4Kの画づくり、クオリティ、使いやすさまでつまびらかにしていく。



輝度/コントラスト/色域が向上した新世代エンジン


最初に目に飛び込んでくるのが衝撃的なまでの小ささ。横幅312mm、高さ140mm、奥行き290mm、質量4.5g。ブラックカラーもあいまって、壁際にあっても気づかないのではないか。サイズが小さいばかりでない。通常、超短焦点プロジェクターの投写比は0.17 - 0.25:1ほどが一般的だが、本機は0.16:1。壁との距離わずか15cmで100型の投写を実現する。



推奨投写サイズは100 – 120型


小型化の鍵が、新世代に刷新された独自の光学エンジン「MALC 3.0」。光学効率が向上、現在主流の汎用レーザーエンジンに比べ約60%小型であるとともに、放熱/冷却性能にも優れる。


MALCは「Microstructure Adaptive Laser Control」の略で、投写光を微細構造の複眼層フィルターを通過させることで明るさと色の均一性を高めた。また上下左右に高速振動するリデューサー(拡散板)が投写光をランダムに振動拡散する独自の機構を開発し、レーザー光源の課題であるスペックルノイズを97%以上除去している。


3,650ルーメン(ISO)の最大輝度、4,000:1のコントラスト比と、明るさに定評あるロングスロータイプの表示性能を上回るだけでなく、4K映像の色再現規格であるBT.2020を110%カバーする広色域を達成した。



光源は日亜科学の3色(RGB)レーザーモジュールを採用




複数重ね合わせた400区分の複眼層フィルターに投写光を通過させることで、映像の均一性を向上



リデューサーは多数および長期間の耐久テストを実施し、安定性を保証している



機能面で特筆大書すべきが、Dolby Visionへの対応である。国産プロジェクターで対応した製品はハイエンドまで含め現時点で存在しない。心臓部にMediaTek「MT9679」を搭載するが、Dolby Vision対応だけでなく視聴体験を向上させる高画質機能も拡充された。


独自の「AI PQチューニングアルゴリズム」によってリアルタイムで被写体の種別を認識し画質を改善する「AI-強化」モード、フルHD以下の映像の鮮明度を向上させる超解像技術「AISR(AI解像度修正機能)」の新搭載がこれにあたる。


またJMGOは自社開発エンジンの利を活かし独自の機能を製品ごとに盛り込んでいるが、O2S Ultra 4Kにおいては映像モードの拡充が大きなメリット。従来の「ビビッド」「標準」「映画」「ダイナミック」に、新しく上述の「AI-強化」をはじめ「ソフト」「オフィス」「シネチューナーマスター」が加わり、全モードで詳細設定とカスタマイズが可能となった。



オンライン時代にふさわしく「Cine Tuner Pro」機能も新搭載。ユーザーがマイテンプレートとして作成した画質調整値を他のユーザーと共有することができる


サウンド面ではDYNAUDIOのスピーカーを搭載し、Dolby Atmos/DTS:Xの再生に対応。Google TV内蔵で、ストリーミング時代の “ワンピース・ホームシアター” として完成度と魅力を高めている。



デンマークのオーディオブランド、DYNAUDIOの10W+10Wスピーカーを搭載


多ジャンル映画で実力を発揮するバランスのいい高画質


結論をさきにいおう。従来のラインナップはポテンシャルが非常に高く素性はいいが、画質設定のパッケージングにおいては調整の余地があった。O2S Ultra 4Kは180°変身し、バランスのとれた映像があっけないくらいかんたんに出る、完成度の高いプロジェクターである。


最大のトピックはDolby Vision対応。今回、Dolby Vision採用の映画ばかり4作の4K UHD BDを視聴した。セットアップに要することわずか数分で、自動調整された映像が視聴室のスクリーンにいとも容易に映し出される。



視聴はファイルウェブの発信元、音元出版の視聴室「ブラック」ルームで行った。リファレンスはパナソニック「DMR-ZR1」、投写サイズは約120型。投写映像はぼかし入り


まずは『ウィキッド ふたりの魔女』を再生スタートすると、視聴室に驚きの歓声が上がった。目の覚めるような明るくカラフルな映像である。Dolby Visionブライト/ダークのどちらも魅力的だが、主演女優アリアナ・グランデの衣装や肌が輝くのはブライト。


BT.2020カバー率が高く、スクリーンから色彩が吹きこぼれんばかりだ。ミュージカル映画の本作なら音声モードは「音楽」か「映画」だが、終盤のアクションに重点を置けば後者。筐体のサイズを疑う音場が現れるが、サラウンドの移動感の表出まではいかない。



Dolby Visionは入力されると自動でモード変更。任意でブライト/ダークを選択できる




Dolby Vision入力時のみスクリーンパラメーターを操作可能で、画面サイズおよびゲインを適用できる


次に視聴したのがヴェンダースの名作『パリ、テキサス』。冒頭、主人公の男が放浪する荒野がビスタサイズで現われ、大きく奥深い映像に飲み込まれるようだ。夜の家庭の穏やかな情景、失踪した妻を捜しに赴いた都会の白々とした無機的な光景と、映像を構成する光線の変化にDolby Visionの威力が発揮される。映像に頻出する赤の色純度はRGBレーザーのもたらしたもの。掃き溜めの鶴のようなナスターシャ・キンスキーのマゼンタのセーター、金髪のまばゆい美しさが説得力に満ちている。


アクションや音楽映画、Netflixで邦ドラマも視聴!

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