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公開日 2023/05/12 06:30
開発チームに話を聞いた

NTT独自の“音を閉じ込める技術”で「ながら聴き」に新提案。nwm「MBE001」が未来の暮らしをつくる

海上 忍

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自分の耳元だけに、音のカプセルをつくることができるNTTの研究所が開発した日本発のオリジナル技術「PSZ」。本技術を搭載した独自開発のながら聴きイヤホンを手がける新進気鋭のブランド「nwm(ヌーム)」の開発チームにお話を伺いました。

nwm MBE001:¥OPEN(予想実売価格:24,200円前後)

耳元だけに音を閉じ込める!? 驚きの「PSZ」技術で音漏れしないイヤースピーカー



最近、スピーカーの感覚で音楽を楽しめるオープンイヤー型イヤホンが人気を集めている。各ブランドが各様な製品を投入する中、「基盤技術が根本的に違う」ブランドがあることをご存知だろうか? その名は「nwm(ヌーム)」。オープンなのに耳元だけに音を閉じ込める技術「PSZ」を軸とした製品を展開している。一見よくあるオープンイヤー型イヤホンだが、その実は「パーソナルイヤースピーカー」であり、似て非なるものだ。

「nwm(ヌーム)」というブランド名の由来は「the New Wave Maker」の頭文字から。世の中に新しい波を起こしていく、PSZ技術でよりよい暮らしを提案していきたいという想いが込められている

PSZ(Personalized Sound Zone)は、ひらたくいえば「音漏れ」を解消する技術だ。音波(正相)にその真逆の音波(逆相)を当てると打ち消しあい、音が消える原理を応用したもので、NTTが開発/特許を有し、NTTソノリティにライセンス供与している。その応用がパーソナルイヤースピーカーである。

パーソナルイヤースピーカーの原型は、取材に使ったスペースの片隅に置かれていたPSZヘッドレストスピーカー、「音の出る座席」だという。左右それぞれに2つのスピーカーが配置され、それぞれ正相・逆相を出すことで音を消す、具体的には「スピーカーの外側に音を出さない」効果を生み出している。

実際に座ってみたが、その効果は驚きのひと言。向かい合わせに設置されたスピーカーの中間に頭を置くと音楽が聞こえ、頭をそこから外すと、とたんに聞こえなくなる。完全な無音になるわけではなく、多少の「音漏れ」はあるものの、定位置からズレれば劇的といっていいほどに音量は下がる。なにやら狐につままれた気分だ。

耳の左右に配置されたボックスにスピーカーが2つずつ入っていて、それぞれで正相と逆相の音を出す仕組みの「PSZヘッドレストスピーカー」。ちなみにこちらは、若干ソフトウェアでの音声信号処理によるサポートも加えて、効果を最大化している。スピーカーから音が出ているのに、音漏れがほとんどせず、自分だけにしっかり音が聴こえる不思議な体験ができる。その効果には筆者もびっくり!

通常のスピーカーは、ユニットを箱の中に入れて背面から出る逆相音波を抑制するが、PSZではその逆位相波を使って、前へ進もうとする音を一定範囲に閉じ込めるものだ。これがPSZの働きであり、nwmのコアコンピタンスといっていいだろう。

ここがポイント
耳元の小さなエリアに音を閉じ込める「PSZ(Personalized Sound Zone)」


「ある音波(正相)に対して逆相の音を当てると打ち消しあって音が消える」という原理を応用して、音漏れを極限まで抑えながら、耳元の小さなエリアだけに音を閉じ込めることを可能としたのが、NTTの研究所が開発した「PSZ(Personalized Sound Zone)」技術だ。


よくあるアクティブノイズキャンセリングシステムは、ソフトウェアによって、マイクで拾った音に対して逆相の音を当てることで騒音を軽減させているが、PSZでは自分で出した音を、最初から自分で打ち消すというアプローチ、しかも基本的にはアコースティックだけで完結する技術である、という点が新しい。一般的なダイナミック型ドライバーでも実現できるため、コスト面でのメリットも大きい



ハードウェアだけで「音の閉じ込め」を実現。PSZに惚れ込んだ面々が開発を手がける

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