トップページへ戻る

レビュー

HOME > レビュー > レビュー記事一覧

公開日 2018/04/09 12:12
Astell&Kern「AK70 MKII」と組み合わせて

ワイヤレスでも音に妥協なし。オーディオテクニカ「ATH-DSR5BT」をaptX HD対応DAPと聴く

山本 敦

前のページ 1 2 次のページ

オーディオテクニカ「ATH-DSR5BT」は、ピュア・デジタル・ドライブ技術によってBluetoothモデルの枠を超えるサウンドを目指したワイヤレスイヤホンだ。今回、本機をAstell&Kernのハイレゾ対応DAP「AK70 MKII」と組み合わせて、そのサウンドをチェック。さらにはATH-DSR5BTの機能を活用して、aptX HDをはじめとするコーデックによる音質のちがいも確認した。

手頃なサイズ感と音質が評判のAK70 MKIIと、話題のフルデジタルBluetoothイヤホンATH-DSR5BTを組み合わせた

フルデジタルという特性が際立つ高音質Bluetoothイヤホン「ATH-DSR5BT」

ATH-DSR5BTは、デジタル信号処理技術「Dnote」をコアに、オーディオテクニカが独自に設計した「ピュア・デジタル・ドライブ」技術を搭載するBluetoothワイヤレスイヤホンだ。

ATH-DSR5BT(予想実売価格¥40,000前後)

USBヘッドホン「ATH-DN1000USB」から始まり、2016年に発売したワイヤレスヘッドホン「ATH-DSR9BT」「ATH-DSR7BT」にも展開された技術を、デジタル伝送回路のダウンサイジングを図ることでコンパクトなイヤホンに搭載することが実現した驚きのモデルだ。Bluetoothワイヤレスイヤホンとしてはミドル〜ハイクラスの価格帯になるが、背景にある先進テクノロジーを知ればコスパの高さに2度驚くだろう。

ピュア・デジタル・ドライブは、プレーヤー機器からワイヤレスで飛んできたデジタルオーディオ信号を、内蔵するSoCのBluetoothレシーバーで受け取り、直後の段からデジタル信号処理技術「Dnote」を採用するICチップに送り込む。ここで高精度に処理されたデジタル信号をボイスコイルに伝えて専用設計のドライバーを駆動する。デジタル駆動ならではの緻密な原音再生が特徴だ。

ピュア・デジタル・ドライブはデジタル信号がドライバーまで直通する

コンパクトな筐体のイヤホン部には、パワフルなサウンドを実現するため、2つのドライバーを対向配置にした“DUAL PHASE PUSH-PULL D/A DRIVERS”が搭載されている。

9.8mmと8.8mmという、口径の違うふたつのドライバーを向かい合わせに配置して歪みのないクリアな音を実現。アルミニウムのハウジングと音導管も相まって伸びやかで切れ味の鋭い音が特徴だが、いわゆるデジタル臭さをまったく感じさせないようにうまく仕上げるところにオーディオテクニカのエンジニアによる熟練の技が冴える。

プッシュ・プル方式を採用しつつ、ドライバー径を変えることで装着感も両立した

■aptX HDをはじめ複数コーデックに対応、自由に選択もできる

今回の記事で特に注目するポイントは、ATH-DSR9BT/DSR7BT以来となる高音質コーデック aptX HDをはじめ、aptX/AAC/SBCにも対応したマルチコーデック対応イヤホンであるところだ。

クアルコムがaptX HDを発表してからおよそ2年が過ぎ、対応するDAPやスマートフォンが徐々に増えて、ヘッドホン・イヤホンにも裾野が広がっている。その中で、ATH-DSR5BTは独自性を見せている。

ATH-DSR5BTは、イヤホン側で接続するBluetoothのコーデックをaptX HD/aptX/AAC/SBCから選ぶことができる(もちろん、送り出し側が全てのコーデックに対応している必要がある)。よって各オーディオコーデックの音質を聴き比べることも可能だ。また、通勤ラッシュの時間帯や人混みの中など電波環境が極端に悪い場所では、あえてSBCのようなより転送レートが軽いコーデックに切り変えてみるといった使い方もできる。

今回はコーデックによる音質の違いを楽しむことにフォーカスしながら、aptX HD対応のDAPであるAstell&Kern「AK70 MKII」と組み合わせたワイヤレスリスニングをチェックした。

AK70 MKIIもaptX HDに対応したDAPだ

AK70 MKIIは、ハイエンドDAPを揃えるAstell&Kernのエントリーモデルだが、デュアルDAC搭載。フラグシップの技術を継承してさらなる低歪を実現するなど音質を高めている。

ハイレゾ対応DAPのユーザーは、やはりお気に入りのワイヤード・ヘッドホンやイヤホンを組み合わせて聴くことが多いだろう。しかしそうしたユーザーにとっても、ワイヤレスで音楽を楽しみたいシーンはあるはず。AK70 MKIIはaptX HDまで対応しており、ワイヤレス接続でもハイレゾ相当の音質を楽しめる。ワイヤレスでも音質に妥協したくないDAPユーザーにとっても、ATH-DSR5BTは魅力的な組み合わせになるはずだ。

イヤホン側でコーデックを簡単切り替え

前のページ 1 2 次のページ

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 女子プロゴルフ「パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント」、4/26からの放送・配信予定
2 売価アップも品薄も問題にしないアキュフェーズの強さに感服 <販売店の声・売れ筋ランキング3月>
3 ソナスの新製品スピーカー「Lumina II Amator」が鋭い立ち上がり <ハイファイオーディオ売れ筋ランキング3月>
4 Prime Video、『ゴジラ-1.0』ほかゴジラ邦画実写全30作品や、Prime独占EP配信の『岸辺露伴は動かない』第4期など5月配信
5 ゲオ、43V型で4万円を切る狭額縁デザインの4K液晶テレビ
6 Anker、最大半額セールを楽天で実施中。完全ワイヤレスイヤホンは割引でさらにポイントアップも
7 『鬼滅テレビ -柱稽古編放送直前SP-』5/4 13時25分から無料配信。公開生放送の観覧受付開始
8 KEF、「LS60 Wireless」など一部スピーカー製品を値下げ。4月25日より
9 スカパー!、スティック型ストリーミング端末「スカパー!+(プラス)ネットスティック」を新開発
10 Netflixで「ご利用世帯の登録」画面が表示された場合の対処法は?
4/26 10:36 更新

WEB