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シャープ、決算は減収増益。家電事業は「中国メーカーや量販店プライベートブランドの対抗が鍵」
編集部:竹内 純営業利益は前年同期比倍増。経常利益・最終利益も大きく改善
シャープは、2025年度第3四半期決算を発表。同社代表取締役 社長執行役員 CEO 沖津雅浩氏が説明した。
第3四半期累計の売上高は1兆4,176億円で、対前年同期2,403億円の減収となったが、営業利益409億円(同206億円増)、経常利益477億円(同469億円増)、最終利益675億円(同710億円増)といずれも前年同期から大幅に伸長した。
第3四半期累計のブランド事業の売上高は、需要の低迷や競争環境の激化の影響などがあり減収となったが、営業利益は前年同期比で2桁増益を達成。ディスプレイデバイスも減収となったが営業赤字は縮小している。沖津氏は「全社トータルでは減収となったものの、営業利益は409億円と前年同期の203億円から倍増した。経常利益・最終利益も大きく改善している」と説明した。
「中期経営計画の公表以降、業績は順調に推移しており、財務基盤の改善も想定を上回るペースで進捗している。また、一昨年来取り組んできたデバイス事業のアセットライト化などの構造改革にも区切りがついた。今後はいよいよ再成長へと本格的に歩みを進めていく段階に入る。中期経営計画で掲げる2027年度目標・営業利益800億円の達成に向け、取り組みを一層加速していく」と力を込めた。
昨年後半から冷蔵庫など大型家電が厳しい
カテゴリー別では、テレビや白物家電などを含むスマートライフ部門の第3四半期は減収増益となった。売上高では、白物家電事業は調理家電が国内・米国を中心に伸長したが、洗濯機や冷蔵庫、エアコンは前年同期に届かず。テレビ事業も他社の攻勢の影響から国内では前年同期を下回った。通期業績予想(売上高)も前回の6,435億円から6,100億円へ下方修正した。
国内メーカーの苦戦が目に付く家電事業について沖津氏は「昨年後半から冷蔵庫など大型家電が厳しいが、理美容などは好調に推移している。2026年度もそんなに大きく下振れすることはない」との展望を示す一方、「中国メーカーや量販店がPBブランドを増やしてきている。そこにどう戦っていくかだ」と課題を示した。
なかでもテレビは、先般もソニーとTCLの提携が発表されるなど、コスト競争は一段と厳しくなることが予想される。シャープではグローバルに構造改革を進め、「今年度にはその改善の兆しが出てきた」と説明。さらに、国内のテレビでは付加価値の高い製品については国内で設計を行い、そこに人員を集中して配置しているが、エントリークラスの商品については自社に限ることなく、他社との連携などについても検討を進めていく考えを示した。
家電事業においてはまた、「BtoCだけでは厳しい」との市場環境を踏まえ、「BtoBの新しい家電に力を入れている。2026年も新しいBtoBの家電を出していきたい」と新たな領域の開拓にも意欲を見せた。
注目されるメモリー価格の高騰とその影響については、「我々にとっても逆風。先行して押さえに行こうという動きをしているが、価格の高騰とともになかなか手に入らないというのが実態。日々確保に努めている」と近況を説明した。
同社の商品ではテレビ、複写機、スマートフォン、PCなどへの影響が考えられるが、現時点において商品カテゴリーごとの差は認められないとのこと。「どれも同じような状況にあるが、使用量の多くなるパソコンが一番大きな影響を受けている」。
今後、商品価格の値上がりによる消費マインドの減速も懸念されるが、「パソコンメーカーからも値上げが発表されている。各社の価格が上がってくることで、駆け込み需要もあるだろう。携帯電話についても次年度モデルが出てくるときには価格が大きく変わってくることも予想される。モデルを切り替えるタイミングで、価格が上がってくるので旧モデルを買おうという人も出てくる」と影響を予想した。
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