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iBasso、R2R/1bit DACとNutube真空管を搭載した約26万円のポータブルアンプ「D17 ATHERIS」
編集部:成藤正宣MUSINは、同社取り扱いブランドiBasso Audioから、2種類のDAC技術とNutube真空管を用いた4chフルバランスアンプ回路を搭載したポータブルアンプ「D17 ATHERIS」を10月24日(金)に発売する。価格はオープンだが、市場では税込265,320円前後での実売が予想される。
284個もの厳選した超精密フィルム抵抗器を組み合わせて設計した「4chフルバランスシンメトリックR2Rアーキテクチャー」、および64枚のディスクリートPWM-DAC回路と独自のFPGA技術を組み合わせた「1bit DACアーキテクチャー」という2種類のDACを内蔵し、任意に切り替えることが可能。R2R DACでは温かみのある音楽性に富んだアナログサウンドを、1bit DACでは緻密かつ高解像度なサウンドをそれぞれ味わえるとする。
デジタル入力はUSB Type-Cと光/同軸デジタル兼用端子を装備。音源フォーマットは最大でPCM 768kHz、DSD512(22.4MHz)までの再生をサポートする。充電専用USB Type-Cも備えている。
独自のFPGA技術「FPGA Master 3.0」は、ナノ秒レベルの高精度制御とリアルタイムクロック生成技術を備え、R2R DACと1bit DACを同時に補正。クロックジッターと歪みを極限まで低減することで、楽曲の細部まで忠実に再現できるという。クロック源にはAccusilicon製フェムトクロック水晶発振器を2個搭載する。
4chフルバランス設計のアンプ回路には、コルグのNutube 6P1真空管を2本採用。アノードに24Vの高電圧電源設計を採用することで、増幅回路の優れた線形特性を実現したといい、サウンドに真空管ならではのまろやかさと温かみを加えつつ、ダイナミックな質感を表現するとしている。
2層のPCBと制振材による「3層複合制振システム」を搭載し、真空管特有のマイクロフォニックノイズを低減。さらにテキサス・インスツルメンツ製バッファ「BUF634A」を組み合わせ、安定かつパワフルな電源供給も確保。フラグシップ級のヘッドホンや高インピーダンスヘッドホンも駆動できる高出力を実現したとアピールする。
ヘッドホン出力は4.4mmバランスと3.5mmシングルエンドを1系統ずつ備え、最大出力は使用するDAC回路によって異なり、R2R DAC時で1,200mW(バランス、32Ω)/320mW(シングルエンド、32Ω)、1bit DAC時で340mW(バランス、32Ω)/87mW(シングルエンド、32Ω)。
アンプ(アナログ)側とDAC(デジタル)側、それぞれ個別にボリュームコントロールを搭載。アナログボリュームには、ボリューム制御による音質劣化と左右ch間の音量差を可能な限り抑えた、ブランド独自の24段4ステップアッテネーターを採用。デジタルボリュームは高性能DSPモジュールによって制御し、アナログボリュームと組み合わせて精緻な音量調整を実現している。なおゲイン設定についても、アンプ側とDAC側それぞれHigh/Lowの2段階で調整できる。
バッテリー持ちは最長で約15時間。アナログ部/デジタル部それぞれ独立したバッテリーで電源供給を行う「デュアルバッテリーシステム」によって電源の安定性を高め、アナログ/デジタル回路の相互干渉を抑制している。このため高い負荷がかかったとしても常にクリーンで安定した電源供給を行い、澄み切ったサウンドを再生できると謳っている。ほか、QC3.0規格による急速充電をサポートする。
外形寸法は145W×86.3H×31.6Dmm、質量は470g。専用スリーブケースとキャリングポーチ、USB Type-C to Cケーブル、USB Type-C to Lightningケーブル、3種類の同軸デジタルケーブル、充電用USBケーブルが付属する。
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