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<CEATEC>NHK、スマートホームにテレビ番組視聴体験が連携/ドコモ、痛みや味を伝える「FEEL TECH」
編集部:小野佳希最先端IT・エレクトロニクス総合展「CEATEC2025」が幕張メッセにて開幕。本稿では、Matterを拡張してテレビをスマートホームに組み込むソリューション提案を行っていたNHK技研や、触覚や痛覚などを共有できるという「FEEL TECH」を紹介していたNTTドコモなどの展示についてレポートする。
スマートホーム用規格を拡張してIoT家電とテレビとを連携
NHK技術研究所は、上記のとおりスマートホームのなかにテレビを組み込むソリューションを提案。MatterやECHONET Liteといったスマートホーム標準規格を、放送規格での端末連携機能「ハイコネ(ハイブリッドキャスト)」のプロトコルに変換する技術によって、身の回りのIoTデバイスに提示される様々な情報から、簡単な操作で関連番組をテレビで視聴できるようになるというソリューションを展示している。
ブースでは、mui Labによる天然木のスマートホームコントローラー「muiボード」などをテレビと組み合わせたシステムを例示。例えば、muiボードに表示された芸能人の情報をタップすると、その人物が出演する番組がテレビで再生される……といったユースケースを紹介していた。
痛みも正確に相手へ伝えられる「FEEL TECH」
ドコモ「FEEL TECH」は、他者の動作や感覚を受け手の身体や感じ方に合わせて変換し共有する取り組み。センシングやデータベース、アクチュエーションといった各種技術を組み合わせるドコモ独自の「人間拡張基盤」を用いて、人間の間隔をネットワークで拡張するとのこと。
これにより、味覚や触覚、痛覚といった、他人にはなかなか伝えにくい情報を伝えることが可能。例えば、病院に行った際に、自分がどのような痛みを感じているのか、医者へより正確に伝えることができるようになるという。
裸眼3D技術も各社が展示
CEATECの会場には、裸眼3Dなどの先端技術も各社が展示。例えばコーンズテクノロジーでは、SeeCubic社の多視点裸眼3Dディスプレイを参考展示している。
このディスプレイでは、深度制御技術によって3D酔いのないシームレスな3D表現を実現したとのこと。独自のレンチキュラーおよび画像処理技術によって140度の視野角も実現している。
独自立体音響技術搭載スピーカー「OPSODIS 1」も体験可能
アナログ・デバイセズのブースには、鹿島建設のスピーカー「OPSODIS 1」の姿も。同製品の特徴である立体音響技術「OPSODIS」を実際に体験できるようになっている。
OPSODIS 1がアナログ・デバイセズ製DSPを搭載している縁から今回の展示につながったとのこと。アナログ・デバイセズのDSPはデジタル化されたオーディオやノイズキャンセレーションなどが得意だといい、フィルタリングや解析、伝送のための算術演算を高速に実行可能なのだという。
異なる会社のスマートホーム端末を一括操作できるアプリ
前述のNHKがスマートホームに関連した展示を行っていたように、CEATECの会場にはスマートホーム関連の企業や団体が集まったスペースも展開されている。そして、このスペースには家電量販大手のエディオンも出展している。
エディオンでは、各社のスマート家電をまとめて操作できる独自アプリ「エディオン スマートアプリ」を展示。スマート家電はそのメーカー独自のアプリから操作することが多く、「A社のエアコンはA社のアプリ、B社の洗濯機はB社のアプリ」といった具合になることが一般的だが、エディオン スマートアプリではA社のエアコンもB社の洗濯機も同アプリひとつで操作できる。
ECHONET Lite Web APIを利用することでこの挙動を実現。現在はシャープ、ダイキン、日立、三菱電機、東芝、パナソニックの6社の製品に対応しており、12月にはハイセンス製品にも対応予定。プライベートブランド「e angle」からも、同アプリでの操作に対応するスマート洗濯機を11月に発売予定とのことだった。
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