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飯田ピアノ、MEMSドライバーに注力するベトナム発のIEMブランド「Soranik」取り扱い開始
編集部:伴 修二郎飯田ピアノは、新たにベトナム発のIEMブランド「Soranik(ソラニック)」製品の国内取り扱いを開始。第1弾製品として、MEMSドライバー採用のハイブリッドイヤホン「MEMS-3」「MEMS-3S 2025」の2モデルを今夏以降に発売する。
Soranikは、2012年にベトナム・ホーチミンを拠点に設立されたIEMブランド。小規模でありながら、創業者Hieu Tran(ヒュー・チャン)氏のもとで一貫した設計思想とクラフトマンシップを追求。設立当初はカスタムIEMの販売からスタートし、その構造設計の的確さと音響チューニングの完成度が欧州やアジア圏を中心に支持を集めているという。近年はMEMSドライバーを用いたハイブリッドIEMの開発に注力している。
飯田ピアノでは、同ブランドを取り扱うに至った背景として、「まだ広く知られていない技術やブランドの中に、次の時代につながる価値が潜んでいると考えています」「Soranikはまさに、そうした基準に照らして注目すべき存在でした。MEMS技術という革新性に加
え、それを音響設計と丁寧な造り込みに結びつけている点に、製品としての誠実さと実力を感じています」と述べている。
第1弾として発売予定の2製品はそれぞれ、MEMS-3がブランド初のMEMSドライバー搭載モデル、MEMS-3S 2025が音響設計や筐体構造をブラッシュアップした最新モデルという位置づけ。このうちMEMS-3S 2025については、ドライバー構成などの仕様も公開された。
本モデルは「MEMSドライバー技術の可能性を最大限に引き出す」ことを目的に設計されたハイブリッドイヤホン。MEMSドライバーを駆動するための専用エナジャイザー(アンプ)とのセットで販売され、国内では税込440,000円前後での実売が見込まれるという。
xMEMS社およびUSound社という異なるメーカーのフルレンジMEMSドライバーを1基ずつ採用し、さらに中低域用に6mmダイナミックドライバー1基、超低域に10mmダイナミックドライバー1基を加えた4ドライバーハイブリッド構成を採用。フルレンジ再生によって一切の楽曲情報を逃さず、ピュアでストレスフリーな音響再現を実現すると謳う。
音質の中核となるMEMSドライバーは、超高速応答で極細部まで描写が可能というxMEMS製ユニットと、80kHz超の超広帯域再生に対応するUSound製ユニットを、同軸かつアイソバリック配置で搭載。これにより、相互の干渉を最小限に抑え、全帯域で驚異的な分解能と正確なトーンバランスを実現したとする。
筐体はオープンバックデザインを採用。一般的なIEMでは実現困難な空間性と定位感を、ヘッドホンに匹敵する広大な音場で提供するといい、音の閉塞感を一切排除した、自然な余韻と奥行きを体験できるとのこと。
ハウジング素材には、エルゴノミック形状の3Dプリント樹脂を採用。コネクターは0.78mm 2pin、プラグは4.4mmバランスを採用し、一般的なケーブルでもMEMS駆動を可能にするとのこと。インピーダンスは300Ω@1kHz。
同梱する専用エナジャイザーは持ち運びが容易なポータブル設計で、MEMS駆動に必要な高電圧を確保しつつ、バッテリー寿命と携帯性を両立したと説明。現時点では有線接続専用だが、今後Bluetooth搭載モデルの展開も予定しているという。
そのほかの具体的な製品情報や発売日、取扱店の詳細については、決定次第同社WEBサイトおよびSoranikブランドページにて順次案内するとしている。
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