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公開日 2025/02/12 00:00
大谷翔平、メッシなど起用のキャンペーンも
Beats、心拍数モニタリング機能搭載TWS「Powerbeats Pro 2」。ANCなど新機能を備えつつバッテリーは約2倍に
編集部:杉山康介
Beatsは、フィットネス向け完全ワイヤレスイヤホンの新製品「Powerbeats Pro 2」を2月13日より発売する。価格は39,800円(税込)。
2019年に発売された「Powerbeats Pro」の後継となる、“Powerbeats”シリーズの7世代目。開発にあたっては約1,000名のアスリートを対象に1,700時間ものテストを実施し、イヤーフック部に柔軟性と頑丈さを有するニッケルチタン合金を採用。前世代機と比べ33%のケースの小型化と、20%の本体の軽量化を果たしつつ、「Beats史上最もフィットするイヤホン」になったという。
音響構造もイチから独自開発しており、ドライバーには9.5mmのデュアルレイヤーカスタムトランスデューサーを搭載。同社の他イヤホン製品より大きなサイズで、硬質ポリマーを柔軟な振動板で取り囲む構造によって高い出力と高精度なレスポンスを実現しつつ、ノイキャンなどの各種モードに対応、全高調波歪も最小限に抑えるとしている。
またベント設計も刷新し、フロントチャンバーからリアチャンバーに向けてベントチャネルを設置。これにより音響チャンバー間のバランスが適切に調整され、精度の高さや低域レスポンスの向上を実現。液体の侵入も防ぐことができるという。
アンプもヘッドルームが向上し、音響レスポンスやラウドネス、全体的な性能がレベルアップ。トランスデューサーを音響ノズルと平行に配置し、音が耳へとダイレクトに届くよう配慮されたほか、リアベント・ボイスマイクのポートに透明な音響メッシュを配置し、液体やゴミの混入を防ぐ機構を強化したとのこと。
サウンドチューニングは、Beatsでこれまでの全製品をチューニングしてきたというエンジニアが担当。同社によると「(イヤホンを)ワークアウトに使う方はパワフルな音を好む傾向にあると思う。なので本機は全体のバランスの良さや、パワフルかつエモーショナルな体験ができるチューニングにしてある」そうだ。
Dolby Atmosによる空間オーディオの再生にも対応。パーソナライズやダイナミックヘッドトラッキングにも対応する。
Apple H2チップを採用し、アクティブノイズキャンセリング・外部音取り込みなど、さまざまな機能を新搭載する。
ANC時は1秒間に約200回のサウンド処理を行い、適切なノイズキャンセルを実現すると説明。外部音取り込みモード時は自然かつノイズフロアの低い環境音の取り込みを実施するというほか、両方オフの際は、Appleのコンピューテーショナルオーディオ搭載マイクが音を解析し、耳の形に合わせてサウンドを調整する「アダプティブイコライゼーション」が自動的に有効になる。
最大の特徴が「心拍数モニタリング機能」の搭載で、Beats製品のみならず、AirPodsを含むAppleグループのイヤホン製品で初めて実装される機能となる。
心拍数モニタリングのセンサー機構は毎秒100回以上点滅し、皮膚を通過して赤血球を照らす「LEDセンサー」、赤血球からの反射光をキャッチする「フォトダイオード」、透過光と反射光を区別するためにライトの照射方向を調整する「光学レンズ」、モーションアーティファクトを相殺してデータ収集時の精度と一貫性を高める「加速度センサー」という4つの部品で構成される。
この機構を両方の筐体に搭載し、Powerbeats Pro 2用に独自開発されたアルゴリズムでデータを解析。高精度な心拍数測定を行い、5秒ごとに結果を出力するという。
同社は「Appleグループの一員であることのメリットとして、Apple Watchなどの開発メンバーと協力できることがある。それを活かし、Apple Watchの心拍数モニタリングセンサーを設計や性能はそのまま、16分の1サイズに小型化して搭載した」と説明。「他ブランドでも同じ機能を搭載した製品はあるが、大抵は他社が作ったセンサーを採用しており、かつ片耳にしか搭載していない」と、Powerbeats Pro 2の心拍数モニタリング機能の性能が優れていることをアピールする。
iOSデバイスの場合は「ヘルスケア」アプリと連動し、ワークアウトの開始/終了にあわせて自動でモニタリングを実施。加えて発売時点で日本では、「Nike Run Club」「Slopes」「YaoYao」といったサードパーティ製フィットネスアプリでも使うことが可能だ。
Androidデバイスの場合は使用にあたって、Beatsアプリから心拍数モニタリングをオンにする必要があるものの、「Androidプラットフォーム内の心拍数モニタリングに対応しているフィットネス・ウェルネスアプリ全て」に対応しているという。
高品質なデジタルMEMSマイクを搭載し、ビームフォーミング技術と音声加速度センサーによってクリアな通話を実現すると説明。さらにiOSデバイスと接続して「声を分離」機能を有効にした場合は、デバイス側のニューラルネットワークを活用してよりクリアな音声伝送ができるとする。
ほか、iOSデバイスとの接続時は「Apple Vision Pro」での超レイテンシーロスレスオーディオ再生やiCloudペアリング、オーディオ共有、「探す」アプリでの検出、イヤーチップ装着テスト、Siri操作などが可能。AndroidデバイスでもBeatsアプリからワンタッチペアリングの設定や、デバイスの検出が可能となっている。
連続再生時間はANCオフ時で最大10時間(イヤホン本体のみ)/最大45時間(ケース充電併用)、ANCオン時で最大8時間(イヤホン本体のみ)/最大36時間(ケース充電併用)。これは前世代機のほぼ2倍に当たる数値だが、「H2チップが効率的に駆動してくれるため、筐体の小型化と新機能の搭載を行いつつ再生時間の伸長も実現できた」とのこと。
Fast Fuelにより5分の充電で最大1.5時間のオーディオ再生が可能なほか、Qi規格のワイヤレス充電にも新たに対応。加えて、より快適な装着感を実現するため、5サイズのイヤーチップを同梱している。質量はイヤホン本体(片側)が8.7gで、ケースが69g。
発売にあたって、メジャーリーガーの大谷翔平、NBAプレイヤーのレブロン・ジェームズ、サッカー選手のリオネル・メッシの3名を起用したキャンペーンを実施。以下に3名のコメントを掲出する。
大谷翔平コメント
レブロン・ジェームズやリオネル・メッシとともにこのキャンペーンに参加させていただき、とても特別なことと感じています。大舞台で活躍するアスリートも、スポーツを始めたばかりの方も、自分の心と向き合うことは大切です。Beats とのパートナーシップを通じて、皆さんにこのメッセージをお届けすることを嬉しく思います。
レブロン・ジェームズコメント
発売当初から Powerbeats シリーズの大ファンでしたが、 Powerbeats Pro 2 という新たな進化形を目にして興奮しています。音楽は自分のトレーニングにおける原動力といえる存在です。 Powerbeats Pro 2 は、すでにアイコニックな存在だった Powerbeats シリーズをさらなる高みへ押し上げることでしょう。
リオネル・メッシコメント
私たちは、異なるフィールドで戦うアスリートですが、最高のパフォーマンスに対する情熱を共有しています。このキャンペーンは、真の力を引き出すのは心であることを示しています。つまり、私たちそれぞれが自身のキャリアを通じて、心を原動力とし、限界に挑んでいるのです。
実際に音を聴いてみると、基本的には全帯域のバランスが良いモニタータイプでありつつ、低域が一歩前に出たEDMなどと相性の良いサウンド、という印象。いわゆる「重低音重視イヤホン」のような刺激的な音を求める方には物足りないかもしれないが、グルーヴを体で感じながらボーカルや楽器の音もしっかり楽しめるバランス感に仕上げられていると思えた。
実際、かつてBeatsといえばその名の通りビートにフィーチャーした低域寄りなサウンドを持ち味としていたが、ここ数年の製品群はモニターライクな音調に仕上げられている。その理由について聞いてみると、
「数年前はベースヘビーと言われていた。それには好き嫌いもあったと思うが、たとえば低域があまり強すぎると、全てを圧倒してしまってエモーショナルなリスニング体験にならない。周波数のバランスをとることが大事だと考えた。また、(設立者である)Dr.Dreなどミュージシャン・プロデューサーが音楽をこだわって作っているため、そこをリスペクトしたい思いもある」と語ってくれた。
また、製品としてはワークアウト用途を念頭においたモデルではあるが、機能的には現ラインナップで最も充実しており、価格的にもフラグシップと言えそうにも思う。ブランドにおける立ち位置を訪ねたところ「最も先進的という意味ではフラグシップと言えるかもしれないが、Beatsでは様々なユーザーをターゲットにしたラインナップを展開している。この製品はワークアウト用として選ばれるかと思うが、装着感の良さや音を気に入って、やがてワークアウト以外でも使ってくれるようになるだろう」とのこと。
最後に、アンバサダーとして起用した大谷翔平は本製品を気に入ったかを聞いてみたところ「(大谷は)すごく好き、と言ってくれた。彼はもともとBeatsファンで、今後はもっと人前で使っていきたいとも言ってくれているが、起用したアスリート3名全員がすごく愛してくれている」と教えてくれた。
■アスリート1,000人とのテストで“Beats史上最もフィットするイヤホン”に
2019年に発売された「Powerbeats Pro」の後継となる、“Powerbeats”シリーズの7世代目。開発にあたっては約1,000名のアスリートを対象に1,700時間ものテストを実施し、イヤーフック部に柔軟性と頑丈さを有するニッケルチタン合金を採用。前世代機と比べ33%のケースの小型化と、20%の本体の軽量化を果たしつつ、「Beats史上最もフィットするイヤホン」になったという。
音響構造もイチから独自開発しており、ドライバーには9.5mmのデュアルレイヤーカスタムトランスデューサーを搭載。同社の他イヤホン製品より大きなサイズで、硬質ポリマーを柔軟な振動板で取り囲む構造によって高い出力と高精度なレスポンスを実現しつつ、ノイキャンなどの各種モードに対応、全高調波歪も最小限に抑えるとしている。
またベント設計も刷新し、フロントチャンバーからリアチャンバーに向けてベントチャネルを設置。これにより音響チャンバー間のバランスが適切に調整され、精度の高さや低域レスポンスの向上を実現。液体の侵入も防ぐことができるという。
アンプもヘッドルームが向上し、音響レスポンスやラウドネス、全体的な性能がレベルアップ。トランスデューサーを音響ノズルと平行に配置し、音が耳へとダイレクトに届くよう配慮されたほか、リアベント・ボイスマイクのポートに透明な音響メッシュを配置し、液体やゴミの混入を防ぐ機構を強化したとのこと。
サウンドチューニングは、Beatsでこれまでの全製品をチューニングしてきたというエンジニアが担当。同社によると「(イヤホンを)ワークアウトに使う方はパワフルな音を好む傾向にあると思う。なので本機は全体のバランスの良さや、パワフルかつエモーショナルな体験ができるチューニングにしてある」そうだ。
Dolby Atmosによる空間オーディオの再生にも対応。パーソナライズやダイナミックヘッドトラッキングにも対応する。
■Apple Watchの心拍数モニタリング技術を小型化して搭載
Apple H2チップを採用し、アクティブノイズキャンセリング・外部音取り込みなど、さまざまな機能を新搭載する。
ANC時は1秒間に約200回のサウンド処理を行い、適切なノイズキャンセルを実現すると説明。外部音取り込みモード時は自然かつノイズフロアの低い環境音の取り込みを実施するというほか、両方オフの際は、Appleのコンピューテーショナルオーディオ搭載マイクが音を解析し、耳の形に合わせてサウンドを調整する「アダプティブイコライゼーション」が自動的に有効になる。
最大の特徴が「心拍数モニタリング機能」の搭載で、Beats製品のみならず、AirPodsを含むAppleグループのイヤホン製品で初めて実装される機能となる。
心拍数モニタリングのセンサー機構は毎秒100回以上点滅し、皮膚を通過して赤血球を照らす「LEDセンサー」、赤血球からの反射光をキャッチする「フォトダイオード」、透過光と反射光を区別するためにライトの照射方向を調整する「光学レンズ」、モーションアーティファクトを相殺してデータ収集時の精度と一貫性を高める「加速度センサー」という4つの部品で構成される。
この機構を両方の筐体に搭載し、Powerbeats Pro 2用に独自開発されたアルゴリズムでデータを解析。高精度な心拍数測定を行い、5秒ごとに結果を出力するという。
同社は「Appleグループの一員であることのメリットとして、Apple Watchなどの開発メンバーと協力できることがある。それを活かし、Apple Watchの心拍数モニタリングセンサーを設計や性能はそのまま、16分の1サイズに小型化して搭載した」と説明。「他ブランドでも同じ機能を搭載した製品はあるが、大抵は他社が作ったセンサーを採用しており、かつ片耳にしか搭載していない」と、Powerbeats Pro 2の心拍数モニタリング機能の性能が優れていることをアピールする。
iOSデバイスの場合は「ヘルスケア」アプリと連動し、ワークアウトの開始/終了にあわせて自動でモニタリングを実施。加えて発売時点で日本では、「Nike Run Club」「Slopes」「YaoYao」といったサードパーティ製フィットネスアプリでも使うことが可能だ。
Androidデバイスの場合は使用にあたって、Beatsアプリから心拍数モニタリングをオンにする必要があるものの、「Androidプラットフォーム内の心拍数モニタリングに対応しているフィットネス・ウェルネスアプリ全て」に対応しているという。
高品質なデジタルMEMSマイクを搭載し、ビームフォーミング技術と音声加速度センサーによってクリアな通話を実現すると説明。さらにiOSデバイスと接続して「声を分離」機能を有効にした場合は、デバイス側のニューラルネットワークを活用してよりクリアな音声伝送ができるとする。
ほか、iOSデバイスとの接続時は「Apple Vision Pro」での超レイテンシーロスレスオーディオ再生やiCloudペアリング、オーディオ共有、「探す」アプリでの検出、イヤーチップ装着テスト、Siri操作などが可能。AndroidデバイスでもBeatsアプリからワンタッチペアリングの設定や、デバイスの検出が可能となっている。
連続再生時間はANCオフ時で最大10時間(イヤホン本体のみ)/最大45時間(ケース充電併用)、ANCオン時で最大8時間(イヤホン本体のみ)/最大36時間(ケース充電併用)。これは前世代機のほぼ2倍に当たる数値だが、「H2チップが効率的に駆動してくれるため、筐体の小型化と新機能の搭載を行いつつ再生時間の伸長も実現できた」とのこと。
Fast Fuelにより5分の充電で最大1.5時間のオーディオ再生が可能なほか、Qi規格のワイヤレス充電にも新たに対応。加えて、より快適な装着感を実現するため、5サイズのイヤーチップを同梱している。質量はイヤホン本体(片側)が8.7gで、ケースが69g。
発売にあたって、メジャーリーガーの大谷翔平、NBAプレイヤーのレブロン・ジェームズ、サッカー選手のリオネル・メッシの3名を起用したキャンペーンを実施。以下に3名のコメントを掲出する。
大谷翔平コメント
レブロン・ジェームズやリオネル・メッシとともにこのキャンペーンに参加させていただき、とても特別なことと感じています。大舞台で活躍するアスリートも、スポーツを始めたばかりの方も、自分の心と向き合うことは大切です。Beats とのパートナーシップを通じて、皆さんにこのメッセージをお届けすることを嬉しく思います。
レブロン・ジェームズコメント
発売当初から Powerbeats シリーズの大ファンでしたが、 Powerbeats Pro 2 という新たな進化形を目にして興奮しています。音楽は自分のトレーニングにおける原動力といえる存在です。 Powerbeats Pro 2 は、すでにアイコニックな存在だった Powerbeats シリーズをさらなる高みへ押し上げることでしょう。
リオネル・メッシコメント
私たちは、異なるフィールドで戦うアスリートですが、最高のパフォーマンスに対する情熱を共有しています。このキャンペーンは、真の力を引き出すのは心であることを示しています。つまり、私たちそれぞれが自身のキャリアを通じて、心を原動力とし、限界に挑んでいるのです。
■アンバサダー・大谷翔平も「すごく好き」と絶賛
実際に音を聴いてみると、基本的には全帯域のバランスが良いモニタータイプでありつつ、低域が一歩前に出たEDMなどと相性の良いサウンド、という印象。いわゆる「重低音重視イヤホン」のような刺激的な音を求める方には物足りないかもしれないが、グルーヴを体で感じながらボーカルや楽器の音もしっかり楽しめるバランス感に仕上げられていると思えた。
実際、かつてBeatsといえばその名の通りビートにフィーチャーした低域寄りなサウンドを持ち味としていたが、ここ数年の製品群はモニターライクな音調に仕上げられている。その理由について聞いてみると、
「数年前はベースヘビーと言われていた。それには好き嫌いもあったと思うが、たとえば低域があまり強すぎると、全てを圧倒してしまってエモーショナルなリスニング体験にならない。周波数のバランスをとることが大事だと考えた。また、(設立者である)Dr.Dreなどミュージシャン・プロデューサーが音楽をこだわって作っているため、そこをリスペクトしたい思いもある」と語ってくれた。
また、製品としてはワークアウト用途を念頭においたモデルではあるが、機能的には現ラインナップで最も充実しており、価格的にもフラグシップと言えそうにも思う。ブランドにおける立ち位置を訪ねたところ「最も先進的という意味ではフラグシップと言えるかもしれないが、Beatsでは様々なユーザーをターゲットにしたラインナップを展開している。この製品はワークアウト用として選ばれるかと思うが、装着感の良さや音を気に入って、やがてワークアウト以外でも使ってくれるようになるだろう」とのこと。
最後に、アンバサダーとして起用した大谷翔平は本製品を気に入ったかを聞いてみたところ「(大谷は)すごく好き、と言ってくれた。彼はもともとBeatsファンで、今後はもっと人前で使っていきたいとも言ってくれているが、起用したアスリート3名全員がすごく愛してくれている」と教えてくれた。
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