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公開日 2022/12/12 19:04
モバイル端末から8K/4Kディスプレイまで活用可能

省エネ/高画質で環境に優しい次世代量子ドット技術。シャープや東大が発表

編集部:成藤 正宣
シャープ、シャープディスプレイテクノロジー(SDTC)、東京大学は、次世代の高画質/省エネルギーディスプレイの実現を可能にするという、「スペクトル幅が狭くCd(カドミウム)を含まない量子ドットによる、電流注入での発光とRGB画素のパターニング」に成功したと発表した。

シャープや東京大学が、次世代ディスプレイ用の量子ドット技術を発表

本件は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」に基づき、2019年度からシャープ/SDTC/東京大学が「次世代高効率ディスプレイの材料およびプロセス開発」として共同で取り組んでいたもの。

昨今のディスプレイ分野では、液晶や有機ELに代わる広色域/高コントラスト/省エネルギーの次世代ディスプレイ技術として、直径10ナノメートル程度以下の半導体粒子「量子ドット」など新技術を活用する動きが活発化している。しかし、一般的に量子ドット材料にはCd(カドミウム)半導体が含まれることが多く、環境への影響が懸念されていた。

この度発表された成果では、RGBすべてにおいてCdを含まない量子ドットを採用し、環境負荷を低減。EUの定めるRoHS指令にも対応しつつ、基板上に形成/配列(パターニング)した画素に対し、電流注入で発光させることに成功した。

また、従来に比べてB(青)のスペクトル幅を約60%狭くした量子ドットを採用することで、再現可能な色域を拡大。発光した光のロスを招くカラーフィルターも不要となるため、消費電力の低減にも繋がるという。

青のスペクトル幅を約60%狭くした量子ドットにより、従来よりも広色域を再現できるという

加えて、画素のパターニングにおいては、集積回路の製造などに用いられる「フォトリソグラフィ方式」を採用。この手法は高精細化だけでなく大面積化にも対応可能なことから、モバイル端末などの小型デバイスから、8K/4Kテレビのような大型ディスプレイまで、今後さまざまな用途や機器への展開が想定される。

今回の成果に基づき、東京大学では量子ドットの高品質化に向けて基礎研究をさらに推進する予定とのこと。またシャープおよびSDTCでは、低消費電力/高輝度/高コントラスト/広色域を兼ね備え、かつヘッドマウントディスプレイをはじめとした中小型の高精細ディスプレイ〜8K/4K大型ディスプレイまで対応する省エネルギーディスプレイの早期実用化に着手。さらに、省エネルギーディスプレイの普及による消費電力の低減を通じ、2030年の日本における省エネ効果量として11.3万kL(原油換算)を目指すとしている。

なお本成果の詳細については、2022年12月16日に福岡国際会議場で開催される「第29回ディスプレイ国際ワークショップ(IDW’22)」にて、シャープと東京大学が発表する予定。

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