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公開日 2018/10/16 19:09
GfKのグローバル調査結果

2018年上半期のデジタル家電市場、テレビは50インチ以上の大画面モデルが半数。オーディオやBluetooth製品が大幅伸長

編集部:川田菜月
GfKは、2018年上半期(1-6月)のグローバルにおけるデジタル家電の販売動向を発表した。

薄型テレビ市場は、世界70カ国の販売実績データなどを基に調査。販売金額は前年比1%増の450億ユーロで、FIFAワールドカップ ロシア大会の開催や、近年縮小していたLATAMにおける販売が回復基調に転じたことなどが貢献したとみられる。

販売金額の半数は50インチ以上の大画面モデルが占めており、有機ELテレビの販売金額は前年同期の2倍以上と大幅に伸長。下半期も各メーカーから新規参入が進むと予測しており、2018年8月のIFAで8K有機ELテレビが発表されるなど、更なる高画質化の進展も期待されるとのこと。

若年層の地上波テレビ番組への関心低下や動画配信サービスの普及の影響もあり、2018年上半期のスマートテレビの金額構成比は全体の85%を占めるまでに拡大。地域別にみると、LATAMではこの割合が93%と全体よりも高く、中東・アフリカでは66%にとどまった。

販売形態はインターネット販売比率が18%と前年同期比3%拡大、特にアジア新興国においては22%と大きな割合を占めている。インターネット販売の拡大によりテレビの最需要期が変化しており、11月に集中的なプロモーションを行う地域も多いという。その他FIFAワールドカップの効果による売り上げ上昇のように、スポーツイベントの影響で変動するケースもみられたという。

オーディオ機器市場(世界80カ国以上の販売実績に基づき調査)では、金額前年比5%増の45億ユーロで、音声アシスタント搭載製品をはじめとする高性能機器の更なる販売拡大が見込まれるとしている。Bluetoothヘッドホン/イヤホンは前年比80%増を記録、これにより有線モデル含む製品全体の販売金額も前年比26%増となっている。

金額構成比もBluetoothモデルが60%と、前年42%から大幅に伸長。iPhoneのイヤホンジャック廃止などによりニーズが高まっており、今後も堅調な販売が見込まれるとした。なお、150ユーロ以上の高価格帯モデルも拡大しており、平均価格は前年同期を15%上回ったとのこと。

複数の部屋で音楽を再生できるマルチルーム機能を搭載したオーディオ機器の販売金額が前年比11%増と成長。今後も注目度が高まっているとのこと。デジタル音声放送対応のラジオ製品は金額前年比3%減の2億2700万ユーロと減少したが、ノルウェーやイギリスなどデジタル放送へ移行する国も多く、対応カーラジオは6%増となっている。

スマートフォンは金額前年比3%増の2153億ユーロで、高価格帯モデルの販売拡大により、平均価格は前年同期から4%上昇した。性能の進化が著しいスマートフォンは、およそ3分の2がフルHDもしくは4K動画対応モデルとなっており、ユーザーが求める性能や機能を有する製品は高価格帯であっても購入意向がみられるとのこと。これにより700ユーロ以上のフラッグシップモデルへの需要が高まっているという。販売形態はインターネット販売も徐々に増加しており、比率15%と前年同期から2%拡大した。

パソコン市場はデスクトップ型が販売金額前年比5%減の20億ユーロ、ノートパソコンは同4%減の133億ユーロと低調。なお平均価格は前年同期と比べてそれぞれ7%、5%上昇しており、ゲーミングモデルなどパフォーマンスの高い高価格帯モデルへの需要拡大が挙げられる。ゲーミングPCはデスクトップ型では金額前年比26%増、ノート型では同32%増と大幅に伸長した。

地域別にみると、デスクトップ型は中央ヨーロッパで金額前年比9%増、独立国家共同体 (CIS)が同4%増で、ノートパソコンはCISが同18%増、LATAMが同14%増という結果。一方でAPACは前年を下回るマイナス成長となったという。

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