8月8日から10日まで開催されていた香港インターナショナルオーディオショウ。ここでは、FIIO、SHANLING、iFi audio&SilentPowerと日本で人気の高いオーディオブランドの新製品について紹介しよう。
FIIOはホール3に大型ブースを展開、ポータブルオーディオからデスクトップオーディオまで主力製品を展開、常に多くの来場者で溢れていた。ちなみに日本では座って試聴できることが多いヘッドホンイベントだが、こちらでは立ったままのことがほとんど。
常時試聴の人であふれるFIIOのブース
FIIOはフラグシップとなるDAP「M27」を初披露。手に持った感触もずっしり重く分厚い。プロセッサーに、最新世代のSnapdragon 778(オクタコア)を搭載、DACチップにはESSのトップグレードとなるES9039MProを2基搭載と最新の仕様で固める。
FIIOのフラグシップと予告されているDAP「M27」。手に持つとずっしりと重量感がある
ヘッドホン出力に、3.5mmと4.4mmバランス、それに6.3mm出力も搭載することが特徴。USB TypeCの入力のほか、in/outのコアキシャル、光デジタル出力を搭載するなど充実の仕様。内蔵されているのが初めて聴く中国のポップス歌曲ばかりではあったが、芯の太い腰の座ったサウンドと感じられた。価格はまだ未定とのこと。
「M27」のヘッドホン出力端子。3.5mm、4.4mm、6.3mmと3系統搭載
またR2R DAC搭載のBluetooth対応レシーバー「BR15 R2R」も登場。Bluetoothを搭載しないアンプなどに追加してBluetooth入力対応にできる製品で、LDACやaptX Losslessなどハイレゾワイヤレスにも対応。
R2R DAC搭載のBluetoothレシーバー「BR15 R2R」(上)
RCA出力のほかXLR出力も搭載しており、「BR13」よりひとまわり大きいサイズ。型番にある通りR2R方式のDACで、近年のFIIOは汎用のDACチップに頼らない独自の音作りを追求している模様。こちらも価格は未定。ヘッドホンアンプ「K15」と組み合わせて紹介されていた。
SHANLINGは、ポータブルCDプレーヤー「EC Zero」を初披露。日本でも大注目の「EC Zero T」と機能は同じで、真空管ではなく半導体によるベーシックモデルとなっている。SHANLINGのスタッフも、「日本を含む世界各国で、ポータブルCDが想像以上に反響を得ていてびっくりしています」と驚きを隠せない。
半導体ベースのポータブルCDプレーヤー「EC Zero」
また小型ドングルDAC「UA7」、またONIXブランドからも「XI2」の2製品も初登場。いずれも手のひらに乗る小型サイズだが、真空管を搭載したものとなる。サイズは共通だがブランドごとに音の狙いを分けて開発しているそうだ。
SHANLINGブランドの「UA7」(左)とONIXブランドの「XI2」(右)
真空管アンプ搭載のSHANLINGのDAP「M7T」も初登場
iFi audioの新ブランドSilentPowerからはUSBノイズ対策アクセサリー「USB iPurifier Pro」が登場。PCとUSB typeC(もしくは3.0対応のtype B)で接続、DACに対して専用ケーブルで接続するものとなるよう。箱にガルバニック絶縁と記載されているので、おそらく「OMNI USB」の機能をより簡略化したものだろうか。
PCなどの音質グレードアップに活用できる「USB iPurifier Pro」。白いケーブルは手前の「ZEN DAC 3」への給電用
またiFi audioからは据え置きDAC「iDSD Valkyrie」の“金ピカ”バージョンと、“CanJam香港”記念として登場した「GO bar」のブルーバージョンも展示されていた。
“金ピカ”バージョンの「iDSD Valkyrie」。“金ピカ”「GO bar」に続いての登場