トップページへ戻る

レビュー

HOME > レビュー > 記事

公開日 2017/06/28 10:05
<山本敦のAV進化論 第136回>

【インタビュー】Lightning直結スピーカー「RAYZ Rally」がチャレンジした「3つのテーマ」とは?

山本 敦

前のページ 1 2 次のページ

オンキヨー&パイオニアイノベーションズが今年の2月に発表した「RAYZ Plus」は、スマホアプリと組み合わせて進化する異色のイヤホンだ。Lightning端子によるデジタル接続での高音質再生に対応したことも特徴の1つ。同じシリーズから、今度はLightning接続の超小型スピーカー「RAYZ Rally」が発売された。拡大するRAYZのシリーズ展開と、新製品の特徴をオンキヨー&パイオニアイノベーションズに聞いた。

インタビューに答えていただいたのは、オンキヨー&パイオニアイノベーションズ(株)代表取締役社長の宮城謙二氏、ならびにRAYZ Rallyの商品企画を担当した同社 商品企画部 HP商品企画課 課長の足達徳光氏、技術開発の責任者であるオンキヨー(株)新規開発部 技監の原田浩二氏だ。

オンキヨー&パイオニアイノベーションズ(株)代表取締役社長の宮城謙二氏(写真右)と、RAYZ Rallyの商品企画を担当した足達徳光氏(写真左)

新規開発部 技監である原田浩二氏

iPhoneに直結できる小型・高音質スピーカー

新製品「RAYZ Rally」の概要については製品発表時のニュースもご覧いただきたい。まずはRAYZ Rallyの企画意図から足達氏にうかがった。

手のひらに収まるポケットサイズを実現したiPhone直結型の超小型スピーカー「RAYZ Rally」

「スマホが登場したことによって、いつ誰とでも手軽に連絡が取れるようになり、コミュニケーションのスタイルが大きく様変わりしています。多機能かつ持ち歩くデバイスであるスマホの特徴を活かしつつ、電話会議システムとの機能を持たせるアクセサリーというアイデアをRAYZ Rallyに盛り込んでいます」(足達氏)

最近ではスマホやタブレットに、LINEなどのコミュニケーションアプリをインストールし、テレビ会議に活用するビジネスマンも増えている。海外に住む友人や家族とのビデオ通話にはスカイプが便利だ。

そんなコミュニケーションアプリの通話品質を良くしたいと考えていた方に、RAYZ Rallyはうってつけのアイテムだ。プロダクトネームの「Rally」には「人と人とのコミュニケーションをラリーする(つないで往復する)」という由来があるのだとか。本機は世界初のSiriに対応するLightning直結型スピーカーでもある。

LAM2チップの搭載による低消費電力駆動を実現

足達氏はRAYZ Rallyの開発にあたり、チャレンジすべきテーマとして「小型・低消費電力化」「機能性」「音質」の3点を掲げたと語る。

本機にはRAYZ Plusに搭載されているものとは種類の異なる、ノイズキャンセリング機能を省いたLAM2が乗っている。LAM2にはアメリカの半導体メーカーであるアブネラが開発したSoC技術「LightX」が搭載されている。DACとアンプ、DSPをシングルチップに統合できたことにより、前世代のLAMよりもモジュールの小型化・省電力化を実現している。

RAYZ Rallyにはスピーカーとして必要な機能を選択・集中させたカスタムメイドのLAM2が乗っている。足達氏は「高効率のシグナルプロセッシングを採用したことで、iPhoneの内蔵スピーカーを使う場合と変わらないバッテリー消費レベルが実現できている」と語る。

簡単・便利な使い勝手を実現するため、RAYZ Plusにも搭載されていた「iPhoneを充電しながら使える機能」を本機にも載せた。RAYZ RallyのLightningケーブルの反対側にはメス型の端子があり、Lightning/USBケーブルをつないでiOS機器が充電ができる。さらにLightning/USBケーブルでWin/Macのパソコンに接続するとスピーカー/マイクとして認識され、ビデオ通話や音楽再生にも使える。

底面にLightning端子を搭載。本体をバイパスしてiOSデバイスを充電しながらスピーカーとして使うことができる

マイクとスピーカーの音質もこだわった。Lightningコネクター部に超高感度のマイクユニットを内蔵して、DSPによるノイズリダクション処理をかけながら人の声を正確かつクリアにピックアップする。周囲を複数人で取り囲みながら一斉に話しても、話者の声をクリアに拾ってくれた。

Lightningコネクタの箇所に高感度マイクを内蔵

モノラル仕様のスピーカーには30mm口径のダイナミック型ユニットを乗せて、高効率のデジタルアンプでパワフルに駆動する。チューニングは人の声の帯域がきれいに再現できるように整えた。音声通話だけでなく、スマホにつないでVODサービスのドラマコンテンツを再生するとセリフがとてもクリアに聞こえた。

30mm口径のスピーカーユニットや、LAM2モジュールを搭載している

これからのRAYZシリーズの展開は?

前のページ 1 2 次のページ

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 Apple Musicも聴ける高コスパ ネットワークプレーヤーeversolo「DMP-A8」。音質と使いこなしを徹底検証
2 Amazon Prime Videoの人気8チャンネルが2ヶ月間99円に!GW期間中キャンペーン
3 アップル製品がAmazon/ヨド/ビックなどで最安値級セール。どこが一番安い?
4 コンパクトでハイコスパ、そして音が良い! Kanto Audio「YU2」がデスクでのスピーカー再生を楽しくする
5 ソニー、4スピーカーで立体音響を実現するシアターシステム「HT-A9M2」。新スピーカーで高音質化
6 Netflixで「ご利用世帯の登録」画面が表示された場合の対処法は?
7 クリプトン、内部配線材と吸音材を強化したピアノ仕上げ・密閉型スピーカー「KX-0.5P II」
8 『鬼滅テレビ -柱稽古編放送直前SP-』5/4 13時25分から無料配信。公開生放送の観覧受付開始
9 ソニー、新フラグシップサウンドバー「HT-A9000」。単体で独自立体音響に対応/約36%の小型化も
10 ネット動画も大画面で手軽に楽しめるREGZA「40V35N」が初登場1位 <AV製品売れ筋ランキング3月>
4/30 11:19 更新

WEB